犬に危険な虫、生き物【口にしたらどうする?】

愛犬との散歩中にさまざまな虫や生き物を見かけますよね。人間には悪いイメージがなくても、実は犬にとって非常に危険な場合もあります。

今回は、気をつけたい犬に危険な生き物を紹介します。

犬に危険な生き物

カタツムリ、ナメクジ

カタツムリやナメクジを食べてしまったり、分泌物をなめたりすると寄生虫に感染する恐れがあります。
 
犬の寄生虫病である広東住血線虫の幼虫がカタツムリやナメクジに潜んでいることがあります。
 
この広東住血線虫の幼虫は、神経や血管を通って脳に達すると脳炎を引き起こすのです。麻痺や尿失禁といった症状が見られ、重症化した場合は死に至らせることもります。
 
全てのカタツムリ、ナメクジが幼虫を持っているわけではありませんが、絶対に避けたい生き物です。
 
また、メタアルデヒドが含まれているカタツムリ、ナメクジの駆除剤も口にしてしまうと、よだれや痙攣、震え、嘔吐や下痢の中毒症状を起こします。大量に摂取すると命の危険も。駆除剤を使用する場合は、犬に害のない天然由来の成分のものを選びましょう。
 

ムカデ

雑木林や落ち葉、石の下などのじめじめした暗い場所にいるムカデ。家の中に入ってくることもあります。

ムカデは近づいたものに毒腺をもっている鋭い顎で嚙みつきます。噛まれると、激痛や腫れ、呼吸困難、発熱、嘔吐や下痢、アナフィラキシーショック症状を起こす可能性もあります。

家の中には、雨の日の玄関からや、エアコンの排気口・排水口の近くから侵入することが多いようです。

身近な生き物ですが、生命力が強く駆除するのも難しいこともあるようです。殺虫剤には犬に危険な化学物質が含まれていることもあるので注意してください。

カエル

カエルの猛毒による「カエル中毒」を起こす危険があります。

毒を持つイメージのないカエルですが、ヒキガエルは強い毒をもち、身の危険を感じると目の後ろにある耳腺から毒を飛ばします。

この毒に触れると皮膚炎を起こしたり、目に入ると失明の恐れ、口にしてしまうと大量のよだれや激しい嘔吐、下痢、呼吸困難、麻痺、虚脱、痙攣などを引き起こし、命を落とす場合もあります。

特に犬がカエルを咥えると、耳腺からだす毒に多く触れてしまうことになるので、近づかないように飼い主さんが十分に注意しましょう。

ヒキガエルの他にもにアマガエルやアカハライモリなども毒性があります。また、死んでいるカエルも注意です。

毒以外にも寄生虫マンソン裂頭条虫に感染するリスクもあります。マンソン裂頭条虫は人獣感染共通症で、人間にも寄生する危険性があります。

ハチ、アブ

野山やアウトドアで遭遇しやすいハチ、アブ。

刺されたり、噛まれたりすると激しい痛みや腫れが出ます。

服を着せたり、ペット用の虫除けで対策しましょう。

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ヘビ

人間も注意するヘビですが、草むらなどに潜んでいることが多く、犬が草むらに鼻先を入れて顔や足を噛まれるケースがあります。突然キャンと鳴いて、噛まれてから気づくことも少なくないようです。

噛まれると、強い痛みや広い範囲の腫れがみられます。

ハブ、マムシ、ヤマカガシなどの牙には猛毒があり、これらのヘビに犬が噛まれた場合には体内に毒が入り、血液が壊されて皮下出血や貧血を起こすことがあり、ひどい場合は命の危険も。

犬が口に入れてしまったら…

まだ取り出せそうな状態であれば、犬の口から取るのが一番です。しかし、取られたくなくて噛んだり威嚇してくる場合は無理に取らず、咀嚼のタイミングで取り出したり、おやつなどを使ってもいいですね。

既に危険な生き物を飲み込んでしまった場合は、すぐに連絡をとって病院で診てもらいましょう。危険な虫ではなければ、しばらく愛犬の様子をみましょう。

危険な虫から愛犬を守ろう

愛犬を危険な虫や生き物から守るためにも、どんなものが危険なのか、どのような場所に発生しやすいか、家や散歩コースに危険な場所はないかと飼い主さんが把握しておくことが重要ですね。

また、遭遇したときにも愛犬がすぐに口にしてしまわないように、日ごろからのしつけも大切です。

外で「待て」が出来たり、拾い食いをしないように教えておきたいですね。

また、今回紹介していない生き物にも毒があったり、殺虫剤を食べている可能性のある生き物もいますので、近づかせないことが一番です。

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