犬にとってストレスだと感じる要因はさまざまですが、春は特にそう感じてしまうきっかけが多い季節だといえます。
人間同様に犬もストレスを感じると身体にも症状が出てきます。
犬が春に感じるストレスの原因
寒暖差
寒い冬から春になるときに、三寒四温といわれるように、寒い日と暖かい日を繰り返し、春を迎えます。
気温差が激しいのは犬にとって大きな負担がかかります。
7℃以上の温度差があると体調を崩しやすいといわれています。
特に、消化器官などに不調が出る子が多いようです。
また、低気圧と高気圧が交互に日本付近を通過しますので、気圧に敏感な犬にはツライですね。
環境の変化
春は、引っ越しや進学、就職などで家族の生活スタイルが大きく変わる時期です。
群れで生活する習性がある犬にとって、大好きな家族の誰かが家を出てしまうのは悲しいことです。
また、家族の起床時間や外出時間が変わると、必然的に犬の散歩時間やごはん、留守番の時間も変わり、以前の生活リズムとは違うことがストレスに感じます。
花粉
花粉症で悩まされているワンちゃんも少なくありません。
しっかりした症状が出ていて「花粉症」だと飼い主さんも分かっている場合は花粉対策ができますが、調子悪そうだな…という程度で花粉症だと気づかないケースも意外とあるようです。
花粉症でも違う場合でも、なるべく花粉を犬の身体に付着させない、家に持ち込まないなどの工夫をするといいですね。
ノミ、ダニなどの寄生虫
ノミやマダニ、フィラリアなどの寄生虫は気温が上昇してくると活動してきます。
冬に枯れていた草たちが、春になるとグングン伸びてきます。
特に草むらは虫がくっつきやすくなるので、服を着せたり虫よけ、予防薬などで早めに対策しましょう。
発情期
どの犬も迎えるわけではありませんが、春は発情期の季節です。
発情期には食欲がなくなったり、落ち着きがなく神経質になったりといつもと違う様子を見せます。
去勢・避妊手術を受けさせることで発情期はなくなります。
妊娠を望まないようであれば、検討してみてもいいかもしてません。
春の体調不良による症状
原因によっても症状はさまざまですが、この時期に多く見られる症状をご紹介します
- 元気がない
- 食欲不振
- 便秘、軟便、下痢
- 目の充血
- 体の痒み
- 脱毛
また、無駄吠えやトイレの粗相、攻撃的、頻繁に体を噛んだり舐めたりなどもストレスによって起こしやすい行動です。
飼い主さんがしてあげられるケア
症状がみられた場合は早めの受診をおすすめします。
この時期に、特に愛犬にしてあげて欲しいケアをご紹介します。
コミュニケーションをしっかりとる
愛犬が心身ともに落ち着けるのは飼い主さんとの時間です。
不安定になりやすいこの時期には特に愛犬と過ごす時間を大切にとりましょう。
短時間であってもたくさんスキンシップをとったり、声を掛けたり、遊んだりする時間がストレス発散や安心に繋がります。
ブラッシング
春は換毛期でもあります。
ブラッシングをして抜け毛を取り除いてあげることで、皮膚病の予防にもなりますし、寄生虫や皮膚の異常を早期発見できます。
またマッサージ効果もあるので、ブラッシングで血行がよくなります。
ブラッシングの時間も、大事なコミュニケーションの一つです。
運動
運動やお散歩、遊びは気分転換、ストレス解消になります。
しかし、体調が悪そうだったり嫌がる場合は無理はさせないようにしましょう。体調が悪化する場合も。
落ち着ける場所、物
引っ越しした場合など、愛犬がくつろげる場所を早めに作ってあげましょう。
自分だけの空間があるだけで安心します。
また、新しいハウスやゲージにする場合は一気に全てを新しいものに変えてしまうと落ち着かなくなります。
以前使っていた毛布やタオルなどを、新しいものに慣れるまでは一緒に置いておくといいですね。
無理をさせない
天気も良くて暖かくなると、色々な予定も入れたくなりますよね。
しかし、愛犬の様子がいつもと違う場合は無理をさせずにキャンセルすることも大事です。
外出や旅行はもちろんのこと、ワクチン接種の時期でもあります。
体調がすぐれない場合は延期しましょう。
愛犬と楽しく春を過ごしましょう
寒い冬を越えて、暖かくなってくると気分も晴れ晴れして気持ちよく過ごせますね。
しかし、体調を崩しやすい、ストレスを感じやすい季節でもあるんですね。
特に子犬や老犬には注意が必要です。
飼い主さんが愛犬の体調の変化を早めに察知してあげることが重要です。
体の異変は早めに獣医さんに診てもらいましょう。
心の異変は、飼い主さんの愛情やスキンシップでケアすることができます。
この時期はいつも以上に愛犬の様子をみてあげたいですね。