毎日欠かさず愛犬が口にする食事と水には常に気をつけていたいものですね。皆さんのワンちゃんはどうやってお水を飲んでいますか?
今は給水器にも色々な種類があります。ワンちゃんの好みもあるでしょうし、環境や用途によって適したタイプが違ってきます。今回は給水器についてご紹介したいと思います。
これを機に今使われている給水器が愛犬に1番向いているものか考えてみてはいかがでしょう。
水の役割
犬が1日に必要とする水の量の目安としては「体重1kgあたり50ml」といわれています。これはドッグフードなどに含まれている水分も含まれています。
しかし、飲む量が少なかったり体内の水分量が減ると脱水症状が起こります。人間に比べて身体の小さい犬の脱水は簡単に命に係わる状態になります。真夏に脱水が起こることは想像できますが、室内でも脱水症状は起こります。ワンちゃんが常に十分な量の水が飲めるようしておくことが大切ですね。
体内の水分を保つための飲水はもちろんですが、口の中に残ったごはんやおやつの食べかすを流すなどの口内環境を整える効果、緊張を和らげる効果も水を飲む行為にはあります。
給水器のタイプ
大きく給水器には3つのタイプがあります。「器タイプ」、「ノズルタイプ」、「循環型タイプ」です。それぞれの特徴やメリット、デメリットを紹介します。
器タイプ
一番シンプルで昔から使われているタイプです。ステンレス製からプラスチック製、陶器のものまで出ていますね。ウォーターボウルなどと呼ばれています。
- 水を注ぎやすい
- 飲み口が広く飲みやすい
- ガブガブと一気にたくさんの水を飲める
- 洗うのが簡単
- 素材やデザインなど種類が豊富
- 器にほこりが入りやすい
- 水をひっくり返してしまう
お散歩から帰宅後にガブガブを勢いよく飲むには器タイプがいいですね。しかし、留守中に水遊びをしてしまったり、ひっくり返してしまうと給水が出来ないので、飼い主さんが見てあげられない留守には向いていません。
ノズルタイプ
ノズルタイプは、水をボトルに入れ、舌で飲み口の部分を押すことで水が少しずつ出てきます。ケージなどに取り付けて使用します。
- ボトルの中に水が入っているので水がきれいな状態で保てる
- 持ち運びに便利
- ひっくり返す心配がない
- エリザベスカラーを装着しても飲める
- 少しずつしか出ないので一気に水が飲めない
- 水を飲めているか飼い主が把握しにくい
- ノズルの先に雑菌が繁殖しやすい
- 壊れた時に気がつきにくい
水をボトルに入れておけるので清潔に保つことができ、持ち運びにとても便利です。怪我や手術した時にエリザベスカラーを装着すると、器タイプでは水が飲めません。いざという時に飲めるように慣れさせておくといいでしょう。
犬は舌の裏で水をすくうようにして飲みます。ノズルタイプだとその飲み方では飲めないことや、ノズルの先を舌先で押さないと水が出てこないなどから、このタイプが苦手なワンちゃんもいるようです。
循環型タイプ
循環型はタイプはタンクに水を入れ、濾過されたきれいな水が自動で給水されて循環するものです。近年、人気が高くなっているタイプです。
- 常にきれいな水が飲める
- 重さがあるのでひっくり返らない
- 頻繁な水の補給が必要ない
- 交換用フィルター代、電気代がかかる
- 電源が必要
- モーター音など音が出る
- 高さの調節が出来ない
- 定期的なお手入れが必要
頻繁に水の入れ替えの必要なく、ほこりや毛が入ってしまっても循環して常にきれいな水が飲めて便利です。長時間の留守などにたっぷりの水が給水されるので安心ですが、留守中に停電などで電源が落ちた場合の対策も考えておく必要がありそうです。
また、定期的にフィルターの交換や給水器の掃除もしなくてはいけません。フィルター代や電気代など、器タイプやノズルタイプよりも費用がかかります。
さらに敏感なワンちゃんにとっては、音がストレスに感じる場合もあります。
愛犬にはどのタイプの給水器?
どのタイプも良い点、悪い点があります。1つのタイプではなく、2つのタイプを用意していくといいでしょう。特に留守中に水が飲めなくなると、大変です。万が一、1つが飲めなくなっても、予備で飲めるように違うタイプの給水器を用意しておくと安心です。
ご自宅の環境や、生活スタイル、ワンちゃんの性格などを考慮して1番向いている給水器が用意してあげられるといいですね。
また、災害時やエリザベスカラーを着けなくてはいけない時などにはノズルタイプでの給水になるので、普段使わない場合でも使えるように慣らしておくことも大事です。