2002年頃アイフルのCMで話題になったチワワのくぅちゃん。
その愛くるしさから人気が白熱化し、シリーズとして放送されていたので、記憶に残っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
毎年、人気犬種ランキング(アニコム損保)でも、常に上位にランクインする人気の犬種です。
そんなチワワと一緒に暮らしてみたいなと思っている方や、既に家族として迎えている方にも、チワワの魅力や性格、かかりやすい病気などについて紹介していきたいと思います。
チワワの歴史
チワワの原産地はメキシコのチワワ地区で、北アメリカにおいて一番古い犬種になります。
19世紀半ばにアメリカで品種改良がされ、この時にロングコートチワワが誕生し、チワワの祖先と言われるのが、テチチと言われ今よりも少し大きかったと言われています。
アメリカでの育種でサイズが固定され、容姿の洗練されたチワワたちは、1904年にアメリカンケンネルクラブに登録されましたが、あまりにも小さいサイズであり、猟にも使えないし牧羊もできないため使役犬を兼ねることができず、当初はあまり人気がありませんでした。
しかし、近代工業が発達して都市化が進み、犬は使役よりもペットとして飼うことが当たり前になってくると、逆に家庭で飼いやすい大きさのペットとして注目されるようになりました。
アメリカでも近年では登録頭数上位20頭の常連になっています。
日本に本格的に輸入されるようになったのは1970年頃のことでしたが、近年、都市化の影響でペット可マンションなどが増加し、住宅事情に合っていることから小型犬や超小型犬に人気が集まるようになりました。
引用元:犬図鑑
毛色と被毛の種類
チワワの毛色の種類は多岐にわたり様々な色があります。
被毛の種類としては、毛足の短いスムース・コートと、毛足の長いロング・コートの2種類。
引用元:犬図鑑
スムース・コートとロング・コートでは同じ種類の毛色でも、全く違ったように見えるのもおもしろいです。
✔ブラック
黒の単色から成り立つ毛色ですが、時に胸の部分などに白い毛が入っている場合もあります。
✔ホワイト&ブラック
白と黒の毛色から成り立っています。
✔ブラック&タン
全体的に黒い毛に覆われ、眉毛のようなタンと胸や足にも模様が入っていることが多く、この模様は成長につれて変化することもあります。
✔ブラックタン&ホワイト
黒と白のカラーに、眉の部分にタンカラーが入った毛色
✔フォーン
成長するとうす茶色の毛色になります。
✔フォーン&ホワイト
うす茶色と、白の毛色になります。
✔レッド
フォーンよりも濃い茶色です。
✔レッド&ホワイト
レッドに白い毛が入っており、模様は個体によって差があります。
✔セーブル
フォーンの毛色に黒い毛が混ざった色で、成長するとブラウンになります。
✔セーブル&ホワイト
セーブルに白い模様が入った毛色です。
✔クリーム&ホワイト
淡いクリーム色から白い毛色の種類を指し、混ざった毛色も単色もクリーム&ホワイトと言われます。
✔チョコレート&タン
チョコレートのように赤みのある色合いに、眉の部分にタンが入ったもので、鼻はレバー色、瞳はブルー。
✔チョコタン&ホワイト
チョコレート&タンに白い模様が入った毛色。
✔ブルー
青みがかったグレーの毛色でとても珍しいです。
✔ブルー&タン
ブルーの毛と眉の部分にタンが入った毛色。
✔ブルータンホワイト
ブルー&タンに白い模様が入った毛色。
✔ブリンドル
ブルーとフォーンがまだら模様になった毛色。
✔イザベラ
茶色とグレーを混ぜたような毛色。
✔イザベラタン
イザベラに眉の部分にタンが入った毛色。
✔イザベラタン&ホワイト
イザベラに白い模様が入った毛色。
他にも組み合わせによって様々な色合いが存在するチワワ。珍しい毛色にも注目されています。
チワワの性格
チワワは体が小さい分、警戒心も強く勇敢な一面を持っていますが、非常に恐がりな所もあり、臆病な性格から知らない人や他の犬に出会ったときに吠えてしまうことが多々あります。
飼い主に対しては甘えん坊で、陽気ですが、家族と知らない人との区別がはっきりしていることから番犬としても活躍します。
チワワの体重・大きさ・寿命
体重は雄・雌共に1.5k~3kで、世界で最も小さい犬として公認されています。
体高は雄・雌共に、12cm~20cm
寿命は、12歳~20歳
華奢な体つきを見ていると、弱々しく軟弱そうと思うかもしれませんが、室内で飼育されていることや医療の進化、ペットフードの質が良くなっていることなどからも寿命が延びており、日本で一番長寿だったチワワはなんと、25歳まで長生きしたそうですよ。
ちなみに日本での平均寿命は、14歳になります。
かかりやすい病気
チワワの頭部には、チワワ特有の「モレラ」と呼ばれるくぼみが出ることがあり、頭蓋骨の融合部分に当たる泉門が、ちゃんと接合されないまま生まれてくることがあります。
成長と共にふさがることもありますが、先天的な場合が大半を占めます。
運動障害、知覚障害などなどの症状が見られます。
チワワの目は、顔の大きさから比べてもとても大きなクリッとした目をしています。
そのため、外傷による角膜炎を起こしやすくなります。
普段から、目の充血や、涙目、目やになどが出ていないか注意することが大切になります。
もし、いつもと違って目が充血していたり、気にしているようなそぶりがある場合は、早めに獣医さんに診てもらいましょう。
ソファーやベッドなど高いところから飛び降りたり、落下したことによって脱臼してしまいますので、日頃から気をつけていれば防ぐことができます。
気管が潰れてしい呼吸困難を起こす病気です。
先天的に気管の軟骨や筋肉が弱かったことによって起こることもあり、咳を伴いますので、首輪などで締め付けないように注意しましょう。
心臓病の一つで、心臓の弁がうまく閉まらず、血液が逆流してしまいます。
老化によって症状が現れることも多いので、健康診断などを定期的に受けることによって早期発見に繋がりますが、僧帽弁閉鎖不全症になってしまうと薬をずっと飲み続けることになります。
生後3ヶ月頃までに起こることが多い病気で、血液の血糖値が下がることで起こる低血糖です。
チワワとのMIX犬種
MIX犬の楽しみは、どちらが強く出るかってこともあります。
チワックスの場合、体つきはダックスの短い足にクリッとした大きな目が特徴として出ることが多いようです。
性格は、人なつこく明るい性格になりますが、勝ち気なチワワと、吠えることが多いダックスフンドのMIXなので、吠え癖の躾は必要になるかもしれません。
チワワとヨークシャー・テリアは性格がよく似ていることから、どちらに似ても気が強く、吠え癖が付いてしまうこともあります。
毛色は、チワワの毛色によって個性が出ますので、成長過程に置いて楽しみのひとつでもあります。
トイプードルの賢さと負けん気の強いチワワは、躾の面でも比較的しやすいと言えます。
大きさは、チワワとトイプードルの中間くらいの大きさになります。
飼いやすさもさることながら、ポメラニアンのフサフサした被毛が美しいMIX。
どちらも吠え癖が出やすい犬種ですが、フレンドリーな性格です。
チワワの飼育方法
チワワはとても賢く、正しく接すれば物覚えも良いので躾がしやすい犬種ですが、頑固な部分もあり体が小さいことから、過保護に育ててしまうと吠え癖などの問題行動を起こしやすくなります。
運動量は家の中で活発に動き回る性格から、十分に足りている場合もありますが、社会性を身につけるためにも、1日に2回10分~20分程度でも良いので、外の環境に馴染ませることが大切になります。
外では、家族以外の人もたくさんいたり、他の犬にも出会います。
幼犬の時から色々な人に撫でてもらったり、他の犬との交流を交えながら、外の環境に慣らせることによって、社会性が身につき無駄吠えなどの問題行動を起こしにくくなります。
散歩はストレス発散させることにも繋がりますので、精神状態も安定します。
チワワの躾について
躾は甘やかさないように根気よくしっかりと取り組み、飼い主がリーダーであることを覚えさせるようにします。
子犬を迎えたら主従関係を家族一人一人がしっかり築くようにすることが大切!
特にボディタッチによる躾が重要になります。
飼い主が床に足を伸ばした状態で座り、その上に子犬を仰向けにして寝かせ胸やおなかなど体全体を触りましょう。
マズルを優しく両手で包み込むようにしてから、顔の形に添って後ろ方向へ撫でていき、犬の口元へ手をさしのべたとき噛む行為をなくすことができます。
足先へのタッチは、爪切りなどケアの時に役立ちます。
最初は嫌がるかもしれませんが、我慢させることが肝心で、こうした行動を毎日繰り返すことによって我慢をさせることを覚え、主従関係が成り立ちます。
超小型犬は自分で体温調節がうまくできないため、寒さや暑さには弱いので、洋服などで調整してあげる必要があります。
また、外出時だけではなく、部屋の温度にも注意が必要です。
無駄吠え対策
チワワに限らず、犬がどうして吠えているのか理解しないと無駄吠えをなくすことはできません。
もしかしたら家の中ばかりで、精神的に不安定になっている場合があります。
色々な場面に出会うことによって、ストレス解消にもつながり、他の犬とのコミュニケーションを築くことで要求を満たすことに繋がります。
例えばインターフォンが鳴るたびに吠えてしまう場合、インターフォンが鳴って、犬が吠えるとそれに対して反応していませんか?
その場合、犬が吠えたことで、飼い主の注意を自分に引き寄せていると思っているからです。
飼い主は叱っているつもりが、犬にとってはかまってくれると勘違いしていることです。
犬が吠える前に「すわれ」などのコマンドを入れ、飼い主が犬をコントロールする必要があります。
もう一つの躾方法として、犬が吠えても無視する方法。
家族の方に協力してもらい、インターフォンを鳴らしてもらい、犬が吠えても無視する。
これを何度も繰り返していると、吠えても無駄だと理解し吠えなくなります。
犬にとって無視されることは、とても苦痛なことなので、その行動を制限することに繋がります。
参考動画貼っておきます↓
かみ癖対策
乳歯が抜ける頃になると、小型犬に限らずどの犬でも甘噛み行動が見られます。
この時にちゃんと躾をしないと、かみ癖が付いてしまいます。
私たち人間は、親に叱られたり兄弟、友達などから遊びや喧嘩を通じて殴ると痛いと言うことを学んで育ちます。
犬の場合も同じように教育や経験を通じて学んでいくのですが、その段階に到達する前に親や兄弟と引き離されてしまうことによって、噛んだら相手が痛いと言うことを学ぶ機会がありません。
犬が噛んで、飼い主が叱っているつもりでもそれは遊んでくれているとしか理解していない場合があります。
体罰も遊んでくれているか、恐怖にしか感じることができず、根本的に相手が痛くて悲しい思いをしていると言うことが通じないため、治すことができないのです。
犬が痛いと感じたとき、「キャン!」と鳴きます。これは意思表示で相手に痛いことを伝えているのです。
噛まれたら犬にも分かるように、ジェスチャーを交え大げさに悲しいという表現をすることが大切。
むやみに噛むことがいけないと押さえつけるのではなく、噛んで遊べるおもちゃなどを与えるようにしましょう。
それでも躾けに不安がある場合は、ドッグトレーナーに相談したり、パピートレーニングに参加して、子犬同士のふれあいから学ぶこともひとつの方法です。
チワワの手入れケア方法
チワワの毛は、ロング・コートでも絡まりにくいのが特徴なので、お手入れも簡単です。
ロング・コートはこまめなブラッシングが必要になりますが、スムースも抜け毛や埃を取り除くためにも週に1回くらいはブラッシングしてあげましょう。
ブラッシングすることによって血行や毛づやも良くなり、抜け毛による皮膚病を防ぐことにも繋がります。
ロング・コートは毛が絡まりにくいと言っても、手入れを怠ると毛玉になってしまいます。
チワワの特徴でもある大きな目は、涙やけしやすいのでこまめに拭いてあげることが必要になります。
涙やけで悩んでいる方はこちらの記事をどうぞ↓
手入れはロングとスムースでの差はありますが、ロングは週に3~5回のブラッシングが必要となり、スムースはそれほど神経質になることはありませんが、ブラッシングすることによって血流も良くなりますので、時々行うと良いです。
サロンの費用
ロング・コートでも必ずしもカットしなければいけない訳ではありません。
夏の暑い時期にサマーカットにしている犬もいますが、ロング・コートでもある一定の長さまでしか伸びないため、カットするかしないかは飼い主さんの好みによって決めてください。
トリミングでは、シャンプー・グルーミング・爪切り・肛門線絞りなどセットで行うのが一般的で、家庭でできれば必要がなくなります。
サロンで依頼した場合、お店によって金額は異なりますが、チワワの場合は上記に記したようなセットでおよそ、3,000~4,000円程。
毛玉ができている場合は、別料金が発生します。
チワワの価格相場
チワワの価格相場は100,000~200,000円
ブリーダーの方が高く設定されていますが、ペットショップは、店内で子犬を展示して売るのが目的なので、子犬が産まれた環境や、親が健康な個体なのかなどを把握していません。
ブリーダーへ直接見に行けば、どのような環境で産まれ育ち、親が様子も見ることができるので先天的な病気を持っているかなどの情報も得やすくなります。
✔里親サイトの選択肢
里親施設では様々な犬たちが新しい飼い主さんが迎えに来てくれるのを待ちわびています。
里親の施設にいる犬たちは、それぞれの事情があって新しい飼い主さん現れるのを待っています。
里親の施設にいる犬の殆どは成犬ですが、施設の管理者の方々から愛情を込めて管理され、新しい飼い主さんのところに引き取られてからもかわいがってもらえるように躾がされていることも多く、飼いやすいという利点があります。
特に、初めて犬を飼う方や、小さなお子さんがいる家庭、自分の年齢が気になりだした方にお勧めです。
幼犬の時は、イタズラや躾の面で苦労される方々も多く見かけますが、成犬の場合は既にその段階から卒業していることも多いので、とても飼いやすいと思います。
チワワの里親募集サイトもありますので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
1匹でも多くの犬たちが、自分だけを愛してくれる幸せな家庭に恵まれると嬉しいです。
ペットのおうち
http://www.pet-home.jp/dogs/cg_1087/
ジモティー
https://jmty.jp/all/pet-dog/g-1865
ペットの命
https://satooya.wancat.info/dog/chihuahua
まとめ
チワワは世界で一番小さな愛らしい超小型犬。
超小型犬ですが、負けん気が強いところをもつ犬種でもあります。
これから家族として迎えようと考えている方や、既に生活を共にしている方にもわかりやすく、チワワの性格や魅力、飼い方、かかりやすい病気についてなどまとめてみました。
もう既に飼育されている方でも、なりやすい病気などを知っておくと予防対策のきっかけにもつながります。