寒かった冬も終わり、いよいよ春到来です。気温も暖かくなり、心地良い風が吹き、どこからか春の匂いがしてきて、お散歩の足取りも何だか軽やかに感じられますよね。
春になると、野菜も新鮮で栄養価の高いものが増えてきます。そんな食材を使って、愛犬と一緒に、春を感じてみてはいかがでしょうか。
今回は、犬も食べられる春の食材を、与え方や栄養価と一緒にお教えします。
イチゴ
イチゴには、ビタミンCが豊富に含まれているので、皮膚健康の維持や免疫力の向上、ストレス緩和などの効果があります。
犬はビタミンCを体内で作れますが、ストレスを受けるとビタミンCは失われるので、食べ物で補えると良いでしょう。
食物繊維の一種である、ペクチンも多く含まれているので、便秘解消などの整腸効果が期待出来ます。
キシリトール成分が含まれているので、気にする方もいますが、お皿に大盛り1杯など、よほど異常な量をあげなければ、問題はありません。
与え方は、ヘタを取り、綺麗に水洗いしてから与えて下さい。
丸飲みしてしまうようなわんちゃんには、一口大に刻んでからあげると、きちんと消化・吸収しやすくなります。
与える量は、普段のフードにプラスして、食後のデザートとして1~3個程度を与えるのが良いでしょう。
春キャベツ
キャベツは栄養価が高く、食物繊維やビタミンK、ビタミンC、βカロテン、ビタミンU(別名キャベジン)など、多くの栄養素を含んでいます。
シャキシャキした感触があり、生で食べるのが好きなわんちゃんも多いですよね。
適量の生キャベツを摂取すれば、食物繊維と酵素の影響で、胃腸の調子が良くなり便秘が解消されるなどの効果があります。
春キャベツは柔らかく、生食に適していますが、少し注意が必要です。
雑食でも肉食よりな犬にとっては、キャベツ自体の食物繊維が多過ぎて、お腹を壊してしまう恐れがあるので、与える場合には、加熱処理をしておくと食物繊維を多少分解する事が出来ます。
菜の花
菜の花は、花を咲かせる為に栄養をぎゅっと詰め込んだ状態なので、βカロテン、ビタミンC、鉄、亜鉛、カルシウム、カリウム、葉酸、食物繊維など非常に豊富な栄養素が含まれています。
独特の苦味成分には、デトックス効果があり、冬に溜まってしまった毒素を排出するのを手伝ってくれるので、肝臓のケアにもオススメの食材です。
アクが強いので下ゆでが必要で、食べやすくするために細かく刻んで与えて下さい。与える量は、フードのトッピング程度が良いでしょう。
花が咲いた後のものでは栄養価が損なわれてしまっているので、咲く前のものを与えると、十分に栄養を食べさせる事が出来ます。
注意点としては、リンが含まれているので、腎臓疾患がある犬には与えないようにして下さい。
ブロッコリー
ブロッコリーには、 カリウム、食物繊維、ビタミンC、カルシウム、 βカロテン、マグネシウムなど多くのビタミン類やミネラル類が含まれています。
ブロッコリーの含有成分には、「スルフォラファン」というものがあり、解毒作用や抗酸化作用、がん予防効果などの身体にとって良い働きを期待出来ます。
与える場合は、食物繊維が多く硬いので、消化・吸収しやすくする為に、茹でて刻んでから与えるようにしましょう。
生のまま大量にあたえると、消化不良をおこして嘔吐や下痢を起こす恐れがあります。
与える量は、フードのトッピングやご褒美として、フードの20%程度を目安に与えましょう。
パセリ
パセリには多くの栄養素があり、主にビタミンC、βカロテン、鉄分、食物繊維が含まれています。
鉄分はほうれん草の4倍も含まれており、野菜の中でもトップクラスの含有量を誇ります。
殺菌効果も高く、パセリを食べる事により口臭予防の効果があるので、お口の匂いが気になるわんちゃんには特にオススメの食材です。
与える量は、栄養価がとても高いので、少量をパラパラと散らす程度で十分です。
活性酸素が多いので、生のまま刻んで与えると良いでしょう。
苦味が強いので、わんちゃんにより好き嫌いがある為、無理に与える事はやめて下さいね。
注意点としては、解毒作用が強いので、妊娠中には流産の恐れがあるため、与えない様にして下さい。
まとめ
どんな食材もアレルギーとなる可能性はあるので、初めて与える場合は少しずつ、様子を見ながら与えて下さい。
もし普段と異なる様子が見られたら、その食材の使用を一度中止せ、必要であれば動物病院へ相談しましょう。
同じ野菜ばかりあげるのではなく、様々な栄養素をバランスよく与え、色々な食べ物から栄養を摂取することが一番です。
一つの野菜ばかりだと、どうしても栄養が偏りがちになり、内臓に異常をきたしてしまうのは人間も同じですよね。
旬の美味しい野菜を、適切な量与えることにより、愛犬の健康増進をはかってみてはいかがでしょうか。