寝る子は育つ?犬はどのくらい寝るの?【睡眠時間・睡眠のメカニズム・病気】

犬と一緒に過ごしていると、よく寝るな~と感じることがあると思います。

やることがなくて寝てるのかな、昨日たくさんお散歩したからよく寝てるのかな、もしかして具合が悪い?

飼い主さんは色々考えますよね。

犬にとっての最適な睡眠時間、睡眠に気を付けた方がいい点などを今回はまとめてみました。

犬の睡眠時間

成犬の睡眠時間は、約14時間前後といわれています。

環境や個体差もあるようですが、1日の半分以上は寝ています。寝てばっかりは当然なことなんですね。

子犬や老犬の睡眠時間は18~19時間です。

犬の本能

犬の祖先であるオオカミなどの肉食動物は、生きていくために「狩り」が必要です。

その時のために、なるべく動かずに体力を温存しておくのです。

特に姿が目立ちにくい夜に狩りを行うことが多いため、昼間はほぼ寝ています。

しかし、敵や獲物にも気を付けながら休まないといけないために、睡眠のほとんどが浅い眠りになります。

そのような野生のオオカミの本能を現代の犬も持っているために、寝る時間が多いといわれています。

 

レム睡眠・ノンレム睡眠

人間と同様に、犬にも浅い眠りのレム睡眠と、深い眠りのノンレム睡眠を繰り返しています。

しかし、人間の場合はレム睡眠よりノンレム睡眠の割合が圧倒的に多いのですが、犬の場合は逆なのです。

浅い眠りが多いので、長時間の睡眠が必要になります。

レム睡眠もノンレム睡眠もそれぞれ重要な働きをしているので、きちんと睡眠時間を確保して、質の高い睡眠がどれだけとれるかが犬にとっては重要です。

レム睡眠

浅い眠りのレム睡眠。

犬の睡眠の約8割が、この浅い眠りです。

「レム」とは、急速眼球運動の「rapid eye movement」を略した「REM」から付けられました。

その名前の通り、寝ていても眼球が左右に動くような状態です。

レム睡眠は、体を休ませる睡眠なので、体の筋肉が緩み、力が抜けたダラーンとした寝姿です。

脳は起きている時に近いような状態で、記憶を整理したり、夢を見たりしています。

目がピクピクしたり、足を動かしたり、呼吸が乱れたり、時には寝言を言ったり。

飼い主さんが見ていても、夢見ているのかな~と思いますよね。

 

ノンレム睡眠

熟睡状態であるノンレム睡眠は、犬の睡眠時間全体の約2割程度といわれています。

ノンレム睡眠では脳を休ませている状態なので、夢は見ません。

呼吸は穏やかで、免疫力を高めたり、成長ホルモンを分泌しています。

深い眠りなので、レム睡眠の時のようにすぐには起きません。

睡眠中は邪魔しないで

レム睡眠、ノンレム睡眠、どちらも犬にとって必要な睡眠です。

睡眠中は体と脳を休ませている大事な時間です。

寝ている時にこんなことしていませんか?

  • 悪い夢を見ているのか、寝ながら唸ってるから起こしてあげる
  • 寝ている時に爪切りや耳掃除をする
  • 寝顔が可愛いのでちょっかいを出してしまう

など、意外とやってしまう飼い主さんは少なくないですよね。

これは安眠妨害です。

決して邪魔をせず、ゆっくりと安心して寝かせてあげましょう。

 

こんな場合は注意が必要

いつもより睡眠時間が長い

天候や疲れなどで普段よりよく寝ているなと感じる程度なら様子をみていいかもしれません。

しかし、明らかに睡眠時間が長くなったという状態が数日続いた場合は、もしかしたら病気やケガのサインかもしれません。

痛みを緩和しようと寝ていることもあるので、起きている時に体に触れてみて嫌がる場所がないかもチェックして、獣医さんに相談しましょう。

いつもより睡眠時間が短い

引っ越しや新しい家族など環境の変化で、犬が敏感になっていることも。

また、温度や明るさ、音などが原因でゆっくり眠れないという場合もあるようです。

犬の寝床をチェックしたり、飼い主さんの生活を見直すことで愛犬の睡眠時間がしっかり確保できることもあります。

また、老犬の場合は認知症の可能性も。

睡眠時間が短くなったうえに、夜中に起きていたり夜鳴きをするような症状がみられます。

こちらも獣医さんに相談しましょう。

いびきをかく

パグ、ブルドッグ、シーズーなどの短頭種は空気が通りにくくなっているので、他の犬種に比べていびきはかきやすくなっています。

また、肥満の犬は喉周辺の脂肪が原因でかきやすくなります。他の病気も併発しやすいので、食事を見直すなどをして、肥満を解消しましょう。

他にも鼻炎や心臓病などの可能性もあるので、急にいびきをかき始めたり、いびきの音が大きくなったように感じたら、診てもらいましょう。

受診する際には、直接いびきを見てもらうことが難しいので、自宅でいびきの様子を動画や録音し、持っていくといいですね。

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快適な睡眠環境を整える

まず快適な睡眠をとれるような環境は整っているでしょうか。

清潔な寝床

寝る場所は常に綺麗な状態にしておきましょう。いつでもトイレ、水も飲めるように。

人目に付かない場所

誰かに見られているような場所では気になって熟睡できません。

家族から少し見えにくい場所の方がしっかりと眠れます。

ゲージに毛布などで目隠しをするだけでも安心できる場合もあります。

適した温度、湿度

冷暖房の風が直接当たらないような工夫も必要です。

隙間風や冷たい空気が入るならゲージなどの周りに段ボールなどで囲うとだいぶ防げます。

照明

飼い主さんの生活パターンもありますが、なるべく夜は照明をおとしましょう。

常に明るいと休まりません。消灯が難しいようであければ、ゲージに光が入らないようにしましょう。

わたしは昼間でもクッションの下に潜り込んで暗い所で寝てるワン

騒音

日中の生活音は気にならないかもしれませんが、夜はなるべく静かな状態で寝かせてあげましょう。

テレビやゲームの音にも反応してしまいます。

愛犬にしあわせな睡眠を

野良犬や野良猫は、病気や事故の原因の他に、安心してゆっくりと眠れないことが短命に繋がっているともいわれています。

家の中で、リラックスして眠れているというのは本当に幸せな状態なんですね。

そしてその状況を作ってあげるのも飼い主さんの大事な役目です。

睡眠時間はわんちゃんによっても差はあるようですが、やはり飼っている人の生活パターンは犬の睡眠にも大きく関係してくるようです。

愛犬がゆっくりと眠れるような環境を作ってあげたいですね。

といいつつ、私も愛犬の寝顔が可愛くてついナデナデしてしまったり、写真をパシャパシャ撮ってしまっていたので、反省です。

これからは寝ている時は邪魔しません、我慢します。

(我慢できなかったら、写真だけは無音モードで。。。)

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