フワフワな毛が特徴なサイベリアン。
大きめで存在感のある猫ですが、どんな性格なのでしょうか。
特徴や気を付けたい病気なども紹介したいと思います。
歴史
ロシアのシベリア地方生まれのサイベリアン。
「サイベリアンフォレストキャット」という別名もあり、シベリアの森にいる猫という意味があります。
起源については実は詳しいことが分かっていませんでした。
近年の遺伝子解析の研究では、アンゴラやペルシャと祖先が同じで、起源1000年ごろに存在したと考えられています。
ロシア国内でしか繁殖されていた猫ですが、1871年イギリスでのキャットショーで一気に大注目。
しかし、当時のロシアは他国と冷戦状態だったので、他の国との交流も制限され、入手困難な猫でした。
100年後の1980年代後半にドイツなど数カ国へは輸出されました。
アメリカとの冷戦も終結に向かった1990年に、サイベリアン数頭がアメリカの繁殖家に贈られ、そこからアメリカでも人気の高い猫種となりました。
ロシアを代表する猫としてメドベージェフ首相やゴルバチョフ大統領などの政府要人も愛してきました。
現在でも国際交流のシンボルになっています。
2012年秋田県に、東日本大震災の際の被災地支援の御礼として、ロシアのプーチン大統領に秋田犬「ゆめ」を贈呈しました。
その返礼として、秋田県知事にサイベリアンの「ミール君」が贈られ、日本でも話題になりました。
ミール君の近況は秋田県公式サイト「美の国あきたネット」で見られます。
(参照;美の国あきたネット「シベリア猫ミール君」)
サイベリアンの性格
頭が良い
サイベリアンは、とても賢く従順です。
犬のような性格を持っているので、躾もしっかり覚えてくれる猫ちゃんもいるようです。
飼い主さんがボールを投げて、取ってくるような遊びも出来る子もいます。
好奇心いっぱいの遊び好き
犬のような遊びが出来るともいいましたが、家族と一緒に遊んで注目されるのも大好きです。
ハンター気質もあるので、スイッチが入ると目一杯走り回って遊んだりもします。
猫には珍しく、水を嫌がらない子も多いようです。
ダメな事を根気強く教えれば分かってくれるので、躾をすれば、遊んでいい場所ダメな場所まで分かってくれます。
穏やかで愛情深い
仲間と認識している相手にはとても優しく穏やかに接します。
忍耐強く、周りへの気配りもできるので、小さなお子さんや他の犬や猫とも仲良くなりやすいので多頭飼いに向いているようです。
知らない人が苦手
社交的な性格ですが、それは自分が信用したり、仲間だと認識した家族にです。
知らない人には全く見向きもしなかったり、相手に一気に距離を縮めてこられたり触れられたりすることは苦手です。
サイベリアンの特徴
しっかりした大きい体
サイベリアンの成長はゆっくりで、成猫になるまで5年もの歳月を要するともいわれています。
成猫になったサイベリアンは骨格がしっかりして、発達した筋肉を持ちガッシリ体型です。
大型猫種のメインクーンやノルウェージャンフォレストキャットに比べると、やや小型になります。
オスの体重は約7~12kg
メスの体重は約5~10kg
ゴージャスなモフモフ被毛
極寒の地、ロシアのシベリアで生まれた猫なので、寒さに強い高密度の厚めの被毛が特徴的です。耳の内側にも毛が生えています。
雪上を歩いても大丈夫なように足裏にも「房毛」と呼ばれる毛が生え揃っています。
ダブルコート(二重の毛)よりも密度の高いトリプルコート(三重の毛)のサイベリアンも少なくありません。外側の毛は防水効果も。
毛色、模様
サイベリアンの毛色は非常にバリエーション豊かです。
ブラック、ブラウン、ホワイト、シルバー、ゴールド、クリーム、チョコレート、レッド、ブルーなど。
様々な毛色がありますが、公認される毛色は各国登録団体によって異なります。
模様もソリッドカラー、タビー、バイカラー、キャリコなど多彩です。
寿命
サイベリアンの平均寿命は11歳~15歳。
身体も強く、他のネコに比べて寿命もやや長めです。
気をつけたいケガ、病気
水の事故
好奇心旺盛で水が好きな子が多いサイベリアンは、飼い主さんが知らないうちにお風呂で遊んで浴槽に落ちてしまうケガが多いといいます。
お風呂のドアは閉めておいたり、浴槽に水を溜めておかない、浴槽の蓋はしておくなどの対策はしっかりしておきましょう。
肥満
サイベリアンは食事の量が多いので、運動量が少ないと肥満になりやすい猫種です。
肥満は捻挫や関節炎にもなりやすく、ますます運動しにくくなり悪循環になります。
日頃から体重管理、十分な運動、カロリーに気を付けた食事などで肥満防止しましょう。
被毛が多く、飼い主さんが肥満に気が付きにくいので注意が必要です。
熱中症
サイベリアンは、寒さに強いギッシリ生えた被毛は暑さや湿度にはとても弱いのです。
熱中症対策は早めにしてあげましょう。
毛球症
毛球症は、猫が毛づくろいして飲む込んだ毛が体内で毛玉になって溜まる病気です。
嘔吐や便秘など症状は様々ですが、重症化すると開腹手術が必要になるので、毎日のブラッシングが毛球症防止になります。
被毛の多いサイベリアンは特に毛球症には気を付けなくてはいけません。1日に1~2回のブラッシングが必要です。
その他
サイベリアンは比較的丈夫な品種ですが、毛色の白いサイベリアンは悪性腫瘍の起きやすい系統があるといわれています。健康診断や気になることがあれば早めに受診しましょう。
また、遺伝的に肥大型心筋症、多発性のう胞腎が起こりやすいといわれているので気を付けましょう。
可愛いサイベリアンのおともだち
インスタグラムでサイベリアンの可愛い子たちが沢山載っているので、ご紹介します。
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サイベリアンと楽しく暮らす
毛がフワフワで可愛いサイベリアン。可愛いですね。
家族には非常になついて信頼をおきますが、見知らぬ人は苦手です。来客が多いご家庭では、猫がストレスと感じてしまう場合もあります。
遊ぶのが大好きなので、猫と一緒にたくさん遊びたいという人にはオススメです。他のペットと遊ぶのも好きなので多頭飼いを考えている場合もサイベリアンはいいかもしれません。
成猫になるまで5年かかると言われているので、子猫の時代をゆっくりと楽しめるのもまたいいですね。
一方で猫らしい猫、クールな猫が好きな人には、犬のような性格をしているサイベリアンのお世話は大変だと感じるかもしれません。
その子によっても性格も異なってきますが、たくさん遊んであげて、毛球症にならないようにブラッシングを欠かさずしてあげられる環境で、楽しく暮らしてほしいですね。