要注意!犬が食べたら危険な春の花、植物、野草

暖かくなって、気持ちよく愛犬との散歩も楽しめる時期ですね。

桜をはじめ、さまざまな花が鮮やかに咲いていると気分もテンションも上がります。

しかし、春に咲いている花や野草など、犬が口にすると大変危険な植物もあるのです。

安全に愛犬とのお散歩を楽しむためにも、知っておきたい情報ですね。

犬に危険な春の花

散歩道に咲いている花はもちろんですが、切り花で部屋の中に飾っておく場合も気を付けなくてはいけない花もあります。

その場合は、絶対に犬に届かない場所を選びましょう。

犬には届かないと思って飾っていても、花びらなどが落ちて犬が口にしてしまうケースもあります。犬が入らない部屋などに飾るのが一番安全かもしれませんね。

チューリップ

春の花の代名詞のチューリップ。

お家のガーデニング、学校や公園の花壇など見かける場所も多いです。花束などにも入ることもありますね。

チューリップには「ツリピン」「ラクトン」という有害物質が含まれています。球根に集中して含まれますが、茎や葉、花などの植物部分にも含まれています。

口にすると、皮膚炎、大量のよだれ、下痢や嘔吐、痙攣、心拍数の増加、心不全など症状がみられ、大量に摂取すると死に至ることもあります。

スイセン

公園などで見かけることが多いスイセン。 花は白や黄色が多いですが、ピンクや緑、オレンジなどもあります。

ニラのような葉をしている植物です。

人間でもニラと間違えて食べてしまい、死亡例も報告されています。

品種によって開花時期が異なりますが11~4月頃。

スイセンには「リコリン」という有毒成分が含まれます。

食べてしまうと、腹痛、下痢や嘔吐、不整脈、呼吸困難などのような症状を引き起こします。

ヒヤシンス

3~4月頃に開花するヒヤシンス。花は青や紫、ピンク、白、など多様です。

球根を土に植えたり、水栽培することも出来ます。

ヒヤシンスは「リコリン」「シュウ酸カルシウム」を含み、犬にとっては大変危険な植物です。

特に球根に毒性が集中していますが、植物全体が有毒です。

皮膚に触れただけで炎症することもあります。

食べてしまうと、口の痒み腫れ痛み、下痢や嘔吐、過度のよだれ、震え、腸の損傷、呼吸困難、窒息などの症状があらわれ、死亡するケースも。

ツツジ

開花時期は4~5月頃で、道端の植え込みが公園、公共施設などでよく見かけるとても身近な植物です。

散歩コースに咲いていることも珍しくないため、何気なく近づいてしまうことも多いと思います。

しかし、ツツジ科の植物全般には「グラヤノトキシン」という有害物質が含まれています。

葉っぱや花などを食べてしまうと、下痢や嘔吐、過度のよだれ、視力障害、筋力低下、痙攣、昏睡などの症状を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。

ズズラン

スズランは4~6月頃開花し、小さな花が愛らしく観賞用としても人気の春の花です。

「コンバラトキシン」という強い毒性が含まれていて、スズランの入った花瓶の水も飲んでも中毒反応が出るともいわれています。

球根が特に危険ですが、茎や葉、花、種などどの部分にも毒性があるため危険です。

摂取すると、多尿・頻尿、下痢や嘔吐、四肢の脱力、心拍数の低下、麻痺、不整脈、痙攣などを引き起こす可能性があります。

ベゴニア

ベゴニアは一年中咲く花ではありますが、特に3~5月の春と、9~10月の秋に一番多く開花します。

育てやすく、長持ちするためガーデニングにも人気です。目にする機会も多いため、注意が必要です。

ベゴニアには「シュウ酸カルシウム」が含まれていて、口にすると口内炎、口唇炎、嚥下障害、多量のよだれ、嘔吐、呼吸困難などの症状を引き起こすことがあります。

特に球根に強い毒性がありますが、全草に有毒成分が含まれているためどの部分も危険です。

アマリリス

アマリリスの開花時期は4~7月ですが、品種によってはもう少し早いものもあります。

家庭での栽培、プランター、公園の花壇などでも見かけます。

スイセンやヒヤシンス同様に「リコリン」が含まれているため、かぶれ、下痢や嘔吐などの胃腸炎症状、多量のよだれ、低血圧、肝障害、中枢神経の麻痺、死に至ることも。

球根、花、葉など全てに含まれています。

犬に危険な春の野草

河原や河川敷、山道、野原、身近な道路脇などにも自然に生えている植物です。

毒性が強い植物もあるので、十分に気をつけましょう。

ワラビ

山菜としても人気のワラビですが、「アノイリナーゼ」「プタキロサイド」という成分が含まれています。

生のまま口にすると、ビタミンB1欠乏症、貧血、不整脈、運動失調、血尿、骨髄機能障害などの症状を引き起こし、死に至る場合もあります。

植物全体が危険で、春から初夏の時期に気をつけましょう。

ウマノアシガタ

名前を知っている人は多くないと思いますが、公園や道路脇などとても身近に咲いている黄色の小さい花です。

別名キンポウゲとも呼ばれ、草丈30~60cmほどです。

多年草なので冬でも葉はついていますが、開花時期は3~6月です。

ウマノアシガタには「プロトアネモネ」という成分が皮膚や粘膜に刺激が強く、口内の腫れや消化器官の炎症を起こします。他にも下痢や嘔吐、血便、幻覚からの異常行動、瞳孔散大、心停止なども。

イラクサ

イラクサは多年性の雑草です。どの季節も注意が必要ですが、お散歩時間が長くなる春や秋に誤飲してしまうケースが多いようです。

葉や茎に刺毛があり、触れるとチクチクした痛みが続くために「イタイイタイグサ」とも呼ばれています。

人間は天ぷらや和え物、おひたしなどで食べられますが、犬が口にしてしまうと皮膚炎、口内の激痛、口内炎、多量のよだれ、筋力低下、痙攣、後肢不全麻痺、呼吸困難などの症状を引き起こします。

肥料や除草剤、防虫剤

気をつけなくてはならないのは植物だけではなく、肥料や除草剤、防虫剤などもです。

肥料のほとんどは毒性が弱いものですが、口にすると死に至るほどの肥料も出回っています。

また、雑草や虫から植物を守ろうと、犬にとって毒性の強い薬品を使っている場合もあります。

公園や道路脇などでも一斉に除草剤を散布しているのも見かけます。事前にお知らせする場合や、散布中などの看板を設置していることもあるので注意してみてください。

草むらなどから少しでも薬品の匂いを飼い主さんが感じたら、数日はお散歩コースを変えてるといいかもしれませんね。

また、犬を飼っている家庭でのガーデニングでは、使うものはよく成分をチェックしてから、購入しましょう。

愛犬とのお散歩を安全に楽しむために

今回は、この時期に犬に気をつけたい植物をご紹介しました。

この季節は、お花と愛犬を撮る機会も多いですよね。

目の前の綺麗な花に毒があるかもしれません。

身近な植物が愛犬にとってこんなにも危険なものだったとは…と衝撃を受けたものもあると思います。

もし紹介した植物を、愛犬が口にしてしまった場合は、症状が出る出ないに関わらず、できるだけ早く獣医さんに診てもらうことをおすすめします。

愛犬と安心してお散歩を楽しめるように、普段から拾い食いや誤飲しないようにしつけておくことも大切な防止策です。

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