外来生物法とリス
近年、人が世界の各地にかんたんに移動することができるようになり、それにともなって道植物も本来の生息地域を越えて移動するようになりました。
移動しても、環境や気候がことなればかんたんには新たな地に住み着くことはできませんが、まれに新しい地に住み着き、そこで繁殖し数を増やしていく動植物が存在します。
従来その地に生息していた動植物がと競合し、外来種が在来種を捕食する、在来種の住処や餌をめぐって争い、外来種が在来種を駆使するといった問題や、近縁の在来種を交雑し、遺伝的な汚染が起きるといった問題や、農林水産業への被害、人への被害など、様々な問題が起こっています。
こうした問題を防止し、生態系を守ることを目的として制定されたのが、「特定外来生物による生態系にかかわる被害の防止に関する法律」です。
リスも外来種にあてはまる
リスは私達がペットとして飼育している種類はすべて、外国産の外来生物です。
その中で
✔クリハラリス(タイワンリス)
✔トウブハイイロリス
が指定され、主な理由は
✔農作物や樹木への被害
✔人への生活環境被害
があり、今後従来のリスとの競合が心配されることなどから、特定外来生物にしてされました。
要注意外来生物にリストアップされているリスの種類
取り扱いに際しての注意を呼びかけるとともに、さらに状況を見たうえで判断する必要がある外来生物が「要注意外来生物」として、リストアップされています。
リスの仲間では、
✔キタリス
✔チョウセンシマリス
✔タイリクモモンガ
がリストに記載され、いずれも在来種との競合、遺伝的撹乱が指摘されています。
特定外来生物を飼育するには
現在外来生物をペットとして飼育している場合、環境省の許可を得ることが必要になります。
クリハラリス(タイワンリス)、トウブハイイロリスなどの場合、想定される基準などがあり、それに従って飼育することが必要になります。
詳しくはこちら:環境省
リスの飼い主になるということは
リスを飼育するということは、つまり外来生物を飼育するということです。
外来生物は飼うことを禁止されているわけではありませんが、様々な問題点があることが分かります。
ただし外来生物が問題があるわけではなく、彼らは自分たちが置かれた場所で精一杯生きていこうとしているだけであり、それは生き物として当然のことです。
一番問題なのは、飼育放棄し森などに放す人間であり、そのことが長い時間をかけ作り上げられた生態系を人間が破壊することは許されません。
飼育すると決めたのであれば、外来生物であるリスを飼育することへの責任をもち、絶対に屋外に放したりせず、終生飼育続けることを覚悟しましょう。
まとめ
今回は“野生のリスを飼うということはどういうことなのか?”、飼育環境や生活習慣、飼う際に物理的に可能かどうかの判断基準などをまとめました。
また飼育されているリスのほとんどは、外来生物であり外来生物を飼うとういうことがどういうことなのか?飼う前に考慮し、それでも飼うことを判断されたのであれば、終始育生に努め、リスにとっていい一生を迎えられるよう楽しんで飼育していきましょう^^
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