著者は2016年の12月に愛犬がガンになり、その3ヶ月後の2月に愛犬を亡くしました。
病名は肺がんで、病気に気づいたときには症状がかなり進行していました。
愛犬は12歳の高齢だったこと、他にも癌が転移していたこともあり、手術はせず肺にたまった水を抜いて栄養を入れるという、痛みを緩和していく治療をし、後は自宅で家族と余生を過ごすことにしました。
愛犬の様子がおかしいと感じた日~最期を迎えるまでの、愛犬の闘病生活をお伝えします。
愛犬の様子がおかしい時は信頼できる動物病院へ
愛犬の「様子がおかしい」と最初に気付いた症状は、咳をするようになったことです。
それまでも咳をすることは多々あったのですが、一度にする咳の回数や、咳をしている時の様子がそれまでとは違い、近所の動物病院へ行ってみることにしました。
近所の病院での診断結果は「風邪でしょう」とのことでした。
今思うと何故その先生はレントゲンなどをとってくれなかったのか、、、と悔やまれるのですが「安静にしていれば治る」との言葉を信じて安静に過ごしていました。
最初の診断から2週間が経とうとしていた頃、食事も散歩にも興味がなくなっていた程どんどん症状が悪化していた為、評判の良い動物病院を調べて診てもらうことにしました。
その評判のいい病院では、病状の説明をしたらすぐにX線検査に入りました。
愛犬のがんを告知される
そこで撮ったレントゲンを見て、言葉を失いました。
なんと肺癌だったのです。。。。
最初からこの病院に連れてきてあげていたら…という後悔は今になっても消えません。
愛犬に癌が発覚したこの時は、2016年の12月でした。
愛犬の余命を告知される
先生に告げられた、愛犬の余命は1~2カ月。
肺だけに限らずそれ以外にも転移しており、癌の進行度もはやいとのことでした。
その日は肺にひとまず溜まっている水を抜いてもらい帰宅しましたが、想像以上に悪い結果で帰りの車の中で号泣したことを覚えています。
犬の肺がんの治療内容
当時の愛犬の年齢は12歳、つまり高齢のおばあちゃん犬でした。
おまけに癌のステージも高いこともあり、手術しても治る見込みは見られないため、手術をしない治療にしました。
今後は定期的に肺に溜まっている水を抜きに、肺水を抜く際には一緒に栄養を体内に入れてもらう、という治療しかできないとのことでした。
1週間後の病院での様子
前回癌が発覚したときに水を抜いてもらった時は、随分元気も取り戻して食欲も回復していたのですが、また1週間のうちに食欲と体力も落ちてしまいました。
病院で先生から、「進行のスピードが想定より速いですね」と言われ、前回より多くの肺水を抜いてもらい、ご飯を食べないので痩せてきてしまっていた為に栄養も体内にいれてもらいました。
家族全員で愛犬の余生を考える
肺の水をぬくことしかできない状況の中、我が家で愛犬の余生について話し合い決めたことは、
- 好きなもの、食べたがるものを食べさせてあげる
- 家族皆で沢山スキンシップをとり愛情を伝える
でした。
既に食欲がほとんどなく、ドッグフードはお湯でふやかしても、牛乳を混ぜても全く食べようとしてくれない状態でした。
その為大好きだったササミを茹でたものや卵焼きなど、老犬になりカロリーを気にして食べさせていなかったものを、欲しがれば与えるようにしました。
肺に水が溜まれば抜いてもらうという生活を続けて1カ月、布団からほとんど出てこなくなってしまったベルちゃんを見て、最後に思い出を作りに行こうということになりました。
犬も泊まれる温泉旅館に
県外で暮らす家族も集まり、犬も泊まれる温泉旅館に宿泊しました。
前夜まで元気がなく、旅行も厳しいかなと話していたのですが、当日の朝になると何かを感じとったのか、尻尾を振ってお布団から出てきたのです。
癌にかかる以前は人間の食卓には上がってはいけないと躾をしていたのですが、その日は皆が食べていたしゃぶしゃぶを欲しがったので、あげてみるととても美味しそうに食べていたのが忘れられません。
今まで以上にスキンシップを増やし、抱っこして家の周りを散歩したり、沢山愛情を表現しました。
飲水にも気を使った
インターネットで「日田の天領水」が奇跡の水と言われており、犬の癌に効くとの噂を聞き、日田まで天領水を汲みに行っていました。
結局効果があったかどうかはわかりませんが、効果のあるということは試していました。
呼吸をするのでさえきつそうなベルちゃんをみていると、何もできずにいるのがとてももどかしかったです。
愛犬との闘病生活
癌になってから少しの変化も見逃さないようにと、眠る場所を変えました。
基本的に布団から動こうとしなかったのですが、その中でも小さな変化を見逃したくなかったので、日中はリビングに犬用のベッドを置き目の届くようにしていました。
夜は私のベッドで一緒に眠り、なるべく傍にいるようにしていました。
愛犬が最期を迎える
癌が発覚してから、咳に加えて日々呼吸が荒くなっていきました。
亡くなる直前はうつ伏せになるのもきつかったようで、ずっとふらふらしながらもお座りをしていました。
旅行から帰ってきて4日後の亡くなる2日前、私がどうしても出張に行かなければならず傍にいることができませんでしたが、愛犬はその2日間は全く眠らずお座りをしていたそうです。
帰宅してからその話を聞いたので、私のベットにいれておなかの上で寝かせると、気持ちよさそうに眠ってくれました。
「お母さん、私トイレに行きたいんだけれどベルちゃんがお腹で寝ちゃった。」
「せっかく眠れたんだからトイレ我慢してあげなさーい。」
と母と談笑していたら、なにかおかしいと感じ様子を見みると、、、、お腹の上で亡くなっていました。
余命宣告から3カ月、家族旅行から1週間経った日でした。
眠ってしまうと死んでしまう事が自分で分かっていたのかのように、睡魔と闘うようにして座り続け、私が帰宅しいつものように私のお腹の上で寝かせると、そのまま旅立っていきました。
犬の病気の中で肺癌は、特に進行スピードが速いと言われているそうです。
小さい体で手術をするのは可哀そうですが、我が家の場合は高齢で手術をするという選択肢もありませんでした。
「もっとマメに検診に連れて行ってあげられたら・・・」
「もっと早くきちんとした病院を選んで連れて行ってあげていたら・・・」
「若い時からがん予防しておけば・・・」
後悔は尽きませんでしたが、最期を迎える際に傍にいれたのは本当に良かったです。
肺がんの闘病中にかかった費用
症状や癌の種類、治療内容によっても変わってくるので、あくまでも参考適度にとどめてください。
✔最初に癌と診断をしてもらった日に4万円
✔肺水を抜いて、栄養を入れてもらうのが毎回1万円
✔癌が発覚した12月から亡くなる2月までで約11万円
まとめ
高齢になってから癌が発覚したときには、すでに進行は進んでいて完治させることは難しい状態がほとんどで、あくまでも愛犬が苦しまない程度に症状を緩和していくことがほとんどのようです。
そういったことにならないよう、
✔定期的な健康診断(高齢期は最低でも半年に一回)
✔若い時からのガン予防
をやっていくことをおすすめします。
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