フクロウの飼い方・選び方・値段・種類・寿命・餌

今回は、これからフクロウを飼育することを決め、フクロウを購入しようと考えている方に

✔健康なフクロウの選び方
✔フクロウを迎える先
✔フクロウの種類と価格

について解説していきますヾ(*´∀`*)ノ♡

一概にフクロウといっても、小型から大型まで、様々な種類がいます。

しかも同一種であっても、どんな繁殖方法で生まれたか、どうやって育てられたかによってまったく違った性格になります。

同じ種類であっても、育ち方が違うだけで、別種のようなフクロウになってしまうことも。

お迎えするフクロウを選ぶときは、種類や値段だけで判断するのはもってのほかです。

一生後悔しないためにも、きちんとした知識を身に着けておきましょう。

健康なフクロウを見極める

まずは複数のショップやブリーダーに会いにいき、たくさんのフクロウを生でみましょう。

良い状態がキープできているフクロウであれば、生き生きとして神々しささえ感じますが、一方不健康なフクロウは、あからさまに活力がないように見えます。

例えば一日に何人もの知らない人に触れられ、相当なストレスにさらされているなど・・・・。

覇気がなかったり、怯えているような姿は、フクロウを飼おうと思っているあなたには、心痛む光景だとわかるはずです。

フクロウの表情を決める大きなチャームポイント!健康を表すカガミです。

健康なフクロウの目は、大きく透き通って瑞々しいもの。

フクロウの頭を真上から見ると顔の輪郭から目が飛び出しているのが通常で、環境が悪いところで飼育されている場合は、目を大きく開こうともしません。

いつ見てもあまり目を開いていないような個体は、要注意です。

↑脱水状態のニュージーランドアオバズク。目の周りに張りがありません。

※目は脱水を表します。
ほとんどの鳥類と同じように、実はフクロウも水をよく飲む生き物です。
水を自由に飲めないような不適切な環境で育つと、脱水を起こします。
脱水の指標になるのが目で、病気との関連性が高いので、獣医師は必ずチェックするパーツです。
脱水を起こすと目は落ちくぼみ、奥まった感じになり、フクロウらしい、いわゆる飛び出した感じの目ではなくなります。
さらにひどくなると、目の周辺(アイシング)も張りがなくなり、シワシワに。
意外と知られていない、脱水の兆候です。

表情・しぐさ

フクロウも人間と同じように、喜怒哀楽を表します。

興味があるものに反応したり、羽や足を伸ばしてリラックスしているのは、心身ともに健やかな証拠です。

喜びや甘えを表すために大きな声で鳴くこともあり、反対に表情を曇らせ、目を半開きにしたり閉じたりしているのは、居心地が悪いことを表しています。

びっくりしたような顔で瞳孔を大きくしてこっちを見てるのは、威嚇のサイン!もしくは接近を拒否しています。

こうした小さな「悪いサイン」を読み取れないと、フクロウに嫌なことをし続けることになります。

これが積み重なると、フクロウは表情を曇らせ、何事にも微動だにしないことに徹してしまいます。

フクロウは頭のよいい生き物なので、抵抗・主張が無駄だと分かれば諦めてしまうので、こうした環境にいるフクロウかどうかもしっかり見極めが必要です。

まずは全体的な羽のコンディションを見ましょう。

そもそも、健康的な鳥の羽には艶と光沢があり、フワッ、サラッとしていて、健康な鳥は頻繁に羽づくろいを行います。

羽は一枚のように見えますが、実際は繊細な繊維の集合体で、そのコンディションを保つのが、尾脂腺から出る「アブラ」と「脂粉」と呼ばれるパウダー状の粉です。

太ったフクロウなどは、体羽がベトベトしていることが多くあり、皮脂腺は発達していないので、おそらくは尾脂腺のアブラの質が悪くなったか、過剰に羽づくろいを行ってアブラを塗りすぎているのかもしれません。

風切羽と尾羽をチェック

羽は鳥が飛ぶために重要なものです。

飛翔羽と呼ばれる風切羽には2種類(初列と次列)があり、羽は通常1年で生え変わりますが、注目すべきはその先端部分のダメージです。

落ち着いた理想的な環境にいるフクロウはの羽は、少々のほころびはあってもキレイで整っていますが、一方不適切な環境にいる鳥はことあるごとに暴れ、その度に羽が傷つきます。

繋がれている場合は、暴れるたびに紐が尾羽と接触し、これを繰り返すと羽がボロボロの、みそぼらしい姿に・・・。

羽があまりにもひどいフクロウと、その環境には要注意です。

よいショップ・ブリーダーの見極め方

フクロウはまだわかっていないことも多く、ペットとしても歴史が浅い生き物です。

専門店と銘売っているショップでも、勘違いをしていることもあります。

ここで大事なのは、やはり飼い主とショップとの信頼関係です。

実際に会話の中で、信頼できるかを確かめましょう。

フクロウの個体差を理解しているか、モノのように扱っていないか、など気になることはしっかりと質問し、納得のできる答えを得られた人を選びましょう。

たとえば肉色当てができなかったり、ホコ飼いを推奨するショップは論外です。

※肉食当てとは・・・胸の筋肉の量を診て、その個体が太っているか痩せているかを判断するための技術で、鳥類に使われるもの。
※ホコとは・・・四角い板状の構造物の上辺にフクロウを止まらせるものの総称で、このホコは本来人のそばで飛び立って逃げようとする、鳥を飛ばないように訓練するためのものです。
いわば罰を与える仕掛けになっているのです。

自分にあったフクロウを選ぶ

実はこれが一番厄介かもしれません。

同じ種類でも性格も違うし、育ちでも性格はかなり変わってきます。

もし可能ならば、雛の状態で迎え入れらええばベストでしょう。

ただし「可能な限り」というところがミソで、たとえば飼い主さんの技術や仕事などの時間的な製薬があるにも関わらず、幼すぎるゆえ手間暇がかかる雛を迎えるのはNGです。

雛はブリーダーや繁殖をしているショップから、迎えれます。

雛は無垢な雛の状態で変な癖もついておらず、実績のあるところであれば、人に対しての刷り込みがしっかりと入っていきます。

毎年のように繁殖しているところであえば、知識・技術はお墨付き。

店舗のこだわりや癖があったとしても、これから先のこともアドバスしてもらえます。

ただし雛の場合、幼すぎて性格がわからないというデメリットもあります。

妥協はNG

一番してはいけないのは、飼い主の「妥協」です。

飼いたい種類がいれば何年も待つくらいの心構えが必要で、フクロウは長生きしますので曖昧な気持ちは飼育の手抜きにつながるばかりではなく、妥協して飼われたフクロウが可愛そうです。

妥協するぐらいなら、飼うのはやめましょう。

同じように、価格でフクロウを決めないことも大切です。

いい環境で育っているフクロウは、それなりの手間暇がかかっているので価格が高くなるのは当然のことであります。

あなたが一生を見届ける覚悟があるか、そしてフクロウの人生を幸せにできるかどうか、しっかり自問しながら飼うべきなのです。

フクロウの寿命

本来なら小型でも20年、大型なら40~50年も生きますが、飼い方によっては2~3年で死なせてしまうケースが多いようです。

どの種類でも、フクロウが健康的に快適に生活できるように飼育するのは、難易度が高いということを忘れないようにしましょう。

密猟されたフクロウを買わないよう注意

日本には野生のフクロウがいます。

ウラルフクロウやアオバズク、コミミズク、トラフズクなどです。

こうした野鳥は本来、流通させてはいけないもので、密猟・密売に値しますが、残念なことにフクロウの密猟は後を絶ちません。

日本に住む種類のフクロウをお迎えするときは、そのショップはきちんと領収書を出すか、もしくは輸入証明書(日本だけでなく海外にもいる種類もいるため)を提示するかを確認してください。

領収書を断るショップは、間違いなく密売に関与しているので、不幸なフクロウを増やさないよう、購入する側もリテラシーを持ちましょう。

フクロウの種類と値段

以下で紹介する種類は、日本もしくは海外で繁殖され、雛の状態で迎え入れることができる種類です。

初心者ほど雛で迎え入れるのをおすすめします。

繁殖されていて手に入りやすい個体ということは、すなわち飼いやすく、それぞれの種類の特徴もある程度分かっていることを指します。

逆に以下で紹介されていないような、とてもめずらしい種類は、初めてフクロウを飼う人には適さないでしょう。

フクロウは基本的に小型ほど飼育難易度が高くなります。

メンフクロウ

性格・・・ヨーロッパから南北アメリカ、オーストラリア、アジアと幅広い地域に生息する。
好奇心も強い傾向にあり、流通量も多いため様々な個体から選ぶことができる。
本来は日中も行動する習性をもつため、比較的飼いやすい種類といえる。

価格・・・15万~40万

アフリカオオコノハズク

性格・・・小さな羽角が特徴的。
敵が近づくと、体を細くする習性をもつ。
好奇心が強い傾向にあり、コミュニケーションがとりやすい個体も多い。

価格・・・18万~25万

インドオオコノハズク

性格・・・小さな羽角が特徴的。
敵が近づくと、体を細くする習性をもつ。
好奇心が強い傾向にあり、コミュニケーションがとりやすい個体も多い。

価格・・・18万~25万

ヨーロッパコノハズク

性格・・・コノハズク属のなかでも、神経質な性格の個体が多い。

価格・・・15万~25万

 

ニシアメリカオオコノハズク

性格・・・物怖じしない性格の個体が多い。

価格・・・15万~25万

モリフクロウ

性格・・・フクロウ属は大きな丸い瞳が魅力的。
モリフクロウは代表的な種類で、ヨーロッパに生息する。
我が強い性格の個体が多いため、特に環境を重要視する必要がある。

価格・・・20万~40万

アカアシモリフクロウ

性格・・・南アフリカ出身。
丸みおびたフォルムが愛らしい。

価格・・・30万~40万

ウラルフクロウ


性格・・・南アフリカ出身。
丸みおびたフォルムが愛らしい。

価格・・・80万~100万

 

ナンベイヒナフクロウ


性格・・・顔に白い班が入っているのが特徴的。
大きな黒い瞳が人気。

価格・・・30万~

コキンメフクロウ


性格・・・丸い瞳と頭が特徴。
コキンメフクロウはヨーロッパから中国まで幅広く分布し、やや気が強く、食欲旺盛な個体が多い。

価格・・・15~30万

インドコキンメフクロウ


性格・・・インドを中心に一部地域に生息する。
コキンメフクロウよりもやや小さく、羽の斑点が特徴的。

価格・・・20万~30万

アフリカワシミミズク


性格・・・ワシミミズク属は、大きな羽角が特徴。
出身地によって、大きさが異なる。
アフリカワシミミズクは、ワシミミズク属の中でも比較的小型で、サイズや性格面でも比較的飼いやすいが、このサイズ(全長35-45cm)までが日本の一般家庭で飼えるフクロウの限界ともいわれる。

価格
・・・30万~

ベンガルワシミミズク


性格・・・インドを中心に生息する。
ワシミミズク属の中では中~大型。
好奇心が強く、コミュニケーションが取りやすい。
ただしサイズ(約70cm)が大きいので、あ る程度の大きさの設備を設ける覚悟が必要。

価格
・・・20万~30万

ワシミミズク


性格・・・ワシミミズク属の中では一番大きい。
体長約72cmで特に雌は大きく、翼の開張180cm、体重4kgに達するものがある。
まず飼うのが難しく、基本的には飼えないサイズ。

価格・・・20万~30万

フクロウの飼い方

飼うことを考えている人は、だれしも「フクロウをこう飼いたい!」というイメージがあるかもしれませんが、フクロウの気持ちを無視して人間がしたいように飼育するのはいけません。

まずはどういう飼い方があるのか、2パターンをご紹介します。

観察飼育型

かんたんにいうと、動物園のようなスタイルのことです。

ある程度の広さがあるケージを用意し、人との関わりを極端に減らした飼い方です。

これは、成鳥や人を嫌いになってしまった鳥に向く方法で、給餌と掃除以外の関わりを極端になくすことが重要です。

飼育形態の中で最もフクロウのストレスを減らすことができる反面、健康チェックはほぼ不可能で、繋留(繋いで飼うこと)は不向きです。

飼い主とのコミュニケーションも、ほぼゼロだと理解しましょう。

コミュニケーション型

雛から育てるならば問題ありませんが、成鳥は初めてフクロウを飼う人には難しく、相応の努力が必要だと覚悟しましょう。

重要なことはフクロウが許容してくれるかどうかです。

これはフクロウの個性にもより、幸運にも人を許容してくれやすい性格の子ならば可能です。

健康管理もしやすく最もよい方法ですが、初心者には到底不可能です。

うまくいくのは、フクロウの頭の中が雛の状態である時のみでしょう。

雛の時期限定でこのタイプを取るのならいいかのしれませんが、それ以降は一定の距離を置いた、いわゆる大人の付き合い方が大切です。

コミュニケーション型のケース

フクロウを飼いたいと思った人のほとんどが思い浮かべる飼育スタイルだと思いますが、そう簡単に行えるものではありません。

下記のポイントを常に頭に置いておきましょう。

フクロウが安心できる環境を整える

環境は生活の基本です。

環境によるストレスがなければ興味は周囲に向き、行動的になるはずです。

好奇心の強い性格なら、フクロウからコミュニケーションをとってきますが、逆に神経質な個体や人に対して嫌なイメージを持っている個体は、そうではありません。

しっかりと見極め、フクロウの気持ちを尊重してあげることが大切です。

独り立ちさせない

頭の中を子供のまま(独り立ちさせない)、もしくは飼い主がパートナー(つがい相手)となる

単独生活であるフクロウの例外的な行動を利用したもの。

独り立ちさせないためには、自分で獲物(餌)捕れない状態を維持し、親代わりの飼い主さんを頼らせるように仕向けます。

また部屋にいるのはフクロウだけ、という時間を減らし、なるべく一緒にいる時間を増やすのが独り立ちさせないコツです。

そうすれば体は大人になっても、いつまでも親鳥(飼い主さん)に甘えます。

もし独り立ちしてしまったとしても、飼い主がパートナーと認識してもらえば、親密な関係が保てます。

ただひ、つがい相手は一人だけのことがほとんどで、認められた人以外の家族(ヒト)は部外者=他人です。

威嚇や攻撃などの行動をとう場合が多くあり、仲良くなるのは諦めなるべく近づかないようにしましょう。

ただ、フクロウの気持ちが変わることもあるかもしれません。

嫌われないように心がけながら、気長に好みが変わるのを待つのも一つの手です。

しっかりした信頼関係を築くこと

これが一番大切です。

毎日丁寧に接することをこころがけ、嫌われないように細心の注意を払いましょう。

基本的なことですが、これにより少しずつフクロウに信用され、飼い主が受け入れられてくるはずです。

コツコツとしたこの積み重ねが、やがてはしっかりとした信頼関係に結びつき、一度強固な関係を築くことができれば、ちょっとやそっとでは崩れません。

焦らずゆっくりと時間をかけて、しっかりとした絆を育んでください
そうすれば外に連れ出したり、ときには軽く叱ったり、なんてことも可能になります。

ただ間違っても迎え入れてすぐのフクロウを、外に連れ出すなんて愚行はしないようにしましょう。

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