犬のシニア期に気をつけたいこと【食事・運動・ケアなど】

フードの改良や医療の発達などによってワンちゃんたちの寿命が延びています。

その分、昔よりもずっとシニアの時期が長くなっています。

身体の機能が衰えてくるシニア期ですが、的確なケアで健康寿命を伸ばしてあげられるので、愛犬の老化サインを見逃さないようにしたいですね。

今回はシニア期にはどんなことを気をつけたらいいのかをご紹介します。

 

犬のシニア期っていつから?

一般的に犬のシニア期は7歳頃からといわれています。

さらに大型犬では1~2年早く5~6歳ごろ。

人間の歳に換算する方法がさまざまありますが、7歳は小~中型犬だと44歳、大型犬で55歳とされます。

個体差はありますが、一般的にどの子も少しずつ老化現象が表れる時期です。

 

犬のシニア期の変化

見た目による変化

  • 白髪が増える
  • 被毛が薄くなったり毛艶が悪くなる
  • 目が濁ってくる
  • 皮膚のハリがなくなる
  • 太ってくるもしくは痩せてくる

体の変化

  • 視力、聴力、嗅覚の衰え
  • 筋力の低下
  • 免疫力の低下
  • 代謝の低下
  • 口臭

行動の変化

  • 寝ている時間が長くなる
  • 食欲の低下
  • 興味や好奇心の低下
  • 反応が鈍くなる
  • 運動量の低下
  • 粗相する

 

犬のシニア期に見直したいこと

食事

シニア期には代謝機能や消化吸収機能が衰えていくため、若いときと同じ量やフードを食べると太ってしまったり、逆に痩せてしまう子もいます。

若いときとは必要な栄養の量やバランスが大きく変化します。

高タンパクで低カロリーであること、脂肪分は抑えめにしつつも必須脂肪酸は不足しないように、健康な関節を維持するためにグルコサミンやコンドロイチンを摂取、DHAやEPAが摂取で脳の健康維持、腎機能の低下を招くために過剰なリンの摂取を避ける、腸の動きも鈍くなりやすいため乳酸菌や麹の摂取など多くのことを気をつけなければなりません。

そのため、今は「シニア用」や年代別の総合栄養食が多くのメーカーから版売されています。

この時期に必要な栄養やバランスが考えられているため、切り替えることをおすすめします。

シニア期は太りやすく、体重が増えると心臓や関節などに負担がかかってしまうから、体重管理はとても大切!

 

また、便秘になりやすい子や硬いフードが苦手な子は、柔らかく水分が多いウェットタイプもいいですね。

ドライフードをふやかしたり、温める方法もあります。柔らかくなって食べやすくなりますし、温めることで香りが強くなるので食欲がわくこともあります。

熱くさせすぎには注意しましょう。体温と同じくらいの温度にして食べさせる前に必ず熱さはチェックしましょう。

ドッグフードを変える時の注意点、リスク、切り替え方

2024.08.13

運動

体力や筋力の低下で、散歩など運動することが嫌になってしまう傾向があります。

しかし運動をさせないと、さらに筋力が衰えてしまい肥満にもつながりやすくなります。また五感をフルに使う散歩は脳の刺激にもなります。

愛犬のペースに合わせて休憩したり、散歩コースや距離の見直しも大切です。今まで平気だった階段や坂道もつらくなっていることもあります。

いつもとちょっと違うなと感じたら、無理をさせずに適度な散歩コースを改めて考えてみましょう。

どうしても行きたがらない時には、外に出すだけでも気分転換になります。カートや抱っこでのお散歩でも外で得られる刺激があります。

散歩以外にもボール遊びやドッグランなど愛犬が楽しく運動出来ることを意識的に取り入れてあげたいですね。

また、寒い時期の散歩前には関節など優しくマッサージしてから外に出ると、温まって動きやすくなります。 

デンタルケア

シニア期には、免疫力が低下して口腔内の環境のコントロールがスムーズにできず、口臭や歯周病、歯槽膿漏などが起こりやすくなります。

犬は痛さを我慢するので、気が付いた時には悪化していることも珍しくありません。

歯のトラブルは食欲低下や内臓疾患などさまざまな病気の原因にもなるので、歯磨きなどの習慣はつけておきたいですね。

遅すぎることはないので、シニア期からでも歯磨きなどのデンタルケアを始めてみましょう。

強固な歯石は麻酔をかけて除去するため、愛犬への負担が大きくなります。日ごろから歯石をためないケアや口内チェックが大切です。

犬の歯磨きどうしてる?【歯磨きのやり方、頻度、慣れさせ方】

2021.05.07

定期健診

シニアになると免疫機能も低下するため、予防接種もとても大切です。

また、若いときより色々な病気が増えてくるので定期健診は非常に重要になります。

早期発見、早期治療のためにも、7歳を超えてからは半年に1回の健診が推奨され始めています。

半年に1回と聞くと多すぎるように思えるかもしれませんが、人間に換算すると2~3年に1回くらいの間隔です。

今までケガも病気もせず病院に通うことが少なかったなら、定期健診をきっかけにかかりつけの病院を見つけるのもいいですね。

室内環境

シニア期に入ったら今まで以上に愛犬がリラックスして快適に過ごせるような環境を作ってあげましょう。

温度湿度などの変化でも体調を崩しやすくなるので、常に快適な温度湿度は重要です。

また、滑りやすい床、段差、家具の角、電気コードなどは要注意です。今まで気にもならなかったものが障害物になり、ケガの原因になります。

愛犬が見えにくいかもしれない、聞こえにくいかもしれないと想像して室内環境を整えてあげたいですね。

他にも順応性も低下するため、引越しなど大きな環境変化に大きなストレスを感じることがあります。

引越しした場合は、なるべく以前使っていたものを多く置き、慣れるまでは配置なども前と同じようにしてあげると不安が軽減するかもしれません。

犬猫の室内での滑り対策【おすすめ滑り防止マット】

2024.04.14

 

シニア期を幸せに過ごすために

まだ7年しか経ってないのにシニア期なんて…と少し寂しく感じてしまいますよね。

これから先、元気で少しでも長く一緒に過ごせるようにシニア期に気をつけたいことをまとめました。

人間同様に年を重ねると病気にかかる可能性は高くなっていきます。

スキンシップやコミュニケーションも多くとって、愛犬の体調変化や異常は出来るだけ早く気づいてあげたいですね。

飼い主さんだけで見つけられない変化もあるので定期健診はぜひ受けましょう。

この記事が気に入ったらシェアしよう!