犬には、特定の病気に対して必要な栄養バランスを組み合わせて作られた食餌療法に用いる療法食というものが存在します。
中でもロイヤルカナンの療法食は、種類が多く、また嗜好性が高い事で動物病院でも好まれて使われています。
療法食には、皮膚疾患用、消化器疾患用、肥満用、下部尿路疾患用など、病気に合わせて多種販売されており、予防のために食べる為に作られたフードなどもありますます。
今回は動物医療従事者の著者が、療法食とは具体的にどのようなものなのか、疾患別に向いている療法食をご紹介します。
ロイヤルカナンの療法食ってどんなフード?
犬猫用のペットフード会社であるロイヤルカナンは、療法食に定評があります。
療法食とは、特定の病気に対して必要な栄養バランスを組み合わせて作られた食餌療法に用いるフードのことを指します。
皮膚疾患であれば皮膚免疫を高め、抵抗力を強める事などに特化したフード、下部尿路疾患であればミネラル成分を良性し、膀胱や尿道に結石が出来る事を防ぐフードなど病気に合わせた物を取り入れます。
薬では無いため、処方箋は不要ですが、病気に合わせた栄養素になっているため動物病院の指示に従い使用することが望ましいと言えます。
動物病院でも推奨する理由
ロイヤルカナンの療法食は嗜好性が高く、他メーカーの療法食に比べて美味しい為、食いつきがいい犬猫が多いです。
療法食に対応した特定疾患も多く、また療法食自体もドライ・ウェット・リキッドなど種類が豊富です。
ロイヤルカナン 療法食 消化器サポート低脂肪
消化吸収不良があり、栄養の吸収が悪い犬におすすめなのが、消化器サポート(低脂肪)ドライタイプです。
脂肪や食物繊維の含有量を調節した療法食のため、胃腸への負担が少なく済むメリットがあり、身体を活性化させ、健康を保つために複数の高活性酸素物質を配合しています。
ベッツプラン (Vets Plan) 準療法食 ニュータードケア
生後6ヶ月以降の避妊、去勢された犬におすすめなのがベッツプラン (Vets Plan) 準療法食 ニュータードケア犬用です。
Amazon口コミも高評価で、我家でも与えていますが、とても食いつきがいいです。
ベッツプランシリーズは病気の際に食べさせる療法食とは違い、病気予防の為の準療法食と呼ばれるシリーズです。
避妊、去勢した犬は肥満になりやすいため、低カロリーに設定されており、歯に良い成分や、腸内細菌バランスを整える成分、皮膚バリア機能を高める成分などの総合栄養食です。
ロイヤルカナン 療法食 PHコントロールライト
下部尿路疾患(ストルバイト結石症およびシュウ酸カルシウム結石症)、かつ肥満気味の犬におすすめなのが犬用 pHコントロールライトです。
ストルバイトが形成されにくい様配合されたミネラルの配合や、低カロリーに設定されています。
健康的な尿量、尿のPHになるためのフードで、下部尿路疾患の犬には必須ともいえる療法食です。
ロイヤルカナン 療法食 アミノペプチドフォーミュラ
食物アレルギーを持つ犬で皮膚、消化器疾患を持つ犬のための処方食です。
アレルギー源にならないアミノ酸やオリゴペプチドを使用しており、食物アレルゲンをカットしています。
皮膚を健康に保つ栄養素も入っているので、食物アレルギーの犬にはおすすめの食餌です。
ロイヤルカナン 療法食 満腹感サポート
ダイエットが必要な肥満犬のための減量サポート療法食です。
満腹感が得られる様に、食物繊維が豊富に含まれており、肥満により負担が多い骨や関節を健康に保つ栄養素や、ダイエットに必須な高タンパク食になっています。
ベッツプラン療法食セレクトスキンケア
病気予防の為の準療法食と呼ばれるシリーズで、特に皮膚や消化管の健康が気になる犬におススメの食餌です。
アレルゲンの原因になりにくい七面鳥を使用した高タンパク食で、皮膚や腸内細菌バランスを整えてくれます。
犬が療法食を食べてくれないときの対処法
動物病院でも使っている給餌法として、温める、という方法があります。
療法食を食べない場合は、温めて、匂いをしっかり出してあげると食いつきが良くなります。
ドライフードの場合は、お湯をかけてふやかす、もしくは獣医師に相談のうえ犬用のフリカケを使うのも良い方法です。
療法食が指示されているということは、何かしら疾患や体質不安があるということなので、食餌を食べないから何でも良いから食べさせる、というのは一番危険です。
まとめ
今回はロイヤルカナンの療法食についてお話しました。
療法食とは、特定の病気に対して必要な栄養バランスを組み合わせて作られた食餌療法に用いるフードのことです。
基本的に獣医師の指示のもと、給餌法を決め、用量を守り与えなくてはいけません。
皮膚疾患用、消化器疾患用、下部尿路疾患、肥満犬、など、多種多様なラインナップのため、悩みを抱える飼い主と犬の助けになってくれる存在になるでしょう。
うちの子の症状に合う療法食は?と思う方がいましたら、是非動物病院に行ってみてください。