私たち人間の良きパートナーである猫。
猫を愛してやまない皆さんの中には、最初は一匹だけと思っていたのに、気がついたら二匹、三匹と増えていた・・・なんて人もいるのでは。
普段はのんびりマイペースに我が道をいっているように見える猫。
ですが、実は猫は繊細な心の持ち主。いきなり自分のテリトリーに知らない猫がやってくると、心穏やかではいられません。
今回は、二匹目、三匹目の猫を迎える時に、私たち人間が先住猫に配慮したいことをご紹介します。
先住猫の不安を取り除いて、全員で楽しく生活するには、どうしたら良いのでしょうか?
新入り猫を迎える前に・・・
新入り猫が来ることは、自分の生活が大きく変わるので、先住猫にとっては大きなストレスです。
こういったストレスは、先住猫が高齢になればなるほど大きくなると言われています。新入り猫を迎えるならば、先住猫の年齢は7、8歳までがリミット。
先住猫が1歳未満なのが一番良いと言われています。

(画像引用元:http://www.photo-ac.com/)
ワクチン接種
先住猫も新入り猫も、対面する前にそれぞれワクチン接種などを全て終わらせておくことが望ましいです。
特に新入り猫が野良猫だった場合は病気が先住猫にうつる可能性があるので、注意が必要です。
においを知らせる
新入り猫を迎えると決まったら、猫が実際に家に来る一週間ほど前から、先住猫に他の猫の存在をにおわせる必要があります。
具体的な方法としては、新入り猫のにおいのついたタオルやオモチャを先住猫のテリトリー内に置いておくのが良いでしょう。
先住猫は「なんだこれは?」と思いつつ、新入り猫のにおいに少しずつ慣れていきます。
においを知らせることは、先住猫のみならず新入り猫にも有効です。
お互いがパニックにならないように、時間をかけて慣れさせていきましょう。
新入り猫を迎えたら

(画像引用元:http://www.photo-ac.com/)
直接面会する
ゲージの中に新入り猫がいる風景に慣れてきたら、いよいよ新入り猫をゲージから出して先住猫と面会させてみましょう。
もちろんこの時も、強制はしません。
1日30分を3セット・・・などというように時間を決めて、新入り猫をゲージから出して自由に歩かせます。
この時に先住猫は「シャー!」と威嚇するかもしれません。怖がって逃げることも。
先住猫がいつでも逃げられるようにしてあげるのも大切です。
この面会の時期は、最低1、2ヶ月はかかると考えた方が良いでしょう。
慣れてきた頃を見計らって徐々に面会時間を延ばすなど、あくまでも焦らず慣れさせていくことが大切。
先住猫が、新入り猫が家に来たことを自分で納得できるよう、時間をたっぷりかけるのです。
慣れてきたら・・・

(画像引用元:http://www.photo-ac.com/)
食器や寝床を少し近づける
先住猫と新入り猫が慣れてきたというサインに、同じ部屋で寝る、においをかいでも威嚇しない、などがあります。
慣れてきた頃に、少しずつごはんを食べる場所や寝床を接近させていきましょう。
同じ場所でごはんを食べたり、近くで寝ると少しずつ警戒心が溶けていきます。
しかし、慣れたからといっていきなり距離を縮めるのはいけません。
また、一人で寝たい派の猫もいるので、あくまでも先住猫の性格に合わせて実践しましょう。
先住猫を優先する
先住猫は、新入り猫が来たことによって「飼い主が取られた」と感じることが多いようです。
うっかり新入り猫にかまいすぎて、先住猫がスネて体調を崩してしまった・・・という話も聞きます。
そうならないためにも先住猫に「新入り猫が来ても、飼い主の自分への愛情は変わらないんだ」という安心感を持ってもらうことがとても大切です。
先住猫を先に撫でる、先住猫に先にごはんをあげる、先住猫に先に声をかける、など、何をするにもまず先住猫を優先しましょう。
先住猫を守る
新入り猫が子猫だった場合によくあるのが、遊びたい盛りの新入り猫が、嫌がる先住猫に無理やりじゃれて喧嘩になること。
こういったことが続くと、先住猫は新入り猫を嫌ってしまいます。
先住猫が嫌がっているのに新入り猫がかまってくる場合は、先住猫を守ってあげましょう。
また、新入り猫が遊びたい盛りの頃は、遊びの矛先が先住猫にいかないように飼い主がオモチャなのでしっかり新入り猫と遊んであげることが大切です。
これらのことを実践して、先住猫が、自分のテリトリーに新入り猫が来ても危険はなく、飼い主の愛情も変わらないという安心感を与えましょう。
まとめ
猫は縄張り意識が強く、そして心配性で繊細。
先住猫と新入り猫が仲良く暮らせるようになるには、最初の頃の先住猫の心のケアがとても大切です。
そして、何より焦らないこと。
ついつい早く慣れさせたいと思いがちですが、ゆっくり時間をかけて環境を整えていくことが重要です。
先住猫も新入り猫も、そして飼い主も。皆が幸せに暮らせるのが良いですね。