インコは、あんなに小さいのに喜怒哀楽が明確で、からだ中に愛があふれている人気の鳥種です。
人気の理由は、その愛情深さと人なつこっさにあります。
種類によって歌やおしゃべりが好きで、なかにはものまねが得意なインコもいます。
手でやさしくなでると、気持ちよさそうに目を細める、可愛らしく癒されるインコ。
今回はそんなインコの性格や特徴、人気のインコ種類などをご紹介していきたいと思います。
インコの歴史
コンパニオンアニマルの代表はイヌですが、これとくらべ養鶏などではなくコンパニオンバードという歴史でみると、人間と鳥の関係は非常に浅い歴史です。
歴史的にはアレキサンダー大王など多くの王侯貴族が鳥を飼った記録は残っていますが、あまり一般的ではありませんでした。
その理由は、イヌと違って鳥は養鶏以外に役に立たなかったからです。
番犬や狩猟犬をはじめ、イヌは人間の生活に直接貢献しますが、鳥はそうした面ではあまり役に立ちません。
生活に余裕が生まれた時代になってはじめて「趣味」として飼われたものでその歴史は200年くらい前からと言えます。
国内で身近な存在になったのは1950年代後半です。
インコの基本性格
好奇心やチャレンジ精神が強いのがインコです。
安定した生活を長く送っていると新たな刺激を求めてきます。
飼い主がこうしたインコの好奇心を満たしてあげることがインコとの生活を充実させるとともに、問題行動の解決にもつながっていきます。
野生のインコは捕食される立場の動物です。
そのため、仲間と一緒に同じ行動をすることで身を守ります。
飼育下にあるインコも同じ習性をもっており、飼い主の真似をすることで安心し幸せを感じます。
インコには種類があり、性格もそれぞれ違います。
好奇心旺盛なところがある一方では、インコは起床から就寝まで毎日決まったタイミングで生活することを好みます。
急激な環境の変化はストレスを与えたり問題行動の原因となります。
知っておきたいインコの特徴5コ
すべての行動は「愛」
インコは愛情深い動物です。
パートナーを複数持たず、生涯一羽とだけつがいになります。
インコの「愛」はヒトに対しても同じように向けられ、スキンシップやおしゃべりなど様々な方法で愛情表現をしてくれます。
インコにボスはいない
インコは群れで暮らす動物ですが、蒸れの中にボスはいません。
対等な立場で群れをなしています。
インコにとっての順位づけは、「好きか嫌いか」「害があるか、ないか」によって判断されます。
お気に入りの場所にはこだわる
インコは好奇心旺盛ですが保守的な動物です。
お気に入りの場所を決めて縄張りにします。
お気に入りの場所で毎日同じ行動パターンを繰り返したいので縄張りのこだわりは強く、侵害者は攻撃姿勢をとって撃退しようとします。
記憶力が良い
記憶力が弱いことを「鳥頭」と言ったりしますが、インコはとても記憶力が良い動物です。
基本的に一度経験したことは一生覚えています。
「たった一回」の嫌な思い出も覚えているので接し方には気を付けましょう。
「モデル」と「ライバル」が必要
群れで暮らすインコは、パートナーや親(=モデル)と同じ行動をすることで安心します。
一羽飼いの場合飼い主をモデルと認識しますが、飼い主が不在がちの場合にはインコ独自の行動を習慣化することもあります。
群れの中に「ライバル」の存在があるとやる気を出す傾向があります。
ライバルが何か行動すると対抗して同じ行動をしますがあくまで平和な仲間意識からくるライバル関係です。
人気のインコの種類
セキセイインコ
色鮮やかなボディと、小さくて丸い瞳が愛らしいセキセイインコ。
ペットショップなどでも一番よくみかける最もポピュラーなインコです。
性格
良くなつき社交的な性格で、大好きな人にまとわりつくことを好みます。
基本的に遊び好きですが、ドライな面もあり、気分が乗らないときや飽きた時には途端に遊ばなくなります。
接し方
しつこいのが嫌いなので遊ぶ時間を決めるなどメリハリが大切です。
オスはおしゃべり上手な子が多く驚くほど長いフレーズを覚えることもあります。
ケア
原産地が乾燥地帯なので他のインコよりは水浴びは好みませんが、定期的な水浴びは必要です。
気温変化の適応力が高いほうですがよく観察しながら飼育しましょう。
おしゃべり
特にオスがおしゃべりの名人。
長いフレーズを覚えるのも得意。
サイズ
体長 | 約20㎝ |
体重 | 約35g |
寿命 | 8~12歳 |
オカメインコ
迫力のある王冠とオレンジのほっぺが印象的なオカメインコ。
性格
非常に温和な平和主義者。
疑うことを知らない性格で人を信じきり愛します。
臆病な性格で、夜中など物音でパニックを起こすこともあります。
接し方
愛する人と常に一緒にいることを好みスキンシップも大好きなのでいつもべたべた遊びたがります。
メスは比較的クールですがそれでも他のインコよりは人にかまってもらうことを喜ぶ鳥種です。
ケア
強健でケアに手間のかからない理想的なコンパニオンバードです。
とにかく臆病なのでいつも優しく接し決して驚かせないことが大切です。
おしゃべり
おしゃべりは不得意で、短い単語は覚えられます。
音真似は得意で、目覚ましの音、電話の音、日常の音、飼い主の口笛などは真似する可能性があります。
サイズ
体長 | 約30㎝ |
体重 | 約90 |
寿命 | 13~18歳 |
コザクラインコ
パートナーへの愛情が深いことからラブバードとも呼ばれる。
性格
甘えん坊で好奇心旺盛。
「ラブバード」と呼ばれるほど、パートナーへの愛情が深く心からの愛情を注ぐ鳥種です。
やや神経質なところがあり、ラブラブ生活の邪魔をする存在には極めて攻撃的な一面もみせます。
鳴き声は大きいほうです。
接し方
コンパニオンバードとして暮らすには一羽飼いが原則。
ペアにする場合には、人が単なるお世話係になることを覚悟して、二羽ラブリーな様子を楽しむ気持ちで接します。
ケア
一羽飼いの場合には真っ直ぐにぶつけてくる深い愛情をいかに受け止め、受け流すかが大切なポイントです。
一緒に過ごす時間を濃密にする工夫をしましょう。
体は丈夫です。
おしゃべり
おしゃべりは不得意で、短い単語は覚えられます。
サイズ
体長 | 約15㎝ |
体重 | 約50g |
寿命 | 10~13歳 |
ボタンインコ
性格
コザクラインコと同じく「ラブバード」の仲間ではありますが、比較的内気でドライでクールです。
人と距離を置きあまり干渉されることを好みません。
独立心旺盛なタイプが多い鳥種。
接し方
基本的にコザクラインコと同じですがその子の個性に応じて無理のない接し方が必要です。
もぐったりくぐったりする遊びが好きです。
おしゃべり
おしゃべりは不得意で、短い単語は覚えられますが聞き取りずらいです。
ケア
ほぼコザクラインコと同じケアで、人がパートナーとなったら必ず毎日遊んであげましょう。
ドライな性格ですがラブバードなので相手にされないとストレスを抱え込んでしまいます。
サイズ
体長 | 約14㎝ |
体重 | 約40g |
寿命 | 10~13歳 |
サザナミインコ
性格
のんびりおっとりした性格です。
比較的声は小さいほうですが、本気で鳴くとそれなりに大きな声で鳴くので呼び鳴きには気を付けましょう。
接し方
飛び回っるより前かがみになって歩き回ることを好むので部屋の中で放鳥するとテーブルや机の上で軽く飛んで遊びます。
木の葉の下に隠れる習性があるのでケージのな中にテントをつくるのがおすすめです。
紙をシュレッダーにかけてぶら下げて目隠しになる場所をつくると落ち着いて過ごせます。
ケア
比較的寒さには強い鳥種です。
暑さには弱いので、日光浴は短時間に留めておくか、レースのカーテン越しでの生活がおすすめです。
おしゃべり
おしゃべりは不得意で、声も小さいので聞き取りずらいです。
曲を覚えるのは得意なので、鼻歌や口笛などが良いでしょう。
サイズ
体長 | 約16㎝ |
体重 | 約50g |
寿命 | 10~13歳 |
マメルリハ
性格
体は小さいですが元気でやんちゃでパワフルです。
良く食べて良く遊び、鳴き声は少し大きめです。
接し方
行動的で攻撃的な性格なので他の鳥種や、同じマメルリハでも相性の合わない個体との飼育は避けた方が良いかもしれません。
口ばしは小さいですが噛む力はつよく、よく噛むのでケージの中に力を発散できるおもちゃをいれて置くことは必須です。
ケア
比較的丈夫で暑さや寒さなどの気温変化の適応力は高いですがよく観察しながら飼育しましょう。
おしゃべり
おしゃべりは得意なほうですが、セキセイインコのように滑舌良くはおしゃべりできません。
自分の名前や単語はおしゃべりできます。
サイズ
体長 | 約13㎝ |
体重 | 約33g |
寿命 | 10~13歳 |
インコの小型・中型・大型って?
厳密な基準はなく、体重や体格によってわけられます。
一般的な基準
小型 | 体長20㎝以下 |
中型 | 体長30㎝以下 |
大型 | 体長30㎝以上 |
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