”デグー”という生き物を知っていますか?ヨーロッパでは昔からペットとして大人気で、最近では日本でも人気が急上昇のペットです。
デグーはチリ原産の草食性のネズミの仲間で、ゴールデンハムスターと同じ位の大きさで、とっても頭が良く、懐きやすい上に簡単な芸だってできちゃいます。
しかし、何よりも魅力なのはその鳴き声でのコミュニケーション!”アンデスの歌うネズミ”と言われている程、鳴き声の種類が豊富で、とっても感情豊か。
機嫌が良いと、まさに歌うように鳴くんです。
そんなペットとしてデグーを飼育している私が、魅力の詰まったデグーについて、飼育方法や餌などについてご紹介します。
デグーの飼い方
1日の基本のお世話
・餌と水の交換
・汚れた床材の交換
この2つです。
飼育環境的に可能なら、ケージから出してお散歩をさせてあげてください。
部屋にコードが多い、危ないものが多い、犬や猫など他の動物が放し飼いになっているのであれば、散歩をさせないことを前提に大きめのゲージで飼ってあげましょう。
デグー飼育時の室内の適温
デグーの適温は20℃前後です。28℃以上、10℃以下にならないようエアコンをつけてあげてください。特に32℃を超えると死んでしまいます。
冬場もなるべく暖かい部屋で、ヒーターなど防寒対策をしてあげてください。
デグーを含め小動物を診察できる獣医さんはまだ多くありません。万が一のために、デグーが診察できる病院を見つけておくと安心でしょう。
感情豊か!デグーの鳴き声
デグーは笛のようなかわいい鳴き声で感情を伝えてきます。
嬉しい時
・ピピッ…ピピッ…
・プピプピ…
・ピピピピピピ
嬉しいと鳴き声とともにしっぽをふる子もいます。
怒っている時
・キー!キーッ!
この鳴き声の時は手を払ったり歯を見せてくるのでとてもわかり易いです。
警戒してる時
・キッ!キッ!キッ!
立ち上がったり、毛を逆立てています。
要求、甘えている時
・キュィー!キュィー!
・プゥープゥー!
・クゥー、クゥー
特に下2つは甘えている時やおやつをもらえる時に鳴きます。
こちらも合わせて尻尾を振る子が多いです。
機嫌が良い時
・チュィープゥーピー!
・チュィー!
個体差がありますが、嬉しい時と甘えてる時が混ざったような感じです。我が家のデグーは色々な声で鳴きますが、友人のデグーはチュィーだけと短いです。
耳をピンと立てて明らかに嬉しそうな表情をしているので、わかりやすいですよ。それほど大きな鳴き声ではないので、よほど壁が薄くなければ近隣を気にしなくても大丈夫です。
デグーに懐いてもらうコツ
■毎日話しかける
デグーはコミュニケーションが好きな動物です。是非毎日名前を呼んで優しく話しかけてあげてください。
■手は怖くないと教える
飼い始めて一週間程度したらそっと手の上に餌をおいてデグーに差し出してください。餌を手から受け取ったら成功です!
餌の位置をどんどん手首側に移動させ、手の上に乗ることを目指しましょう。
■デグーを優しく撫でる
そっと口周りや脇のあたりをなでてみます。デグーは撫でられることが好きな子が多いです。
目を細めて気持ちよさそうな顔をしたら、デグーが満足するまで撫でてあげてください。指はいいものと教えてあげます。
■嫌がることをしない
デグーはとても頭が良いので、嫌がることをすると忘れません。手を上から振りかざしたり、尻尾をひっぱたり、餌を取り上げたりするとせっかく築いた信頼関係が壊れてしまいます。
手は怖くない、餌をくれる優しい人とデグーが認識し、信頼関係を築ければ自ずとデグーが駆け寄ってきます。
デグーを懐かせる手順を5つのステップに分けて解説している動画がありましたので、気になる方はチェックしてみてください。
デグー飼育に必要なもの
ステージと呼ばれる木の板を取り付け、2階や3階を作り、狭すぎない程度に木の枝を設置すると喜びます。
ハムスター用では、すぐに壊してしまうのでおすすめできません。
デグーは野生では仲間と団子になって寝るので、全身が包まれるものが大好きです。我が家のデグーはモモンガ用の布製ベッドがお気に入りです。
こちらもペットショップで使用しているものと似たサイズを選べば問題ありません。
砂浴び用の瓶とデグー専用サンド。デグーは水が苦手で、砂浴びをして体を綺麗にします。
ハムスターやチンチラ用の砂で代用でき、瓶もデグーが出入りできるサイズならばなんでも大丈夫です。
■小動物用のヒーターがあると便利。我が家ではうさぎ用のものを使用しています。
・ペット用ヒーター■簡易サークル(折りたためるもの)
外を散歩させる際、危険な場所に入らないようにするためにあると安全です。
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■移動用ケージ
病院や掃除のときに入れておく小型ケージです。
デグーの餌~食べて良いモノとだめなモノ
必ず糖蜜が入っていないものを選んでください。デグーは糖分を分解する事が苦手で、沢山糖質を取ると糖尿病になってしまうからです。
デグーは粗食が基本なので、週1程度で少量を与えてください。
絶対にあげたらダメなもの
以下の食べ物は、中毒を起こしてしまいますので絶対にあげないでください。
フルーツも、糖尿病になりやすいため与えない方がいいでしょう。人参やとうもろこし、イモ類も消化によくないので与えないほうが良いです。
デグーかかりやす病気
■糖尿病
ペットのデグーに一番多い病気です。糖尿病由来の白内障も併発します。
糖尿病になるとすぐに死んでしまいます。
粗食を心がけ、糖質を取りすぎないように気をつけてあげることで必ず防げる病気です。
■不正咬合
歯のかみ合わせが悪くなる病気です。餌が食べられなくなってしまいます。デグーはネズミの仲間です。歯が一生伸び続けます。
チモシーをメインに食べていればほぼ起きない病気ですが、予防に硬い木や齧るものも入れてあげてください。
また、生まれつき噛み合わせが悪い場合もありますので、お迎えするときに歯が曲がっていないか確認することも大事です。
■皮膚病
不潔な環境にいるとかかる病気です。毛や皮膚を綺麗にするため、毎日きれいな砂で砂浴びをさせてあげてください。
また、砂浴びの際におしっこやうんちをしてしまう子も多いので、砂は頻繁に変えてください。週1でケージを水洗いするのも予防につながります。
■熱中症、低体温症
デグーは体温調節があまり得意ではありませんので、暑すぎたり寒すぎたりすると死んでしまいます。
いつも以上にずっと回し車を回していたり、大好きな餌をあげても食べなかったり、声をかけても全く動かない場合すぐに部屋を冷やしたり温めて、病院に連れていきましょう。
■ビタミン欠乏症
ビタミン不足で発症する病気です。デグーは人間と同じでビタミンを体内で作ることはできません。
しかし、デグー専用フードにはビタミンが配合されているものが多いので、そちらを適量与えていれば問題ありません。
デグーの販売価格
3000~15000円前後です。
毛色や月齢で値段が前後する傾向があります。毛色ですと、パイド系(所々に白い毛が混じっている個体)が高くなる傾向があります。
※この写真の子はノーマルパイドというカラー
デグーを多数取り扱っているペットショップは比較的安価なお店が多く、健康状態や性格も選べるので、多数扱っているお店やブリーダーさんからの購入をおすすめします。
我が家のノーマルパイドのデグーは生後1ヶ月半で9800円でした。
デグーの里親になるには
デグーを多頭飼いしている人のブログやSNSなどでたまに募集していますは、現在の日本ではデグーを一匹で飼う人が多く、繁殖させている人は少ないので里親募集は珍しいです。
里親募集の掲示板でも極稀に見かけますが、やはりまだペットショップやブリーダーからの購入が一般的のようです。
まとめ
デグーは犬や猫は飼えないけれど、ペットとコミュニケーションが取りたいという人にぴったりなペットです。
感情豊かで、一生懸命鳴き声や仕草で気持ちを伝えてくれる可愛い子たちです。
病気の原因となることに気をつけてあげれば、飼育もそれほど難しいこともありません。
まだまだ日本ではメジャーではありませんが、是非ペット候補の一つにいかがでしょうか。