ジャンガリアンハムスターの飼育を考えている方に、これを読めばジャンガリアンハムスターのことがまるっとわかるよう、以下のことをまとめました。
✔歴史
✔性格
✔飼い方
✔飼育グッズ
✔餌
✔かかりやすい病気
✔快適な環境作り
✔購入時に見ておきたいポイント
飼育を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください~!
ジャンガリアンハムスターの歴史
ジャンガリアンハムスターの原産地は、カザフスタン共和国、シベリアから中国北部です。
中国のジュンガル盆地に生息することが名前の由来です。

実際にはシベリアに多く分布しており海外では「シベリアンハムスター」「ロシアンハムスター」とも呼ばれています。
日本においては、ジャンガリアンハムスターは実験動物として紹介され、1993年9月からペットとして広まっていきました。
大きさや独特の愛らしい仕草から人気が高く、ドワーフハムスターの中では、最も人気なのがジャンガリアンハムスターです。
ジャンガリアンハムスターの性格
ドワーフハムスターの中では一番おとなしく、マイペースな種類と言われていますが性格に個体差が大きくでます。
基本的には人に懐きやすく世話もしやすいですが、他にあまり動かず食べてばかりいるおっとりタイプや、比較的落ち着きがなく不満があると怒って噛むタイプもいます。
子供の頃の飼育環境や元々の性格で左右します。
人を怖がらない子は飼ってすぐすんなりと手に乗ってくれる場合もありますがその分怖がらないので、不満があるとすぐに噛んでくる子もいます。
ハムスターは性別により性格がかなり違います。
・好奇心旺盛で懐きやすい
・縄張り意識が強い
・環境の変化やストレスに弱い
・順応性が高くストレスに強い
・気の強いところがある
・オスより力が強い
特にメスは妊娠中、出産後は攻撃的な面が顕著になるのでオスとは別に飼育したほうが良いでしょう。
ジャンガリアンハムスターの特徴
体長 | 7~11cm |
体重 | オスが35g~45g メスが30g~40g |
適温 | 20~26℃ |
性格 | ワガママ 噛みつく子が多い 表情豊か |
行動時間 | 夜行性 |
活動量 | 毎日2km~10km |
餌 | 主食はペレット (ハムスター用に栄養バランスを考えて作られたもの) 野菜 (キャベツやにんじん、かぼちゃがおすすめ) |
✔目
夜行性なので暗闇の中も見えますが近視で視力は良くありません。
色は識別できないと言われています。
✔口
歯は16本で黄色っぽい色が普通です。
上下4本の歯は生涯伸び続けます。
顔の両側にほお袋を持ち、巣穴にごはんを持ち帰って貯蔵します。
✔鼻
とても優れた嗅覚を持っています。
飼い主のにおいを覚えることもできます。
✔耳
嗅覚に並ぶ聴覚を持っています。
遠くの飼い主の足音に反応したり人には聞こえない超音波を聞き取ることができます。
✔四肢
前肢は4本、後肢は5本あり、足の裏に毛が生えています。
尖った爪をもつため、伸びすぎて危ない場合にはカットが必要です。
✔尻尾
上下運動せず高いところでバランスをとる必要がないため、退化しています。
✔臭腺
マーキングに使用される臭腺が左右の口角に1対、へその部分に1つあります。
✔毛色
- ノーマル
- スノーホワイト
- サファイヤブルー
- プディング(イエロー)
ハムスター種類
今回はジャンガリアンハムスターについて書きますが、その前にハムスターの種類をいくつかご紹介しますね!
ジャンガリアンハムスター

一番人気のハムスターで、よく飼育されているタイプです。別名ドワーフハムスターとも言われています。値段の相場は、おおよそ一匹400円~1800円と、店によって結構違うので良く下調べしましょう。
①ノーマル
茶色がかった色をしていて、背中に一本の黒い筋があり、冬になると体毛が白に変化する特徴を持っています。
②パールホワイト
全体的に白い色をしている事が特徴で、普通は黒みがかった毛も生えますが、完全に白の種類はスノーホワイトと呼ばれます。
③ブルーサファイア
青みがかったグレーの体毛が特徴的で、最も一般的な種類です。
ロボロフスキーハムスター
見た目は小さく、ハムスターの中でも最も小柄な種類ですが、見かけとは正反対に運動量はかなり多い種類です。性格は臆病な一面があり、人間には慣れるのに時間がかかるので、初心者は飼育に向かない種類といえます。
毛の色の種類は、目の上とお腹が白いノーマルな子や、模様がまだらになっているパイドなど多くの種類がいます。値段の相場は2000~10,000円とややお高めですね!
ゴールデンハムスター

ハムスターでこの種類を思い浮かべる人も多いと思います。他の種類と比較して、体が大きく、身体がまるっとしている事が特徴です。値段はジャンガリアンと同じぐらいで、400円~5,000円ぐらいになります。
性格はおとなしめですが、複数飼いにはあまり向きません。非常に縄張り意識が強いため、よくケンカをしてしまいます。
人間になつきやすい事が特徴で、あまり噛み付く事もありません。
雑食性なので、エサの好き嫌いもほとんどありませんので飼いやすく、トイレも同じ場所でする習性があるため、非常に世話のしやすい種類でもあります。
ジャンガリアンハムスターの飼育グッズ
Q.飼育スペースはどれくらい必要ですか?
A.おすすめのゲージサイズは、衣装ケース(60cm×30cm)くらいの広さです。
Q.騒音はありますか?
A.夜中に走り回るので、音は意外とうるさく感じます。
Q.どこの動物病院でも診てもらえますか?
A.ジャンガリアンハムスターを診てくれる病院は案外少ないので、近所にあるか事前にリサーチが必要です。
Q.飼育用品は何を揃えましたか?
A.以下の物が最低限必要なものになります。
おすすめハムスターグッズ
ケージ
ジャンガリアンハムスターはサイズは小さいですが運動量が多いハムスターです。
ケージの中に巣箱や食器を置いても、スペースが十分確保できるサイズが心身の健康のためにもおすすめです。
下記のようなものならセットで付いてくるので、別で回し車など買わずに済むので楽です。
床材
床材は寝床になったり、落ちた時のクッションにもなります。
ジャンガリアンハムスターが潜れるぐらいにたっぷり敷くようにします。
巣箱
狭いところに潜る習性があるハムスターは、巣箱があると安心します。
種類は色々ありますが、かじっても心配のない木製がおすすめです。
屋根が取り外せたり、底のない木製巣箱は掃除もしやすくおすすめです。
餌入
トイレ
決まった場所にする習慣がつくと、健康チェックや床材の掃除がしやすくなります。
出入りしやすい高さ3㎝くらいものを選びましょう。
※注意・・・固まる砂は絶対に使わない。水を吸うと固まる砂は口に入れてしまったり、足にくっついて取れなくなり危険なのでやめましょう。
回し車
この商品は音がしないのでおすすめです。
給水ボトル
飲みたい分だけ出てきて床を汚さない給水ボトルがおすすめです。
買う前に、使用しているケージに取り付けられるかどうか確認をしましょう。
寒さ対策
人間同様冬は暖かくしてあげる必要があります。
臭い対策
動物は生き物ですから、当然ハムスターも臭います。
それも結構体臭や、糞の臭いきつい方だと思うので、消臭スプレーは必須です。
私がずっと使っている、ペットにも安心安全なおすすめの消臭スプレーはこちらの記事を参考にしてください^^
ケージの中を掃除する方法
手順
・コップを横にして、ハムスターをコップの入り口に誘導します。
・コップに入るように手でやさしく追い込みます。
・コップに入ったら必ず手で蓋をして移動するようにしましょう。
・噛む場合には軍手を使いましょう。
快適な環境づくり
温度変化とストレスに注意が必要です。
厳しい暑さや寒さは体に負担をかけます。
エアコンや冷却・保湿グッズを利用し1年を通して温度管理をするようにします。
昼間は直射日光を避け、日差しが柔らかく差し込む部屋にケージを置きます。

夜はケージにカバーをかけてあげると良いでしょう。
騒がしすぎる環境は、ジャンガリアンハムスターのストレスとなります。
ケージを設置する場合には、振動を感じやすい床面ではなく1メートルぐらいの高さを目安に設置します。
テレビの横など、音が良く出る場所からはできるだけ離して飼うようにします。
なりやすい病気の種類
皮膚病

脱毛やかゆみを伴う、皮膚炎がよく見られます。
不適切な食餌や、細菌、真菌、ウイルス、寄生虫などの感染、あるいは内臓疾患や腫瘍などの病気が原因でおこります。
検査によって原因を特定し、それに応じた治療が必要です。
予防には適切な食餌や衛生的な環境をつくることが大切です。
アレルギーも多いため、体質に応じた床材の選択が大切です。
不正咬合

何らかの原因で歯の噛み合わせがずれてしまい、歯並びがおかしくなる病気です。
落下事故、習慣的にケージなどをかじる、歯根に炎症が生じたときなどに起こります。
ハムスターの歯は人の歯とは違い一生伸びます。
嚙み合わせが上手くいかなくなると歯が伸びてしまい、伸びた歯が頬を突き破ってしまったり、舌にあたってしまったりします。
そのせいでご飯が食べれ無くなってしまうため、カットします。
頬袋脱

事故的に起こることもありますが、ケージや巣箱が不衛生になり、頬袋に食べ物を長時間ため込んで起こることもあります。
ほとんどの頬袋脱は急に発生します。
頬袋が飛び出ると、ハムスターは頬袋を引っ張ったり、口に押し込んだりを繰り返します。
いったん頬袋が正常に戻ったかに見えても、しばらく後に再び飛び出すことがあるので注意深い観察が必要です。
損傷が軽い場合は、腫れをおさえて頬袋を口の中の正常な位置に戻します。
腫瘍や化膿が原因の場合、また損傷が激しい場合は手術によって頬袋を切除する方法が最良です。
頬袋は切除してもやがて再生するので影響はありません。
頬袋脱が発生してから時間が経ってしまうと損傷が激しくなり、治癒が難しくなります。頬袋脱には早めの治療が大切です。
腫瘍

ネズミの仲間では、比較的発生率が高く、ハムスターにもよく起こります。
1歳を過ぎたら特に注意が必要です。
人間にとっては小さく思えても、小柄なハムスターには大きな腫瘍になっていることがあるため、早期発見、早期対処が必要です。
治療は、良性か悪性かによって異なる場合があり、検査で確認します。
状況に応じ手術を行うこともあります。
体重・大きさ・寿命
体重 | 体長 | 寿命 | |
メス | 30~40g | 約6~11cm | 野生では約1年、 飼育下では2~2年半ぐらい |
オス | 35~45g | 約7~12㎝ | 同上 |
1歳を超えると老化が見られます。
どんな物を食べているの?
ジャンガリアンハムスターは色々なものを食べる雑食動物です。
栄養バランスも考え主食はペレットにします。

主食
✔ペレット
ペレットには固形タイプとソフトタイプがありますが、傷みにくい固形タイプを与えるようにします。
ジャンガリアンハムスターは小型なので、ペレットが大きすぎる場合には砕いてあげると良いでしょう。
一番人気のペレットです↓
副食
果物・・・りんご、バナナ、キウイ、いちご、パイナップル、ドライフルーツなど
野菜・・・かぼちゃ、さつまいも、にんじん、小松菜など
穀類・・・とうもろこし、大麦、ヒエ、アワ、小麦、小鳥のエサなど
野草・牧草・・・シロツメクサ、タンポポ、ナズナなど
おやつ
種子類・・・かぼちゃの種、くるみ、ピスタチオ、アーモンド、ヒマワリの種
※注意・・・種子類は脂肪分が多くハムスターの好みなのであげすぎるとペレットを食べてくれなくなり、肥りやすくもなるためあげすぎには注意しましょう。
ビスケット類・・・ハムスター用のおやつが売られています。
与えてはいけないもの
身体の手入れやケア方法
ブラッシングは長毛タイプのハムスターは必要ですが基本的には、必要ありません。
シャンプーも不要です。
汚れた場合には軽く拭き取る程度にしますが、嫌がらないことが前提です。
爪切り
野生のハムスターは穴を掘って生活しているのでツメが伸び過ぎる事は無いのですが、ペットとしての飼われている場合は伸び過ぎる事があります。
ツメの先が足の内側に向かって丸く伸びてるのはツメが伸び過ぎています。
ジャンガリアンハムスターは小さく、切りずらいことも多いので無理はせずに動物病院で切ってもらう方がいいでしょう。
ハムスターが十分運動出来て自然とツメが削れるような環境が出来ていれば、特に気にする事はありません。
ジャンガリアンハムスターを購入する
必要なモノを揃えたら、ジャンガリアンハムスターとの出会いを探しにいきましょう!
お店で気に入った子が見つかったら、まずは体調をチェック。

画像元:pinterest.com
購入時に見ておきたい注意点
最低限見ておけたら見ておいた方がいい注意点です。
この症状が見られなければ、過度なストレスを抱えているこや病気がちな子は避けられるかと思います。
私は購入時、上記のことに注意しました。
里親になる方法もある
日本でも動物愛護の精神が高まりつつあり、新しいペットを迎えるにあたり保護団体や里親サイトを利用する方も増えています。
新しい命を増やすまえに、いま愛情を必要としているペットたちがたくさん待っています。
おとなにった状態から飼うという選択肢は、これまで生きてきた環境により性格も様々ですが、保護されている期間にある程度の性格
も把握されているため飼いやすいなどのメリットもあります。
お金を出して購入するより、殺される命やお迎えを待っている子を保護しませんか。
事情によりペットを飼えなくなってしまった飼い主や、ペットを保護している保護活動者などと、ペットを飼いたい(里親になりたい)と考えている方が交流できる場所が「ペットのおうち」です。
会員登録を行えば、すぐに里親募集情報の投稿、里親申し込み(里親応募)、コミュニティの利用が可能です。
飼育開始~1週間目
お家にジャンガリアンハムスターがやってきました。
かわいい!抱っこしたい!けどちょっと待った!!!最初が肝心です。
お迎えしたばかりのときは彼らも緊張しているので、突然人間が近寄ると恐怖でパニックになってしまい、人間嫌いになる可能性があります。
最初の1週間はできるだけケージを覗かず、なるべく近づかず、そーっとしておいてあげましょう。
寝ている時にやると警戒してしまうので、彼らが起きているときにそーっとやりましょう。
飼育1週間後
1週間経ってジャンガリアンハムスターが、リラックスしてきたな~と感じたら、次に進みましょう。
画像元:http://miyu-king.at.webry.info/
①指でつまんで餌をあげてみてください。
最初は餌を取りに来て、すぐに巣箱に戻ってしまうかもしれませんが回を重ねるとその場で食べるようになります。
②手の上に餌を置いて与えてください。
最初は餌を取ったらすぐに手の上から降りてしまいますが、慣れると手の上で餌をモグモグと食べてくれるようになります。ここまで仲良くなれたらオッケーです。
これ以上の触れ合いができるかどうかは、ジャンガリアンハムスターの性格にもよると思いますので、その子の性格と向き合って、仲を深めていってください。
ハムスターの飼い方
ジャンガリアンハムスターは夜行性の動物です。
ハムスターの一日のサイクルでは、昼間はほとんど眠っています。
ずっと眠り続けるのではなく、時々起きてはまた眠るの繰り返しで、夕方頃から活動しはじめます。
人が起きる6時ころにまた、眠りはじめます。
ハムスターが起きだして動き出す、夕方以降にお世話をするようにしましょう。
部屋で遊ばせるときの注意点
✔家具の下や壁との隙間や狭いところに入り込むのでふさぐようにしましょう。
✔戸締りをしているか確認してから遊ばせましょう。
✔同居動物とは遊ばせてはいけません。
✔たばこの吸い殻や輪ゴム、毒性のある観葉植物を置かないようにしましょう。
✔電気コードにはカバーをして感電しないようにしましょう。
✔カーペットの下に潜り込んだりすることもあるので足元にも注意しましょう。
毎日の世話
✔エサと水の交換(活動時間にあわせて夕方~夜にかけて行います)
✔巣箱のチェック(貯食習性があるため巣箱に野菜や果物などが残っていないかチェックします)
✔トイレと床材の一部交換(汚れた部分だけ捨てて補充します)
※月に1度はケージや食器、給水ボトルなどを丸洗いし熱湯消毒するようにしましょう。
留守番
1~2泊までにしましょう。
エサと水は大めにしますが、野菜や果物は一回分のみにします。
エアコンは温度調節して留守中も常に適温を保つようにします。
慣らし方~3つのポイント
ハムスターは視力が良くないため、声やにおいで飼い主を確認します。
食べ物を手で直接渡します。
このときに怒ったり、噛みにきても叱らずに数日あけてからもう一度挑戦してみます。
少しづつ覚えてもらいます。
手にのってきたらしばらく動かないようにしましょう。
乗ったばかりのハムスターは危険がないかを確認しています。
1分くらいしたら、人差し指で頭を優しく撫でてみましょう。
嫌がらなければ慣れてきたサインです。
慣れないときにはコップを利用
ジャンガリアンハムスターの中には、なかなか慣れず噛みに来る子も少なくありません。
掃除をしたいけどなかなか触れないときには、尾としても割れないプラスチックのコップを利用しましょう。
まとめ
ハムスターは気質的にわがままなところや、噛み付いたりする事もありますが、個体によりけりです。
飼育すると決めたのであれば、人間にとって不都合なことも受け入れ、共に生活をしていく覚悟を決めましょう。