猫がよく食べている猫草。
そもそも猫草ってなに?猫にとって食べさせた方がいいのか、実は必要ないもの?
今回は猫草について。
これを読んだら、ちょっと猫草への考え方が変わるかもしれませんよ。
猫草とは
猫が食べる草のことを猫草といい、キャットグラスと呼ばれることもあります。
「猫草」という正式な名前の植物があるわけでありません。
猫が好んで食べる草の総称なので、1種類の植物に付いた名前ではないのです。
一般的に市販されている猫草の多くは、オートミールやビール、ウイスキーなどの原料に使われる燕麦(エンパク)です。
大麦や小麦、ライグラス、スーダングラスなども猫草として販売されていることもあります。
どれもイネ科の植物であり、チクチクとした細長い草が特徴的です。
またハーブのレモングラスや、ねこじゃらしの名でおなじみのエノコログサなども猫は好きなようです。
(レモングラスは猫草として食べることには問題ありませんが、アロマオイルなどのエッセンシャルオイルとしては猫には有害です。)
食べる理由
実際のところ、明確な理由は分かっていないようです。
猫は本来、肉食動物なので植物を食べても消化されずに排出されます。それなのに食べるのには、以下の4つの理由が大きいのではないかといわれています。
毛玉を吐き出す
猫草のチクチクで胃を刺激し、体内に溜まった毛玉を吐き出しやすくします。
猫は毛づくろいで自分の毛を舐めて飲み込みます。通常は便で排出されますが、飲み込む量が多いと体内で溜まり、それを吐き出しやすくするために猫草を食べています。
特に毛が大量に抜ける換毛期に頻繁に毛玉を吐く猫も多いようです。
一方で体内に溜まった毛を吐き出せないと毛球症という病気にもなってしまいますので、毛玉を吐き出しやすくすることは猫にとって大事なことですね。
便秘予防
猫は水分をあまりとらず肉食ゆえ、便秘になりやすい動物です。
消化されない猫草を食べ、消化不良をおこすことで便通をよくしているようです。毛づくろいして溜まった体内の毛も出やすくなります。
栄養補給
猫草から葉酸というビタミンを摂取できます。
葉酸が不足すると成長不良や貧血になりやすいですが、栄養バランスのとれたキャットフードに含まれているので不足することは少ないでしょう。
嗜好品
噛みちぎったり、食感を楽しむために食べているという説はとても多いです。ガムを噛むような感覚でしょう。
どんどんキャットフードも栄養バランスの考えられた良いものが出てきて、毛玉がたまったり、便秘になる猫も昔に比べて少なくなっています。
体調管理のために食べることが必要ではなくなってきている猫たちまでも好んで猫草を食べていますからね。
噛む行為で気分転換やストレス発散させていることもありそうです。
食べさせたほうがいいの
多くの猫に猫草は好まれるようですが、全く見向きもしない猫もいます。良いことが多い猫草ですが、必ず必要なものではないので、興味のない猫に無理矢理食べさせることはありません。
一度猫草を用意してあげて、食べるか様子をみてあげましょう。
デメリットは
過剰摂取には気を付けましょう。消化できない猫草が腸に溜まり、開腹手術しなくてはいけないこともあるようです。
あまりにも多い量を欲しがる場合は栄養不足や甲状腺機能亢進症などの場合もあります。
また、普段食べている量に比べて急に量が増えた場合も注意が必要です。
成猫には問題ありませんが、内臓機能が弱くなる高齢猫や、まだ内臓がしっかりしていない子猫には食べさせないほうがいいでしょう。
猫草の種類
猫草はホームセンターやペットショップ、ネットショップなどでも販売しています。
発芽済の育った猫草と、自分で育てる栽培セットや種があります。
育った猫草ならすぐに食べられます。
自分で育てるのも低コストで安全、新鮮な草を食べさせてあげられますね。
まとめ
猫ちゃんならみんな大好きな猫草というイメージがありましたが、みんながみんな好きだというわけでもないんですね。
猫草は食べないけれど、料理用に育てたハーブのレモングラスを美味しそうに食べてたという猫ちゃんもいるようです。
また、観葉植物を食べてしまう猫ちゃんに猫草を与えたら、観葉植物には一切手を出さなくなったというお話もあります。
過剰に食べなければ体に悪いこともないようなので、試されたことのない猫ちゃんには一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
猫草で心も体もスッキリしてくれたら嬉しいですね。