小さなハムスターには要注意!熱中症の症状・処置・予防対策

暑くなると気になるのがペットの体調。暑い、具合が悪いと言えないペット達ですから、飼い主さんがちょっとした変化に気が付くことがとても重要です。

今回はハムスターの熱中症についてです。体がとても小さいハムスターが熱中症にかかると短時間で命の危険にさらされます。「熱中症の症状かも」と思ったらすぐに受診して下さい。

ハムスターの熱中症の症状

寝ていることも多いハムスターなので、症状に気が付くことが遅くなることもあるようです。

少しでも「あれ?」と思うようなことがあればチェックしてみて下さい。

ふらふら、よろよろしながら歩いている

歩き方がいつもと違う、ふらつきながら歩いている時は何らかの異常の可能性が高いです。

体温が上がっている

触ってみて体全体が熱い場合は、熱があります。

ぐったりしている

脱水や発熱でぐったりしている状態は熱中症の典型的な症状の一つです。

仰向けに寝ている

ハムスターは仰向けに寝ることがほとんどありません。仰向けになっている時は危険な状態です。

呼吸が荒い

呼吸が浅くて速い、体全体で息をしている状態です。

体が濡れている

ハムスターには汗腺がなく汗はかきません。暑くて体を舐めて温度を下げようとして、濡れている場合があります。

熱中症の症状が見られた場合

冷やす

室温が高い場合はエアコンなどを使用して温度を下げます。湿度が高い場合も湿度を下げましょう。エアコンの風が直接当たらないようにしましょう。

体が熱くなっている場合は、固く絞ったタオルや、タオルで包んだ保冷剤を使って体温を下げましょう。ハムスターは水で濡らしてはいけないので、体が濡れないように冷やすことがポイントです。また、一気に冷やすことも危険です。徐々に冷やして、いつも通りの体温になればよいでしょう、冷やしすぎに注意です。

熱がない場合は冷やしてはいけません。ぐったりしているだけの場合は冷やさず、そのまま病院へ。

水分を摂る

自分で飲めるような状態であれば、飲ませましょう。スポイトや指を濡らして与えてもいいでしょう。

早めに受診する

熱中症の症状が出たらすぐに受診しましょう。一度連絡を入れると応急処置や、連れて行く場合の注意などを教えてくれます。

症状が落ち着いたとしても、受診しましょう。落ち着いたように見えても、内臓などにダメージを受けていることがあります。

熱中症にならないための対策

適度な温度、湿度

ハムスターに適した温度20~23℃、湿度は40~60%だといわれています。温度変化はハムスターにとってストレスになるので、できるだけエアコンを使用して一定の温度、湿度で管理してあげたいですね。

また、湿度が高い環境は苦手です。ハムスターは乾燥した地域の生き物ですから、ケージも風通しの良いものを選びましょう。

水槽タイプや衣装ケースタイプは湿気や熱が、こもりやすくなります。室温はそれほど高くなくても、ケース内の温度が高くなっている場合があるので気を付けましょう。

通気孔が沢山あるタイプのケージも販売されていますが、通気性を考えると金網のケージに勝るものはないかもしれませんね。

ケージを置く場所にも注意が必要です。夜行性のハムスターは日光が苦手です。窓の近くでは、直射日光が入ったり、気温が上昇しやすい場所なので避けましょう。

風通しをよくしようと、扇風機やエアコンの風を直接あてるのはやめましょう。ハムスターには汗腺がないため、風にあたっても涼しくありません。かえってストレスになります。

新鮮な水

常に新鮮な水が飲めるように、基本的には毎日新しい水に取り替えますが、暑い時期には水も腐りやすいです。朝晩2回、取り替えてあげるといいですね。

こまめな掃除

食べこぼしたエサや、おしっこ、フンなども湿気が溜まる原因の一つです。毎日ケージ内の掃除をしましょう。

ハムスターは綺麗好きなので、汚れている場所もストレスになります。

留守番は注意

エアコンを付けて、エサと水を多めに置いておけば数日の留守番は大丈夫という方もいるようですが、預けてお出かけになった方が安心です。

この時期はエサも水も腐りやすいです。突然のゲリラ豪雨などで停電することも考えられます。

エアコンが止まり、暑い中エサと水も腐り…と考えると恐ろしいですね。ハムスターも預かってくれるペットホテルや動物病院も増えていますので、利用してみてはいかがでしょうか。

食事

この時期、普段食べているペレットをあまり食べなくなる子も少なくないようです。水分が多く含んだ野菜や果物を少しあげてもいいかもしれません。

与えすぎるとお腹を壊す場合もあるので量には十分気を付けましょう。

暑さ対策グッズ

最近では、ハムスター用のひんやりグッズも販売されています。そのグッズだけに頼らず、エアコンを使用して色々な工夫もしながら併用するといいですね。

また、ひんやりグッズで覆われて冷えすぎないように、通常のスペースも確保しておきましょう。

守ってあげられるのは飼い主さんだけ

年々、夏が過ごしにくくなってきている気がしますよね。体の小さなハムスターには特に負担が大きいです。温度差、湿度差、直接あたる風、全身に濡れる水…ハムスターが苦手なものはたくさんあります。

飼い主さんが正しい知識を持って、お世話することが大切です。ハムスターだけのためにエアコンを付けっぱなしにするのは…と考えてしまいますよね。保冷剤をケージの外に置いておく方法などもありますが、長時間は難しいかと思います。帰りが少し遅くなったりするかもしれないことを考えると、飼い主さんも安心して留守番させるためにもエアコンは使用したいものです。

また、どの動物病院もハムスターを診てくれるわけではありません。事前に近所で受診できる病院を探しておくと安心です。

小さな命を守ってあげられのは飼い主さんだけです。暑い夏をハムスターと共に上手に乗り切っていきたいですね。

この記事が気に入ったらシェアしよう!