老犬の気持ちを考える~カラダの変化・トラブル・NGなこと・若さ維持方法など

若々しくて元気だった愛犬でも、必ず年を取っていきます。

今回は老犬の気持ちを、犬の目線からお伝えしていこうと思います。

“犬の高齢期っていつから?”

“高齢期のカラダの変化”

“実は老犬にとってはNGなこと”

“若々しさを保つ経験談”

など、老犬と一緒に幸せな生活が送れるようにまとめてみました。

参考にして下さると嬉しいです。

犬の年齡と人の年齡比較表

犬は人間より早く歳を取ります。

犬の年齡を人の年齡にあてはめて考えると、個体差はあるが、だいたい下の表のようになると言われています。

最初の1年で急激に成長し、その後は緩やかに年齡を重ねるものの、人より早く歳老いていくことに変わりはありません。

犬の年齡 人間換算年齡  
月・年数 小~中型犬 中~大型犬 
1ヵ月 1歳1歳 
6ヵ月 10歳 8歳 
1年 17歳 12歳 
2年 23歳 19歳 
3年 28歳 26歳 
4年 32歳 33歳 
6年 40歳 47歳 
8年 48歳 61歳 
10年 56歳 75歳 
12年 64歳 89歳 
14年 72歳 103歳 
16年 80歳 117歳 
18年 88歳 131歳 

犬の高齢とはいつから

人間でいうと40歳になるときからをシニア犬、60歳になるときからを老犬とすると、トイプードル、チワワ、ミニチュア・ダックスフンド、ポメラニアンなどの小型犬の場合は6歳からがシニア犬、11歳あたり~老犬になります。

ラブラドール・レトリーバーのような大型犬は、5歳からがシニア犬、8歳からはもう高齢期に突入します。

高齢期の変化

こんな変化がみえだしたら、高齢期突入のサインです。

身体編

  1. 口臭がつよくなった
    歯周病が原因かも知れません。
    年をとると、徐々に歯石がたまり、歯茎が腫れてきて、歯周病になりやすいです。


  2. できものやシミができてきた
    老化が進むと、皮膚にできものやシミができやすくなります。
    老化によってできる乳頭腫は、悪性腫瘍との見分けがつきにくいです。
    過敏になる必要はないが、「いつものイボだろう」という思い込みには注意しましょう。


  3. 昔に比べて体型が変わった
    歳を取って太るのは、基礎代謝の低下が原因です。
    食べる量は同じでも、エネルギーをため込んでしまうからです。
    逆に痩せる原因には、脚腰の痛みで食べる体勢がつらい、歯が痛くて食べられないなどがあります。


  4. お尻が小さくなった
    高齢になって、足腰の関節に痛みが出てくると、後ろ足をなるべく使わないで動こうとするようになります。
    その結果、筋肉量が落ち、丸みを帯びていたお尻が、四角く骨ばった印象になります。


  5. 顔に白髪が出てきた
    白髪がはえるのは、皮膚の老化が原因です。
    白髪は、鼻や口周りなどに一番早く現れ、徐々に範囲が広がって、全体的に白っぽくなってきます。
    毛自体の質も変わり、ツヤもなくなっていきます。


  6. 目の奥が白っぽくなってきた
    白内障は、老犬が患いやすい病気のひとつです。
    黒目が白く濁ったようない色になり、視力が低下してきます。
    歩いている時、柱や壁にぶつかるようになったら要注意です。
    早期発見のために、日頃から目をよく観察しておきましょう。

行動編

  1. 後ろ脚の歩幅は狭くなる
    前脚は若い頃と同じでも、後ろ脚の歩幅が狭く、小刻みに歩いているようなら老化のサインです。
    前から見ると、両前足に比べて、両後ろ脚の間隔が狭くなる。
    腰痛の可能性があるので、病院に相談しましょう。


  2. 名前を呼んでも反応しない
    考えられる理由は3つ。
    ①足腰が痛くて、身体を動かしたくなから。
    ②耳が遠くなり、名前を呼ぶ声が聞こえづらいから。
    ③呼ばれてそばにいっても、いいことがないから。
    どの理由にしろ、老化の証拠です。


  3. 遠くのボールを追いかけない
    遠くに投げたらソッポを向いてしまうんは、体にだるさや痛みがあり、遠くへ行くことが面倒だからかも。
    遠くに投げたボールを取りに戻ったら、ご褒美をあげるなど、工夫をしましょう。


  4. 散歩でよく立ち止まる
    股関節など関節に不都合があり、歩きづらくなっている恐れがあります。
    早く歩いていないのに、ハァハァと息切れするのも、同様のサインです。
    行き帰りでコースを変えるなどの、楽しめる散歩をする工夫をしましょう。


  5. 飼い主を迎えにこない
    迎えに来てくれないのは、耳が聴こえないからか、動くのが面倒だからかもしれません。
    子犬のころのように、かまってくれないから・・・という理由も考えられます。


  6. 行動に時間がかかる
    老化によって腰や後ろ足の関節に不都合が生じると、動くのが面倒になり、1つの行動に時間がかかります。
    若いときから正常な状態をチェックしておかないと、なかなか気づかないサインです。
    普段から注意しておきましょう。

愛犬のクセや特徴から高齢期のトラブルを予想

体型やクセなどかの特徴から、高齢になって起こりやすいトラブルを紹介します。

年を取ると、どんな病気や疾患になりやすいかチェックしておきましょう。

胴長・痩せ気味の犬

胴長の犬種でも、特に痩せた犬は背中の筋肉が弱いため、腰を支える力がありません。

腰痛のトラブルには気をつけましょう。

うつむきがちな犬

下ばかり向いていると、普通の歩き方に比べて腰や膝に負担がかかりやすいです。

腰や膝などの関節疾患に注意しましょう。

飛びつきグセがある犬

飛びつくと呼吸器が圧迫されるため、肺や器官のトラブルに要注意です。

また、後ろ足の関節痛や腰痛にも気をつけましょう。

家の中で活発な犬

家の中で動きまわる犬は、足腰に負担がかあり、関節の疾患を患いやすいです。

床が滑りやすい材質の場合、特に注意が必要です。

老犬が飼い主にされたくないNG集

「うちの愛犬は高齢だから・・・」と、愛犬のことを思ったゆえの行動が、実はかえってイヤな思いや寂しい思いをさせてしまっている場合もあるかもしれません。

NG行動をチェックして見直してみましょう。

飼い主の勘違い

  1. ゆっくり眠れるように、静かな場所に寝床を移した
  2. 散歩を億劫がるので、あまり外に出さないようにした
  3. 運動量が減ったので、肥満防止のためにフードの量を減らした
  4. ストレスを減らすために、他の若い犬となるべく遊ばないようにした
  5. 触られることを拒むようになったので、1人の時間を増やしてあげた
  6. よくおもらしをするようになったので、おむつをつけた

老犬の本音は・・・

  1. 一人ぼっちは寂しい・・・
    高齢になると睡眠時間が長くなるため、寝床で過ごすことが多くなりますが、老化で不安が募った犬を1人きりにすると、余計に寂しい気持ちにさせることに。
    寝床は家族の気配が感じられるリビングに。
  2. もっと散歩に行きたい
    散歩などの運動量を減らして、足腰を動かさないでいると、関節がこわばって、歩けなくなる原因に。
    おっくうがても運動量は減らさないように、体力や体調に合わせて、散歩のスタイルを考えましょう。
  3. ご飯が足りない
    老犬の食事のポイントは、量ではなく質です。
    脂肪分が少なく、吸収性の高いタンパク質を含んだシニア向けフードにすると、カロリーも少なく、停代謝の老犬の肥満を予防できる。
  4. 他の犬とあそびたい
    何の刺激もない生活では、老化は進む一方です。
    若い犬と遊ぶことは、老犬の脳や体に刺激を与えて、若返らせてくれるいい機会です。
    多少ストレスを感じたとしても、刺激がないよりはいいのです。
  5. もっとかまって欲しい
    触れることは愛犬とコミュニケーションを取る、有効な手段です。
    触れられることを拒むようになってきても、リラックスした時を狙って背中や首元など刺激の少ない部位から触れ、徐々に慣らしていきましょう。
  6. まだおむつは必要ないのに・・・
    「おもらし=高齢」と決めつけて、おむつで解決してしまうのはよくありません。
    室内にもトイレを用意して、いつでも排出できるようトレーニングしましょう。
    老犬が快適に過ごせるよう、環境づくりに心がけましょう。

老犬の若さの秘訣(飼い主経験談)

元気なシニアライフを楽しんでいる、老犬の飼い主が愛犬の若さの秘訣を伝授します!

ぜひ参考にしてみてください。

愛犬の誕生日に子猫を迎える(ソニア15歳メス、丸山さん)

愛犬が10歳になったとき、子猫を迎えました。
喜んで世話をしてますね。
あとは外出する前に、話かけるためにに用事を言いつけるなど。
お客さんを呼んでホームパーティーしたりすると、人間と一緒で楽しく過ごすのが一番のようです。

家族全員で過ごす時間を大切に(ラッキー11歳オス、ラッキーママさん)

家族が一緒にいるときは、愛犬の替え歌を作って歌ったりして、みんな笑顔で過ごすようにしています。
というよりも、一緒にいるだけで楽しくなるのかも。
あとは、頭を使うように、知育おもちゃのバスターキューブを使って、部屋で運動させています。

舞茸+ピーマンでがん予防(エルミナ8歳メス、みなみさん)

ご飯は手作り、抗癌作用があると言われている舞茸を毎食、生のピーマンを一日一食、必ず混ぜて食べさせています。
他には関節にいいグルコサミン、免疫力維持のプロポリス、痴呆予防のフィッシュオイルなど。
7歳前後から与えているサプリメントも、効果があるようです。

コミュニケーションが大切(メイブル14歳メス、daimaniasん)

寝たきりになり、見た目は確実に老いてきました。
きれいにさせておく意味でも、口のまわりの汚れを拭いたり、毛艶をよくするためにカラダを拭いたり、マッサージしてコミュニケーションを取るようにしています。
ある程度は自然に任せることも必要かもしれません。

弟分・妹分との遊びの時間(蘭丸8歳オス、鈴木さん)

うちには弟分、妹分のミニチュアダックスフンドが年々増えているので、年を取っている暇がないようです。
今でもボール遊びが大好きで、他の犬と一緒にんって取り合いをしています。
年々若返っているようで、お友達犬の中でも一番若いと言われています。

サプリメントで目の予老化予防(イチロー12歳オス、中川さん)

目が白く濁ってきたので、薄暗い場所は見えにくいようです。
目に効果のあるサプリメントのビルベリーを飲ませるようになってからは、多少なりとも目が澄んできたように感じます。
本格的なアジリティは引退しましたが、これからは頭を使わせる遊びをやっていきたいです。

まとめ

いつまでも若々しく元気でいてほしいですが、どんなワンちゃんでも年齢は重ねていくものです。

高齢になると、犬自身も思った通りに身体がいうことをきかなかったり、今までとは違うことにもどかしさを感じているでしょう。

飼い主さんと愛犬が少しでも分かり合えて、快適なシニアライフを過ごせますように。

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