目をキラキラさえて好奇心いっぱいのジャック・ラッセル・テリア。
狩猟犬だったので、運動大好き!遊ぶの大好き!小さくてもとってもパワフルなワンちゃんです。
テレビや映画でもよく目にする人気の犬種ですが、実は犬好きなら誰でも飼える!という犬種ではありません。
ジャック・ラッセル・テリアの性格や特徴をよく理解したうえで、愛犬とこういう生活をしたいとイメージが合ったら最高の家族になるワンちゃんです。
ジャック・ラッセル・テリアの性格
もともとは狩猟犬だったために、猟欲や好奇心が強く、頭のいい犬種です。
陽気で元気、遊ぶことが大好き!小さい体ながらにとても活発で運動能力が高いのも大きな特徴です。
頑固で負けず嫌いな性格をしていますが、リーダーだと思う飼い主の指示にはしっかりと従うため、小さいころからのしつけが大事です。
ジャック・ラッセル・テリアの歴史
1800年代にイギリスケネルクラブ創立メンバーの一人でもあったジョン・ラッセル牧師によって交配を重ね生み出された犬種です。
キツネ狩りを愛好していたラッセル牧師は、キツネの巣穴に潜って巣からキツネを追い出す勇敢で強い気質の猟犬を作りだそうと、フォックス・テリアをベースにし、ビーグルやボーダー・テリア、ブルテリアなどとの交配を行いました。
小さな体で巣穴に入りやすく、穴に潜った時もひるまない強い気質を持った運動能力の高い犬が誕生しました。
イギリスで誕生したジャック・ラッセル・テリアでしたが、その後さまざまな国に輸出されて各国でも改良されてきました。
現在のジャック・ラッセル・テリアは、オーストラリアで改良された姿です。
雨や雪などの寒いイギリスではショートコートの犬種は好まれませんでしたが、暖かいオーストラリアでは人気が出ました。
イギリスでは体高が今よりもありましたが、ウェルシュ・コーギーなどとも交配して足が短くなり、家庭でも飼いやすいようにと猟犬の時より性格も穏やかになりました。
ジャック・ラッセル・テリアの特徴
体型
比較的小柄体型で筋肉質で細身な引き締まった体をしています。
脚は短めで、体高よりも体長がわすがに長いという特徴があります。
耳は「垂れ耳」か、付け根部分は立っていて耳の先端が前にV字型に折れて垂れている「ボタン耳」、先端が少しだけ前に折れている「立ち耳」です。
尾は、狩猟犬として活躍していた背景から断尾されてきましたが、現在はさまざまです。アメリカと日本では断尾されているジャック・ラッセル・テリアをよく見ますが、動物愛護の観点から断尾しない国が増えてきています。
大きさ・体重
平均は体高25〜30cm。
理想体重は体高5cmあたり1kg。体高25cmの犬は約5kg、体高30cmは約6kgが理想とされています。
体高も体重も個体差が大きく、4kgより軽い犬もいれば、12kg以上の大柄な犬もいます。
寿命
平均寿命は13〜16歳前後です。
ジャック・ラッセル・テリアは比較的体が強く、病気になりにくい犬種で、近年は16歳以上の犬も増えています。
被毛
猟の時に、藪やキツネの巣穴で枝や石などから皮膚を守れるようにと被毛は粗く硬めです。
被毛の長さは3種類。
短毛の「スムースコート」、長毛の「ラフコート」、短毛と長毛が入り混じって毛量が一番多い「ブロークンコート」です。
3種類とも上毛(オーバーコート)と下毛(アンダーコート)の性質が違う2種類の毛で構成されているダブルコートです。
毛色
ジャックラッセルテリアの毛色は、ホワイト、ブラック、タン(茶)の3種類。
どれもホワイトがベースとなっていて、黒や茶が入り具合で印象が変わります。
ホワイト×ブラック、ホワイト×タンの2色が多いですが、ホワイト×ブラック×タンの3色入ったトライカラーもいますし、希少性の高いホワイト一色も存在します。
目
丸い目とアーモンド形があります。
色は明るい茶色をしていますが、片眼がブルー・アイの個体もいます。
ジャック・ラッセル・テリアのしつけ
実はジャック・ラッセル・テリアのしつけは初心者には難しいといわれています。
狩猟犬としての本能が色濃く残っている犬種なので、他の犬種に比べてもしつけはかなり重要になります。
好奇心が強く、動きも機敏なため、子どもや通行人、他の犬や動物に向かっていったり、車に飛び出すなどの危険が高いです。
興奮状態をおさえるためにも、「待て」は早いうちに覚えさせましょう。
また、吠えやすい犬種でもあります。獲物を見つけたときに知らせる名残があるといいます。
しかし、ジャック・ラッセル・テリアは非常に賢く従順なので、しっかりしつけるととても良い関係が保てます。
飼い主の力不足や曖昧な態度はすぐに見抜かれるともいわれているので、小さい頃からルールを決めて毅然とした態度でしつけることが大切です。
ジャック・ラッセル・テリアの飼育
小型犬のジャック・ラッセル・テリアですが、狩猟犬だったのもあり体力があります。
大型犬と同様な運動量が必要だといわれているくらいパワフルです。
最低でも1日に1時間の散歩、一緒に走ったり体を動かす遊びをしてあげたり、ドッグランやアジリティなども活用して運動させましょう。
理想は1日に1時間以上の散歩を2回、1回5~10km程度ともいわれています。
運動量が足りないとストレスが溜まり、攻撃的にもなりやすいです。
しっかりと一緒に運動して心も体も満たされると、より忠誠心が高まり飼い主さんのいうことを聞くようになります。
小さい子どもや他の動物は興味の対象になりやすく、追う、噛む、吠えるなど狩猟犬の本能が出やすい環境ともいえるので、相性はいいとはいえません。
また、抜け毛が多い犬種でもあるので、毎日のブラッシングは欠かさないようにしましょう。
健康チェックやお手入れのために、体のどの部分も触れるように小さうちから慣れさせておきましょう。
人と一緒にいることが大好きなので、留守番が苦手な子が多い犬種でもあります。小さい頃から徐々に練習しておきいたいですね。
ジャック・ラッセル・テリアが気をつけたい病気
ジャック・ラッセル・テリアは他の犬種に比べて遺伝性疾患が少ないといわれています。
小型犬なので、骨や関節などが比較的弱く、大腿骨骨頭壊死(レッグ・ペルテス)、膝蓋骨脱臼、レッグ・ペルテス・パーセス病などは注意したい病気です。
また運動中のケガも多い犬種です。ぶつかったり、ジャンプの失敗、狭い場所から抜け出せないなども珍しくなく、歯を欠けたり折ったりすることも。
網膜剥離、白内障などの目の病気、さらに耳の形から外耳炎などにも注意したいです。
ジャック・ラッセル・テリアと楽しく長く暮らすために
「ジャック・ラッセル・テリアは気軽に飼える犬種ではない」とよく耳にします。
見た目に反して運動量が多く、寝ている時以外はとにかく元気という人もいるくらいパワフルです。
犬とゆっくりのんびりと過ごしたい、自分の体力に自信がない、あまり構ってあげられる時間がないというような人には無理でしょう。
そもそも、ジャック・ラッセル・テリアだけではなく、生き物を飼う際にはペットの特徴や性格、自分が飼える環境にあるかお世話の仕方を事前によく知った上で、その子を最期まで面倒みられるかを考えて決めますよね。
愛犬と一緒にたくさん運動したい、身体をたくさん動かすワンちゃんと暮らしたい、元気いっぱいで好奇心旺盛な犬種がいいというような人には相性抜群かもしれません。
頭のいい子なので、小さい頃からしっかりしつけることで、とても良い家族になるばすです。