ビション・フリーゼってどんな犬?【性格・特徴・しつけ・気をつけたい病気など】

ふわふわ綿菓子のような愛らしいビション・フリーゼ。真っ白な毛に丸い黒い瞳と鼻のコントラストも可愛いですね。

最近ではビション・フリーゼのイラストやグッズもよく目にするようになりました。

毎年発表されている「人気犬種ランキング」でも年々ランクアップしている人気犬種です。

素直で明るくフレンドリーですが、特にストレスには気をつけたいワンちゃんでもあります。

今回は、ビション・フリーゼの性格や日常で気をつけたいポイント、病気、しつけなどもご紹介します。

ビション・フリーゼの性格

ビション・フリーゼは、コミュニケーション能力が高く、陽気でフレンドリーな性格です。

人見知りが少なく、人にも他の犬にも懐きやすく甘えん坊です。オスの方がメスよりも比較的甘えん坊だともいわれています。

そのため、一人暮らしや留守番が多い家庭では寂しくてストレスを感じます。飼い主さんとの過ごす時間が長かったり、多頭飼いなど賑やかな環境に向いています。

感受性が豊かでストレスもためやすい犬種なので、より気にかけてあげましょう。

また、マイペースな面や、自分中心でいたいという欲からワガママにもなりやすい傾向にあります。

しかし、しつけることでとても飼いやすく、一緒に楽しく過ごすことが出来る犬種です。素直で賢いので、比較的しつけもしやすいといえます。

ビション・フリーゼの歴史

ビション・フリーゼの歴史は古く、14世紀頃には今と同じ姿で存在していたようです。

大型犬のバルビーとマルチーズ系統を掛け合わせて生まれた犬種で、「バービションズ」という系統として確立され、その後省略して「ビション」とよばれるようになりました。

ビションは、「ビション・マルチーズ」、「ボロニーズ」、「ハバニーズ」、「テネリフェ」の4種類に分けられ、テネリフェが後のビション・フリーゼです。

テネリフェは、スペインのカナリア諸国のテレリフェ島の土着犬で、漁師によってヨーロッパに広まりました。

その後、イタリアの上流階級で人気が広がり、著名な画家たちが王族や貴族などに付き添っているビション・フリーゼを描いています。

上流階級での人気が下火になると、猟犬やサーカス、大道芸をする時代もありました。

数世紀後には一般家庭にも飼われる犬になりました。

1950年代にアメリカに持ち込まれて、アフロヘアのようなトリミングスタイル「パウダーパフ」が開発されてから、より人気が高まりました。

ビション・フリーゼの特徴

体型

ビション・フリーゼはふわふわした可愛い見た目ですが、意外と筋肉質のガッチリ体型です。

筋肉量も骨量も比較的多く、運動神経が良いです。

やや胴長短足な体型です。

大きさ・体重

成犬の体高は、24~29cm程度、体重が3~6kgほどで、小型犬に分類されます。

中には10kgを超える子もいます。

寿命

ビション・フリーゼの平均寿命は、約12~15歳。

小型犬の平均寿命10~13歳なので、平均よりも寿命が長い犬種といえます。

ビション・フリーゼの最高寿命が21歳というデータも残っているそうです。

被毛

ビション・フリーゼの最大の特徴といってもいい純白のふわふわな被毛は、ダブルコートです。

オーバーコートといわれる上毛は、粗めの巻き毛でコシがあります。アンダーコートといわれる下毛は、絹糸のように滑らかで細く柔らかな毛になっています。

抜け毛は比較的少ないですが、被毛の伸びが早く、伸び続けるため、定期的なトリミングが必須です。

カットの仕方はパウダーパフ以外にも、テディベアカット、キノコカットなど様々なデザインがあります。

ビション・フリーゼしつけ

ビション・フリーゼは素直で賢く従順なので、物覚えも早くトレーニングがしやすいです。

しかし、とても甘えん坊な性格なため、飼い主さんが愛犬の要求のまま応えているとワガママになりやすいともいえます。

リーダーは飼い主だという関係性が築けるように、飼い主さん主導のコミュニケーションを意識するといいですね。

ストレスをためやすい犬種でもあるので、叱ることよりも褒めてしつけるような方法がいいでしょう。

普段はとてもフレンドリーなビション・フリーゼですが、ストレスが溜まると攻撃的になったり喧嘩をすることも出てきます。ストレスを与えない環境作りも大切です。

また、賑やかで楽しいことが好き、人が好き、犬が好きという性格なので、留守番が苦手な子が多い傾向にあります。

分離不安症にもなりやすくなってしまうので、一人の時間が苦痛にならないように少しずつ慣らしていくことも大切です。

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ビション・フリーゼの飼育

体も強く、寿命も長いビション・フリーゼですが、ストレスには弱い犬種です。

日常的にストレスを感じていないか、ストレスを感じにくい環境かどうかを飼い主さんが十分に気をつけてあげることで、より長く元気に過ごすことができるでしょう。

また、コミュニケーション好き、構ってもらえるのが大好きなので、毎日一緒に運動したり遊んであげたりする時間をしっかりと確保してあげることが大切です。

そして、ビション・フリーゼは毎日の被毛のお手入れが重要です。

からまったり毛玉ができやすい被毛で、よく伸びるので、毎日の丁寧なブラッシングと月に1度のトリミングは欠かせません。

たくさん話しかけたり、撫でたり、コミュニケーションを取りながらブラッシングタイムを楽しんでもらいましょう。

ふわふわは被毛は汚れもつきやすく、特に目や口の周りは汚れやすいので、こまめに拭いて清潔に保ちましょう。

ビション・フリーゼが気をつけたい病気

膝蓋骨脱臼

小型犬に発症しやすい膝の皿(膝蓋骨)が外れてしまう病気です。「パテラ」とも呼ばれます。

先天性の場合もありますが、滑りやすい床や高いところからのジャンプ、肥満などで膝に負担がかかって起こることが多いです。

肥満にならないような食生活や運動、部屋の中で滑らないような対策、ジャンプしてもいいような高さのステップなどを準備するなどで予防することができます。

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皮膚病

被毛が多く皮膚全体が毛に覆われているビション・フリーゼは皮膚の病気にかかりやすい犬種です。

特に高温や多湿の時期は、いつも以上にこまめなケアが必要です。被毛の中が濡れてしまった場合はしっかりと乾かしましょう。

前日には何もなかったのに湿疹や炎症が出来ていることも少なくありません。早めの発見、治療が大切です。

毎日のブラッシングで、異常も見つけやすいですね。

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外耳炎

垂れ耳の犬にかかりやすい外耳炎です。

夏や梅雨の時期は、特に耳の中に湿気がこもり蒸れやすくなります。耳の中に繁殖した細菌が繁殖しやすくなるため、悪化しやすいのです。

耳を頻繁に掻いたり、首を振り回したり、耳が臭い、耳垢が多いなどの症状です。

常に耳の中の清潔にして、毎日のブラッシングのついでに耳の中をチェックする習慣をつけておくといいですね。

肥満

甘えん坊な性格なゆえ、飼い主さんがつい多めにおやつを与えてしまって肥満になってしまうビション・フリーゼは珍しくありません。

被毛が多いため熱中症に弱い犬種ですが、肥満になるとさらに危険になります。

肥満は他の病気やケガにも繋がりやすいので、食生活や運動などを見直して、肥満にならないように日頃から気をつけましょう。

運動が大好きなビション・フリーゼなので、体重が重くなることで動きにくくなったり、足や膝に負担が大きくなります。

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ビション・フリーゼと楽しく長く暮らすために

ビション・フリーゼは元々体が強く、他の犬種に比べて寿命が長いので、飼い主さんの日常のケアでより長生きすることができます。

ふわふわで可愛いビション・フリーゼ。つぶらな瞳で甘えられたら、ついつい愛犬のいう通りにしてしまうの気持ちは痛いほど分かりますよね…。

しかし、その行為が可愛い愛犬をわがままにさせ、さらに寿命までをも短くさせてしまうのです。

可愛いからこそ、強い気持ちを持っていたいですね。とはいえ、我慢ばかりさせる必要はありません。おやつはダメだけど、ボールで遊ぼう!と他に興味を持っていかせてることで、ストレスなく愛犬の欲求を違うことで満たすこともできます。

飼い主さんの気配りで、ストレスを溜めやすいビション・フリーゼが快適な毎日を送れるようにしてあげたいですね。

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