普段よく見かける動作だけど「今日はちょっといつもより長く水を飲んでいるな・・・」「異常に同じ箇所をグルーミングしているな・・・」「なんかかゆがってる?」と、ちょっとだけいつもと違う変化はありませんか。
今回はそんなちょっとした動作の変化から、考えられる病気や症状をまとめました。
猫は体の不調を言葉で伝えることができませんので、飼い主が猫の不調のサインを読み取ってあげる他ありません。
もし記事にかかれているような動作をしていたのであれば、かかりつけの獣医師に早めに相談しましょう。
水を多く飲む
腎臓系の病気にかかりやすい猫にとって、飲水量の変化は体の状態を知る大きなカギとなります。
猫がいつもより多く、ごくごくと水を飲む場合、体になんらかの異常が起きているサインです。
水の摂取にともない、おしっこの量が増えた場合は、糖尿病、腎臓病、子宮蓄膿症などの病気が考えられます。
いつもと違うと感じたら、水を飲む量、おしっこの回数、食事の量をチェックしてみましょう。
体を異常になめる・噛む
猫はグルーミングを好んで行う動物です。
お手入れのほか、気持ちを落ち着かせるためでもあります。
しかし、体毛が薄くなるほど、同じところばかりをペロペロと舐めていたり、かんだりする場合は、要注意です。
猫は体に異常があると舐めて治そうとするので、地肌を見て傷や皮膚に異常がないか確認しましょう。
皮膚に異常がない場合は、ほかの病気やケガ、ストレスが原因となっている場合も。
舐め方、噛み方、歩き方などをよく観察し、獣医師に相談しましょう。
かゆがる
後ろ足でしきりに体をかいたり、しつこく一箇所を舐めたり噛んだり、足や口が届かない場所は柱などにこすりつけることも。
こんな様子が見られた場合、もっとも可能性が高いのは皮膚病です。
その部分の地肌が赤くなっていたり、脱毛や湿疹、腫れなどが見られる場合は動物病院へ。
皮膚病の原因にはホルモンの異常やアレルギー、ダニやノミ、カビなどが考えられます。
吐く
グルーミングをしたときに体内に入った毛を、吐き出すことは生理現象なので、吐き出した後に元気なら心配いりません。
しかし、毛玉が原因の場合でも慢性的に履き続けると、食道炎を起こすことがあるので要注意。
猫が吐く原因は様々ですが、何度も吐く、吐こうとしても吐けない、吐いた後にぐったりする、吐いたものに血がまじる、下痢をともなうなどの症状がある場合は、病気の可能性も。
おしりをこすりつける
座った姿勢で床や地面におしりをつけて、ズリズリと引きずるようなしぐさです。
猫には肛門の左右に肛門嚢という、袋状の器官があり、中にはニオイの強い分泌液がためられています。
この分泌液は通常、排出時などに少しづつ体外に出されますが、なんらかの原因で排出されずに溜まったり、細菌感染などにより化膿したりすると、かゆみや痛みをともない、おしりをこすりつけるようになります。
こうした行為は、肛門の周りを傷つけ、肛門嚢炎を引き起こす可能性も。
自分でできる自信のない方は、動物病院でお願いしましょう。
我家は500円程度で毎月1回絞ってもらっています。
ぐったりしている
猫は一日の大半を寝て過ごすのが普通ですが、呼んでも反応がない、撫でても気持ちよさそうにしない、好きなものに無反応、隠れて出てこないなどいつもと違う様子の場合は、病気の可能性もあります。
食欲がない、吐く、触ると痛がるなど、ほかに異常がないかを調べてみましょう。
特に触ると痛がる場合、外傷や外傷により内臓が損傷していることも。
命に関わる病気やケガの可能性も考えられます。
猫にとって無理のない体勢ですぐに動物病院へいきましょう。
トイレでりきむ
トイレでうんちをするときや、オシッコをするときにブルブルとりきんだり、苦しそうな声をだすときは、まず排尿時なのか排便時なのか、次にちゃんと排出してるかどうかをチェック。
排出できている場合は、排出物の状態や量も確かめましょう。
短い間隔で何度もトイレに行くのに、まったくオシッコが出ていない場合、頻尿器系の病気が疑われます。
また、猫は便秘しやすい動物です。
排出体勢を長いあいだとっているのに、うんちが出なかったら便秘のサインです。
色の異常か、血液んが混じった粘液質の便が出た場合は、動物病院へ行きましょう。
頭をふる
繰り返し頭を振ったり、傾けたりする場合は、耳に異物が入ってしまったのか、耳の病気が考えられます。
耳をチェックし、ジュクジュクとした湿った耳垢が出ていたら外耳炎、黒く乾いた耳垢が出ていたら耳ダニ症の疑いが。
放っておくと、聴覚障害につながる恐れがあるので、耳掃除の週間をつけましょう。
また、頭をふったり傾けたりしているときの歩き方をチェックすることも大切。
歩き方がふらついたり、一箇所をぐるぐる回ったりする場合には、脳になんらかの異常が起きている可能性があります。
足を引きずる
ひょこひょこと足を引きずっていたり、一本の足がブラブラしていて、3本の足だけで歩いているようなら、骨折や脱臼、神経の損傷などの可能性が。
歩く様子を観察しても病気の場所が判断できない場合は、手でそっと触ってみて、猫が痛がるかどうか観察します。
全身に皮下出血や爪痕などの外傷はないか調べましょう。
その他、体がフラフラしていて、歩き方がおぼつかない場合は、体の衰弱や脳や神経の異常などが考えられます。
急いで動物病院へ連れていきましょう。
動作以外の猫のSOS
毛が抜ける
猫には換毛期といって毛が生え変わる時期があります。
しかし、ある部分だけごっそり抜けたり、炎症を起こしている場合、皮膚炎の可能性があります。
毛艶が悪くなる
体調が悪かったり、歳を取って体力がなくなると毛づくろいの頻度が減ります。
なんらかの病気を患っていないか、注意が必要です。
食欲がない
幼猫で半日、成猫で一日以上食欲がない状態が続くようであれば、病気の疑いが。
食欲以外で嘔吐や下痢、発熱がないか調べましょう。
瞬膜の突出
猫の目には目頭のあたりに、瞬膜という白い膜があります。
病気にかかると、この瞬膜が目の半分ぐらいまで覆うことがあります。
まとめ
よく見かける猫の動作で、“ちょっといつもとは違いしつこく舐めているな~?”どといったときに、考えられる病気をまとめました。
おかしいな?と思ったらすぐに獣医師に診てもらい、早期治療を心がけるのが最善策です。