フクロウはどんな餌を食べているの?【生肉の種類・安全な解凍法】

フクロウの餌は、うずらやラットなどの生肉です。

タカにはうずら、フクロウにはマウスと決めている人も多いようですが、そんなことはなく様々な生肉を食べます。

そしてできれば、好物を与えてあげましょう。

日々同じ場所にいなければいけないフクロウたちにとって、食事は生活に潤いを与えてくれる最高の楽しみだからです。

今回はフクロウが食べる生肉の種類と、解凍餌をおすすめする理由、また安全に解凍する方法をお伝えします。

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フクロウの餌は生肉

フクロウにとって健康的な食生活とはなんでしょうか。

  • 極力安全であること
  • 栄養バランスがよいこと
  • 適度な量を摂取すること

この3つの大原則を守れば、その個体が好むものを見つけてあげるに越したことはありません。

フクロウの食事は基本的に生肉ですが、生肉は感染性胃腸炎、つまり食中毒の原因になりやすいものです。

あたたかい時期の猛禽類の死因は、ダントツで食中毒が多いのです。

特に鶏肉は他の肉に比べてはるかに危険で、スーパーで売っている人用の鶏肉ですら生肉で食べるのはNGです。

ましてや餌用のうずらやひよこが、人の精肉のように徹底した衛生管理が行われていることは稀なケースです。

いくら新鮮に見えても、生肉は細菌に汚染されているという事実を忘れないでください。

購入後でも、少しでも色やににおいがおかしいな、と思ったら、与えるのは絶対にやめましょう。

また、餌をさばかずにあげる人もいるようですが、これもやめましょう。

確かに自然下ではそうかもしれませんが、餌の消化管の中はいわるゆ「食べたもの」と「便」でいっぱいです。

これは病原菌の巣窟なので、与える理由はどこにもありません。

となると、与えやすい食材はやはり冷凍餌でしょう。

ただ冷凍期間によってビタミンは減少していくので、なるべく餌の回転率が高い店で買うことをおすすめします。

冷凍エサの種類

一般的に使用される食材を紹介します。

うずら

炭水化物が多く消化にやさしい。

翼などを除去していないものは、処理の手間はかかるが、鮮度やリスクの点で処理済みのものよりはるかに勝る。

ただし冷凍処理の時期によりばらつきがあるので、においや色のおかしいものは使用を避けること。

ひよこ

海外でよく使用されている。

栄養のほとんどはヒヨコの腹の中の「卵黄嚢」、いわゆる黄身にあります。

内臓を除去するとうずらに比べて身はほとんどなく、あまりおすすめできない。

雛うずら

うずらが雛のときのもの。

ひよこ同様、内臓を取り除くとあまり栄養価は高くない。

コオロギ、ミルワール、ジャイアントミルワール、デュビア、シルクワームなど。

実は栄養面では脂質も多く、リンとカルシウムのバランスが極めて悪いので、これのみを与えるのはNG。

時々与えるおやつとして考えるのが妥当。

もちろん、屋外の虫は論外。

マウス

生まれてからの期間で、早い順にピンク→ファジー→ホッパー→アダルト→リタイアと呼ばれ、それぞれ微妙に栄養のバランスが異なる。

基本的には全体的なカロリーは高めで脂肪分も多く、毛ごとあげるのがほとんどなのでペリット(不消化物の塊)の成分になりやすい。

アダルトマウス(白)、アダルトマウス(黒)、ホッパー、ピンクマウスなどがあります。

ピンクラット

マウスに準ずる。

ピンクマウスよりもかなり大きく、マウスより臭いがややきつい。

ワシミミズクサイズなら選択肢ともなる。

そのほかは要注意

牛・馬などの哺乳類や、ハト・ダチョウといった鳥類も利用可能で、馬肉を与えてはいけないという話も間違いです。

ただひ骨なし肉のみの食事となり、特にカルシウムなどの栄養バランスをより気にする必要があります。

冷凍スズメは、捕狩期間に捕獲している専門店から取り寄せることが可能です。

ただし野鳥のため、寄生虫などのリスクがあうことを理解した上で与えましょう。

またフクロウ用として売られている切り身状の肉やドライフードは、危険なものも多いので注意してください。

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冷凍餌のメリット

フクロウに安全な食生活を送らせてあげるために重要なのは、鮮度です。

なかにはこの鮮度という観点から、生きたものの絞めたてが一番という考えもあるようですが、これは現実的に難しく、かつ正しい情報ではありません。

こうした話の流れで問われるのが、「冷凍餌だと栄養が足りない」という点で、確かに冷凍という過程で壊れてしまう栄養もあります。

しかし丸のままの餌が総合的にバランスのとれた食材では決してなく、肉に含まれるビタミン自体はとてもわずかだからです。

フクロウ餌の解凍方法

冷凍餌について回る問題として、忘れてはならないのが解凍法です。

アメリカの農水省にあたるUSDAの「冷凍餌使用マニュアル」を参考に、おすすめの解凍法を紹介します。

3つの解凍法

  1. 4℃以下で解凍
  2. 直接水につけない、流水での解凍
  3. 電子レンジを使用する

これらに共通しているのは、「いかに細菌を増やさないようにして解凍するか」です。

つまり、いかに安全な食事を提供できるかがポイントなのです。

理想の解凍法は4℃以下で解凍

実はこれ、冷蔵庫での解凍のことを指します。

解凍するときは、冷蔵庫で解凍することをおすすめします。

また「未処理の」うずらやマウスなら、「食材と同量程度の水の入った密閉できる袋にいれる」という方法もあります。

この方法だと、冷凍餌の温度によって水の温度が下がりやすくなり、極力低温で解凍できるのです。

なるべく短時間で済ませること

可能なら外側の筋肉は解凍できて、内臓が凍っている状態で処理するのが望ましいでしょう。

低温で鮮度は保ちつつも、内臓処理時の問題である消化官を傷つけて餌になる部分を、細菌汚染させるというリスクも減らせます。

この半解凍の状態での処理も、おすすめです。

処理済みの状態で売られているものは、水につけるとただでさえ栄養が溶け出すのでNGです。

肉の色と排泄物に注意

解凍できたら、肉の色を見てみましょう。

鮮やかな赤やピンクなら新鮮な証です。

一方くすんでいたり、赤黒い場合は鮮度が悪い可能性大です。

できることなら、使用を避けましょう。

肉が白っぽい場合は、冷凍焼けを起こしています。

これも鮮度が悪い証拠であり、この場合もその後は使用しない方がいいでしょう。

電子レンジ使用時の注意点

注意しなければならないのは、熱しすぎて色が白く変わった部分は使用しないことです。

フクロウは元々、火の通ったもの(熱変性したたんパンク質)を摂取する習慣はありません。

そのような生肉に慣れている消化管に、熱変性したたんパンク質を与えると、消化管に負担がかかり、消化不良を起こし、下痢の原因となります。

消化不良を起こしている場合、人もタンパク質を避けお粥などを食べたりしますが、それはフクロウにも同じことがいえるので、消化しやすい「生の」うずらや、胸肉、ピンクマウスをたべさせるようにしましょう。

フクロウにの栄養のバランスについて

残念ながら、フクロウに必要な各栄養素の栄養要求料は分かっていません。

これは、ペットをはじめとする家畜以外のほとんどの動物にも言えることです。

「各栄養素をまんべんなく、適度に与える」しか方法をはなく、そしてそれがベストな栄養バランスだといえます。

サプリメントで栄養を補う

けれどフクロウは野菜を食べてはくれません。

必要な栄養を食事で与えることは難しいのです。

おまけにワガママで偏食家も多いので、様々な食材から栄養素を摂取することも当然難しくなります。

このため栄養を与える方法はほど限られており、ビタミンやミネラル、サプリメントで栄養を補うのが簡単かつ最良の方法といえるでしょう。

サプリメントの使用は獣医師に相談を

サプリメントは与えたほうがいのですが、問題はその使用法。

総合ビタミンやミネラルを主体にしたものは、使いすぎも過剰摂取の原因となります。

毎日ではなく、少量を2〜3日に一度がよいと考えられます。

犬や猫のフードは与えないで

たまに海外の本などに、フクロウが弱っているときは犬や猫用の高栄養処方食を与えると良い、といった記述がありますが、高栄養処方食を長期的に使用することはNGです。

フクロウにとってこのフードは高栄養すぎて、脂肪の含有量が多すぎて栄養状態(肉色)は上がらないのに、内臓脂肪ばかりつくという散々な結果になってしまう、ケースが多いのです。

やはり、その生き物の生態・生理にあったモノを与えましょう。

フクロウの健康状態は常にチェックしよう

フクロウの健康管理のポイントは、栄養状態を把握すること、これに尽きます。

栄養状態とは太っている、痩せているといった体型のことです。

栄養状態の確認とは、鷹匠が行う「肉色当て(シシアテ)」が鍵となります。

肉色当て(シシアテ)とは

肉色当ては、胸の筋肉の量を診て、その個体が太っているか痩せているかを判断するための技術で、鳥類に使われるものです。

フクロウを飼うなら、絶対に身につけておきたい技術です。

それが出来ると、例えば今の食事の量が適切かどうか判断できたりします。

よく間違った例が、「嫌がるまで食事を与える」です。

これは大きな勘違いで、食欲旺盛な大食漢の子は必要以上に食べぶくぶくと太りますが、繊細で少食の子や、購入直後でストレスを感じている子は当然少量しか食べません。

それを放っておくとやせ細っていくばかりで、健康なときはたくさん食べるでしょうが、体調が悪いときは食欲も減ります。

それを見極めるためにも、どれだけ食べさせればいいかを判断することは、非常に重要なのです。

体重はあてにならない

例えば太った個体の体重が増えれば問題ですが、逆に減らして適切な体型になるのはよいことです。

一方痩せた個体の体重は増えればいいけれど、減ると危険です。

というふうに、体型が異なればまったく逆の解釈になってしまいます。

お迎え時に肥満や痩せすぎの状態であれば、それを飼い主の元で調整してあげることが必要なのです。

もしろん健康なときはある程度体重で管理は可能ですが、病気になった時はどうでしょうか。

例えばお腹に水が溜まってしまったといった場合、体重はhしっかりあっても、それらの重さで誤魔化されており、本来のフクロウの体は痩せてしまっている可能性があるのです。

健康管理で一番重要な肉色当て、ぜひマスターしましょう。

肉色当てのやり方

フクロウの胸に直接触る必要があります。

人に丁寧にプリントされた個体なら、あまり抵抗せずに触らせてくれるかもしれませんが、普通のフクロウは体を触られることを通常は嫌がります。

かといって「健康管理のため」と飼い主が必死になって無理やりやっても、逆に嫌われるだけです。

やはりここでも信頼関係が築かれていることが大事です。

信頼関係があれば、フクロウも大して嫌がらずに触らせてくれますので、まずは飼い主の手を嫌がらないようにすることから始めなければいけません。

もしくはできれば肉色当てがうまくできる、信頼がおける人を探しましょう。

一度肉色当てをしてもらえば、その個体の今の栄養状態を把握することができます。

その際に、飼い主も肉色当ての感覚をつかめることでしょう。

その後はしばらくは体重測定のみでの管理が可能となります。

肉色当てと体重測定の組み合わせがベスト

つまり、肉色当てと体重測定を組み合わせることが最良の健康管理の方法と考えられます。

ただ外に飛ばしたりせず、一緒に生活をしていくうえでの健康管理ならば体重測定は不要で、肉色当てだけでも十分です。

まとめ

✔フクロウは生肉しか与えてはいけない

✔冷凍の生肉購入→さばいて与える

✔冷凍エサにも色々種類はあるので、基本的には好きなモノを中心にバランスよく与える

✔安全に解凍する方法は冷蔵庫

✔足りない栄養素はサプリメントで補う
※獣医師に確認してから

✔健康管理は肉色当てをマスターする

でした。



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