【毛皮製品】1枚のコートを作るのに殺されている動物の頭数を知っていますか

PV制作やCM、広告・雑誌のアートディレクション、さらには、伊勢谷友介主演の『CASSHERN』(キャシャーン)、江口洋介主演の『GOEMON』(ゴエモン)の監督を務める紀里谷和明氏。

そんなマルチな才能を持った紀里谷氏ですが、自身の経験を活かした映像制作に取り組む社会派プロジェクトの第一弾としてMakuakeから資金を集め「毛皮反対!」をテーマにした短編映像が制作されました。

今回はその公開された映像作品「毛皮反対!」についての映像と、毛皮に関する現実的な問題点、さらには世界的な毛皮反対運動について深く掘り下げていきたいと思います。

毛皮生産の現状

今回、紀里谷和明氏発表した約3分間の映像作品はコチラ。

ミンクやコヨーテなどの毛皮にされる動物たちの悲痛な叫びを、女性が体全体で体現している様子に、思わず自分のことのように感情移入してしまい胸を打たれます。

毛皮生産工場の残酷さ、人間の欲望によって無残に殺されてしまう動物たちの叫びを、この映像作品は存分に訴えている、と思いました。この映像作品が訴えていることを、以下でまとめました。

毛皮のために殺されている動物の例

・犬、猫、きつね、タヌキ、アライグマ、うさぎ、ミンク、リンクス、カンガルー、いたち、スカンク、アザラシ、チンチラ、山羊、羊、リス、ビーバー、アナグマ、コヨーテ、など

数多くの動物たちが毛皮のために殺されています。

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画像引用元:http://weheartit.com/

殺処分方法

・毒殺、ガス殺、薬殺、こん棒による撲殺、窒息死、首の骨を折る、電気ショック、生きたまま皮を剥ぐ、など、

言葉を失うほどの残酷な殺され方を動物たちが強いられています。

犠牲頭数

年間約7500万匹以上の動物たちが犠牲になっています。
※あまりにも大量に殺されるウサギに関しては、
犠牲数データが信頼できないこともあり数に含まれず、
ウサギの数も含めると年間10億匹を超えるという説も。

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犠牲になった動物の商品例

・コート、上着の襟、袖口、裏地、手袋、防止、かばん、財布、ブーツ、動物の置物、おもちゃ、など毛皮の用途は多岐に渡ること。

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1枚のファーコートを作るのに必要な数

ーリンクス 12~15頭
ーアライグマ 27~30頭
ーリス 60~100匹
ーキツネ 15~20頭
ーミンク 60~80匹

2012年には、毛皮製品の売上が過去最高を記録しているとのこと。

このように毛皮生産現場の知られざる現状を、私たち人間の倫理観に問う形で訴えていました。

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2.世界的な毛皮反対運動

今回の紀里谷氏の活動のように、日本を含めた世界中では、さまざまなアプローチで毛皮撲滅運動が行われています。

ここでは、日本・海外で行われている毛皮撲滅に関するさまざまな活動を紹介していきたいと思います。

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日本の毛皮撲滅運動

◆No-Fur.org 毛皮はいらない:http://www.no-fur.org/

NPO法人アニマルライツセンターが運営する毛皮撲滅活動。

世界の毛皮生産の現状紹介、また毛皮反対デモ活動、毛皮を売らないメーカーリストの紹介など、
毛皮問題のリアルタイムな情報発信、活動を行っています。

◆女優・杉本彩さん
世界最大の動物愛護団体PETAの毛皮反対ポスターモデルや、
動物性素材を使わないアパレルブランド「Dear Elsa」、

動物実験を一切行わない化粧品ブランド「リベラータ」のプロデュース、
自身の団体「公益財団法人動物環境・福祉協会Eva」の設立・運営に携わり、
積極的な動物保護活動、毛皮反対運動を支援しています。

◆フリーアナウンサー・滝川クリステルさん
リアルファーを身につけない、ステラ・マッカートニーを愛用していると公言。
また、動物が幸福に生きられる概念、アニマルウェルフェアを目的とした
「一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル」を設立・運営を行っています。

他にも、吉川ひなのさんや、ローラさん、益若つばささん、ベッキーさん、EXILE・ATSUSHIさんなどなど、
数々の芸能人たちが、毛皮反対の事実を知ったうえで、毛皮反対派を公言しています。

海外の毛皮撲滅事情

アメリカ合衆国

2000年、米国 犬猫の毛皮製品の製造・販売・輸出入を禁止。

ウェストハリウッド

2011年9月20日、毛皮販売を全面禁止が可決。2012年6月30日に有効。

EU

2008年12月31日、犬猫の毛皮の輸出入・販売全面禁止。
2009年5月5日 アザラシの毛皮製品の輸出入・販売を全面禁止。

オーストリア

1990年代に9つの行政区で毛皮用動物の飼育を法律で禁止。

スコットランド

1993年に国内の全ての飼育場が閉鎖。毛皮動物飼育場禁止法が設立。

この他にも、イタリアやスイス、ベルギー、ドイツ、オーストラリアなど世界各国で
毛皮動物の飼育、毛皮の製造・販売・輸出入が禁止となっています。

毛皮反対を唱える海外セレブも非常に多く、
ジョニー・デップ
◆ペネロペ・クルス
◆P!NK
◆アリアナ・グランデ
◆ナタリー・ポートマン
◆パリス・ヒルトン
◆ポール・マッカートニー
などなど、数えるとキリがないほどの多くのセレブたちが、
動物性のものを食べないビーガンや、身に着けない主義を公言しています。

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多くの海外大手ファッションブランドは、フェイクファーやフェイクレザーが主流になっていて、リアル素材は一部の高級ブランドでのみでしか手に入れることができません。

海外と比べて、日本は全体的にまだまだ毛皮反対の思想が浸透していないようなイメージがありますが、ここで紹介したように、世界中で毛皮反対活動が活発に行われています。

まとめ

今回の「毛皮反対!」をテーマにした映像作品発表会の場で、紀里谷氏は「美しいものと、醜いものを合わせたものが毛皮。

見た目はきれいで、触ると気持ちいい、しかし、その生産現場にさかのぼると残酷。この違和感に忠実になってほしい」と、映像に込めたメッセージを語っています。

国レベルで、または影響力のある海外セレブたちが活発な毛皮反対運動を行っている海外に比べて、日本はまだまだ毛皮に対して公にNO!といえる知識や思想が浸透していないように思えます。

私たちひとりひとりが、毛皮に関する知識を高め、今回の紀里谷氏の映像作品発表のように、胸を張って毛皮反対!を訴えていきましょう!

私たち人間の欲望のためだけに殺される動物たちを、1匹でも多く救われますように。

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