犬は可愛いですよね、見てるだけでも癒されます。
ふわふわした毛、目が合うと尻尾を振って、愛情を示してくれたり、人間の心も満たされます。
家族に迎え入れたいな~と思っている人はたくさんいらっしゃると思います。
犬がいると、家の中も明るくなり、とても生活も充実します。
しかし、命ある生き物です、可愛いだけでは飼えません。
今回は犬を迎え入れようかと考えてる方に、飼う前に考えておいた方が良いこと、実際に飼うとどんなことが必要なのかなどをまとめてみましたので、是非読んでほしいと思います。
犬を飼える環境
犬を迎え入れようと思った時にまず考えてほしいのは、飼える環境かどうかです。
犬が飼える住まい
犬や猫のペット禁止のマンションやアパートはまだまだ多いです。
犬は吠えます。吠えにくい犬種や性格上あまり吠えない犬もいますが、基本的には吠えると考えましょう。
ペット禁止のマンションで、隠れて飼育するのは飼い主さんも犬もとても大きなストレスを抱えながら暮らすことになります。
見つかって、追い出されることだってもちろん考えられます。
飼ってもいい環境で、堂々と迎え入れてあげて下さい。
また、犬の大きさも関係してきます。
ワンルームで大型犬を飼うのは大変です。飼い主さんの生活スペースを十分に考え、犬の身体の大きさと比例して動き回れるスペースも広く必要とします。
お散歩すれば十分というわけではありません。
室内の大きさと犬の大きさも考慮しましょう。
家族に犬アレルギーはいませんか
犬を飼ってから、アレルギー症状を訴える人もいます。
犬の毛によって症状が起こる場合は、毛が抜けにくい犬種など選択肢も変わってきます。
また重度のアレルギーの場合は一緒に暮らすことは難しくなります。
犬アレルギーかどうかは病院で調べることが出来るので、飼う前に一緒に生活する家族全員のアレルギー検査をして下さい。
犬がいる生活リズムを考える
犬と一緒に暮らそうと考えた時に、今までの生活と犬を飼った時の生活を比べて想像して下さい。
犬には散歩が必要です。ごはんを食べさせなくてはいけません。遊ぶ時間も大切です。
毎日その時間を確保できますか。
仕事が忙しくて、癒されたいから犬を飼ってみたけど、犬のお世話で余計に休む時間が減ってしまった…では、誰も幸せではありません。
犬が家にいると、早く帰らなくてはいけないこともあります。
疲れた日も、ゆっくり寝ていたい休日の朝だって、ごはん食べたい!お散歩に連れて行ってほしい!と同じ時間に起こされます。
他の家族がお世話してくれるから大丈夫だと家族全員が思っているかもしれません…
実際に、犬を飼ったことで規則正しい生活が送れるようになった飼い主さんも多いとは思います。
1日の生活リズムをよく考えてみて、犬のお世話をして一緒に暮らしていけるかを検討してみて下さい。
犬はお金がかかる
犬にかかるお金は、どのくらいかご存知でしょうか。
初期費用と日常的にかかる費用、臨時的な費用があります。
初期費用とは、犬自体の費用、犬を飼うために必要なグッズ(ハウス、ゲージ、ベッド、首輪、ハーネス、リード、器、ごはん、給水器、トイレ、トイレシートなど)、畜犬登録費用、混合ワクチン、狂犬病予防注射費などです。
犬の生体費用を除いて、初期費用は約50,000~60,000円くらいが平均のようです。
飼い慣れてきてから徐々に買い足すものも出てきます。ブラシや洋服、オモチャ、防寒や暑さ対策のもの、おやつなどです。
オモチャや洋服は可愛いとつい買ってあげたくなってしまうんですよね。飼い主さんも選んでいる時間がとても楽しいんです。
そして定期的に必要な費用です。
年に1回必要なものが、狂犬病予防接種、混合ワクチンなど。ノミダニ、フィラリア予防は通年の場合と、数か月の場合とさまざまです。
トリミング、ごはん、ペットシーツなどの日用品などは定期的に必要な費用です。
ペット保険に加入すれば、保険料も。
また医療費、レジャー費などかかり、大型犬、小型犬によって金額差は出てきますが、平均すると月に約15,000円前後のようです。
出費の約40%が食費といわれています。
体が大きいほど食費がかかるので、その部分でだいぶ金額差が出てきますね。
また、医療費は、いくらかかるか予想するのは難しいですね。
怪我はもちろんですが、飼ってから分かるアレルギーや病気などもあります。ずっと投薬したり、通院しなくてはいけないという可能性はどの犬にもあります。
最近では、犬の幼稚園やしつけ教室なども人気があり、通うと月謝も発生してきますね。
犬が噛んだり壊してしまったと家具や家電を買いなおす場合などもあり、臨時的にかかる費用も少なくないですね。
犬の最期まで面倒をみる責任
犬の寿命は約14年です。
家族に迎え入れたら、最期まで面倒見るのが飼い主さんの責任です。
犬が14歳、年をとると飼い主さんも同じ分の年をとります。14年後の犬と自分も考えてみて下さい。
犬はとても愛情深い生き物です。飼い主さんと一緒に過ごせなくなった場合、大きな心の傷を受けます。
残念なことに、飼い主さんから「飼えなくなった」と保健所などに連れてこられる犬たちが後を絶ちません。
その理由として多いものを紹介します。
- 犬が高齢になり、介護が出来ないから
- 離婚し、どちらも犬が引き取れない
- 飼い主が高齢になり犬の世話ができない、飼い主がペットを残して亡くなり犬を引き取れる親族がいない
- 近隣から苦情が来たから
- 家族にアレルギー症状が出た
- 引越しで飼えなくなった
- 犬が病気にかかり治療費が払えないから
- なつかない、噛む、夜鳴き
悲しいですね。
事前に考えていれば分かるようなことも多くあります。
このような犬がいなくなるように、是非飼う前に考えてみましょう、調べてみましょう。
犬の十戒
「犬の十戒」とは、英文の詩です。
作者は不明ですが、犬が人間に語りかけるようなこの詩は世界中に伝わっています。
飼う前に読んでみて下さい、飼ってからも読んでください。
- 私の一生はだいたい10年から15年です。あなたと離れるのが一番つらいことです。どうか、私と暮らす前にそのことを覚えておいて欲しいのです。
- あなたが私に何を求めているのか、私がそれを理解するまで待って欲しいのです。
- 私を信頼して欲しい、それが私にとってあなたと共に生活できる幸せなのですから。
- 私を長い間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないで下さい。あなたには他にやる事があって、楽しみがあって、友達もいるかもしれない。でも、私にはあなたしかいないのです。
- 時々話しかけて欲しい。言葉は分からなくても、あなたの心は十分私に届いています。
- あなたがどのように私を扱ったか、私はそれを決して忘れません。
- 私を殴ったり、いじめたりする前に覚えておいて欲しいのです。私は鋭い歯であなたを傷つけることができるにもかかわらず、あなたを傷つけないと決めているのです。
- 私が言うことを聞かないだとか、頑固だとか、怠けているからといって叱る前に、私が何かで苦しんでいないか気づいて下さい。もしかしたら、食事に問題があるかもしれないし、長い間日に照らされているかもしれない。それとも、もう体が老いて、弱ってきているのかもしれません。
- 私が年を取っても、私の世話はして下さい。あなたもまた同じように年を取るのですから。
- 最後のその時まで一緒に側にいて欲しいのです。このようなことは言わないで下さい、「もう見てはいられない。」、「居たたまれない。」などと。あなたが側にいてくれるから最後の日も安らかに逝けるのですから。忘れないで下さい、私は生涯あなたを一番愛しているのです。
犬と一緒にしあわせな生活をおくるために
犬との生活はとても楽しいですし、一緒に過ごすことができるのは本当にしあわせな時間です。
しかし、大変なことはたくさんあります。
毎日の散歩にしても、飼い主さんが体調悪い日だってありますし、暑い日も寒い日も雨でも雪でも眠い朝もサボりたい日もあります。
旅行に行く時は預ける所を探し、犬のホテル代もかかります。一緒に連れて行くにしても、犬が入れない場所もたくさんあります。
病気もケガもします、医療費も安くありません。
犬もどんどん年齢を重ねていくと、身体もいうこと聞かなくなります。
最期にどんどん弱っていく姿も見ていくことになります。
一つでも耐えられないと思ったら飼わないでほしいと思います。
大変なこと、辛いこと、いっぱいあります。
しかし、それ以上に犬との生活で感じる愛や幸せはとても大きく素晴らしいものです。
犬は話すことができません、言いたいことが伝えられません。
そこが可愛い部分なのかもしれませんし、難しいところでもあると思います。
飼う前によく検討して下さい。
そして、家族として迎え入れたら、愛情たっぷり注いで必ず最期まで側にいてあげて下さい。