小さくて愛らしく、飼いやすいとペットとして人気が高いフェレット。鳴き声も小さく、賃貸などでも飼えることから一人暮らしの飼い主さんも多いようですね。
フェレットに興味ある方も少なくないでしょう、飼育する前にどういうものが必要か参考にして下さると嬉しいです。また既に飼っている方も、この機会に見直してみてはいかがでしょうか。
フェレット飼育に最低限必要なもの
まずは、コレさえあれば困ることなく飼育できるというものをご紹介します。
ケージ
フェレットが一番長く生活する空間です。ケージの選択を間違えると、ストレスを感じたり、ケガや脱走する可能も高くなります。衛生面も気にしなくてはいけないので飼い主さんの掃除のしやすさも重要ですね。
ケージは飼育用品の中で特に慎重に選ぶべきものでしょう。
フェレット専用ケージ
フェレット専門のケージがおすすめです。遊んでいる時に当たってもケガをしないように弾力がある金網だったり、脱走しにくいように金網の縦の間隔が狭かったりと工夫がされています。犬用のケージは脱走しやすく危険です。
床面積が広いもの
ケージの中にはトイレや餌入れなどを入れても余裕があるくらいの広さがフェレットには必要です。高さはあまり必要なく40~50cmくらいがいいでしょう。遊ぶのが大好きなフェレットはケージが高すぎると、落ちた時にケガをしやすいです。
床面積が狭く、高さだけがあるものはおすすめ出来ません。
段差がなく大きめの入り口
入り口が大きいとフェレット自身の出入りや、トイレの出し入れ、掃除などもしやすいです。また段差があると、高齢になった時にフェレットのお腹があたってしまい、出入りしにくくなります。
床は平らなもの
床は平らなタイプのケージを選びましょう。床が網タイプやスノコが付いているものだと、爪が引っ掛かりケガをしてしまいます。平らなタイプの床で、敷き布を敷くのがオススメです。
ハンモック
フェレットの寝床です。床に置くタイプとハンモックタイプのものがありますが、ケージの中の寝床としてはほとんどがハンモックタイプを使用します。フェレットの匂い対策として、ハンモックは頻繁に洗うことをオススメします。そのため、洗い替え出来るように数枚の用意があると便利でしょう。
素材
ハンモックにも色々な素材があり、オールシーズン用と季節用があります。春夏用は薄手の生地、メッシュ生地などが多いですね。保冷剤が入るようなタイプもあるようですが、クーラーがはいっている部屋では保冷剤までは必要ありません。
秋冬用は厚手の生地、ボアやフリース素材などがあります。フェレットの爪に引っ掛かからないような生地を選びましょう。
形状
ポケットのような形状のものは、布団のように潜って眠れます。袋のような立体的な形状をしているポット型は、囲われているので安心感はあるでしょうが、中はあまり広くないので多頭飼いには向いていません。丸い形のサークル型は丸く寝るフェレットにフィットしやすいような形です。
トイレ
トイレの選び方で上手に出来るか失敗することが多いかが決まると言っても過言ではないでしょう。
ケージの中のトイレと、ケージの外に出ている時の部屋用とそれぞれ用意するといいでしょう。しっかりトイレトレーニングが出来て、ケージに戻ってトイレが出来るようでしたら1つでもいいかもしれません。
大きさ
フェレットの身体がすっぽりと入るくらいの大きさが必要です。高さもしっかりとあると落ち着いて排泄出来るようです。ケージとのバランスもあるので、まずはケージとトイレを選ぶといいでしょう。
形状
フェレットは隅の部分で排泄する傾向があるので、ケージにも部屋にも隅にピッタリとくっつくように置ける四角いトイレがいいですね。三角のトイレはあまり安定感がなく、身体もしっかりと入れられないのでオススメしません。
トイレ砂
トイレの中に入れるトイレ砂は、水で固まらないものを選びましょう。固まった所だけを取るので掃除はとても楽ですが、フェレットが誤飲した場合に体内で固まり詰まってしまいます。木のチップなどもアレルギーの可能性があったり、足にも刺さりやすいので避けましょう。
便利な流せるタイプのトイレ砂や再生紙でできている砂などもあります。
フード入れ
ケージに床置きタイプと固定するタイプがあります。
床置きタイプ
床置きタイプの場合、重量のある陶器製などがオススメです。軽いものだとひっくり返してしまい、食べたいときに食べられない状況になってしまいます。
固定タイプ
固定タイプはひっくり返す心配がありませんが、設置する位置によって赤ちゃんや高齢フェレットには食べにくいかもしれません。フェレットの大きさ、年齢に合ったタイプのものを選んであげましょう。
フード
フェレットは肉食動物ですので、良質の肉原料の含有量が多いフードがいいでしょう。必要な栄養をバランスよく入っているフェレット専用フードがオススメです。特にこの3つの栄養素の含有量を目安にして選んでください。
- タンパク質35%以上
- 脂質20%以上
- 繊維質5%以下
慣れるまでは飼う前に食べていたものと同じごはんをあげるのがいいと思います。新しい環境で、ごはんまでも新しいものではストレスになってしまいますね。食べない子もいるようなので、環境が慣れるまでしばらくは以前と同じものをあげると安心です。
水飲み器
床置きタイプのお皿型と給水ボトル式があります。エサ入れ同様に固定できる給水ボトル式がひっくり返す心配がなく、ヤンチャな子がしてしまう水遊びなども出来ないのでオススメですが、上手に飲めない子もいるようです。フェレットの好みや性格で選んであげましょう。
敷き布
床の上に布を敷くと足が滑りにくくなり、身体の汚れや脂を拭き取ってくれます。敷き布を敷くとフェレットの毛艶、毛並みも良くなります。
うケージ内の匂いの原因にもなるので、敷き布は頻繁に交換して常に清潔な状態で使用しましょう。布の素材はフェレットの爪が引っ掛からない綿などが洗いやすくオススメです。
あると便利なグッズ
飼育するために最低限必要なものは上記にまとめたものですが、他にもあると便利なグッズやフェレットが喜ぶグッズなどもご紹介します。
お手入れ用品
ブラシ、コーム
フェレットは抜け毛の多い動物で、犬や猫同様に春秋の換毛期には抜け毛の量もとても多くなります。抜け毛をそのままにしておくと、毛づくろいをした時に体内に毛が入ってしまいます。体内に多くの毛が溜まると毛球症になってしまいます。ひどい場合は手術をしなくてはいけません。予防するには定期的なブラッシングが大切です。
他にも皮膚の異常や、毛の状態もチェック出来ますし、コミュニケーションの一環としてブラッシングは欠かせません。ペット用ブラシを使ってあげましょう。
爪切り
フェレットの爪は伸びやすく、頻繁に切ってあげないといけません。爪が伸びていると、引っかけたり、割れたりしてケガをしてしまいます。
獣医さんやお店などで切ってくれますが、すぐに伸びてしまうので自宅で出来るようになるといいですね。最初はプロの方にお願いして、やり方を見たり教わるのもいいかもしれません。なかなか大人しく切らせてくれるフェレットは少ないようですが、寝起き時はボーっとしてる子が多く、爪切りのタイミングにはいいかもしれません。
シャンプー
身体の汚れや臭いを取るためにもシャンプーは必要です。お店でプロがしてくれるところもあります。
ご自宅でシャンプーする場合は、お風呂の浴槽か洗面台、ペット用浴槽などで洗ってあげましょう。シャンプーは犬猫兼用のものからフェレット専用のものまで販売されていますが低刺激なものを選ぶといいですね。
おもちゃ
遊ぶことが大好きなフェレットにはおもちゃもあるといいでしょう。素材や形、色々なおもちゃがありますが、与えっぱなしにしないことが大切です。噛んで壊してしまい、誤飲の恐れがあります。飼い主さんが見てあげられない時は与えるのをやめましょう。ケージの中に入れっぱなしにするのも避けましょう。
ハーネス、リード
外に出る場合やお散歩の時には必ず必要なものです。フェレットは好奇心旺盛で走るのも早いため、逃げてしまわないように体にしっかり合ったものを選びましょう。首にあまりくびれのないフェレットには首輪は抜けてしまう可能性か高いので、胴体から支えてくれるハーネスがいいでしょう。
ペットキャリー、キャリーバッグ
小さな身体なので、どんなバッグにも入ってしまいますが、通気性や脱走防止に配慮されているフェレット専用のものがオススメです。専用のものだと、リードを繋ぐフック付きや給水器がセット出来たり、水洗い出来るなど使いやすくなっています。
消臭グッズ
フェレットを飼っていると気になる臭いが出てきます。フェレット自身の臭い、トイレの臭い…臭い対策に消臭グッズはあるといいでしょう。特にトイレを失敗してしまった時には、完全に臭いを消さないと、同じ場所にまた排泄してしまいます。
おやつ
フェレットフードでしっかりと栄養は摂れていますが、しつけのごほうびやコミュニケーションの一環としてのおやつは役立ちます。
しかし、フェレットはあげればあげるだけ食べてしまうので与えすぎには十分に注意しましょう。アレルギーの子もいるので、初めてあげるおやつは、食べている様子をよく見てあげて、うんちの状態までみましょう。
長くフェレットと暮らしていくために
飼いやすいといわれているフェレットですが、やはり準備するものは色々ありますね。揃えるとお金もかかりますが、特にケージは妥協せずに慎重に選ぶことをオススメします。1日1回はケージの外に出す時間を作ってあげないといけませんが、ケージ内で過ごす時間の方が圧倒的に長いです。小さいケージにしてしまうと、ストレスが溜まりますしケガもしやすいです。結局、購入し直すという人もいるようです。
飼い主さんがフェレットにとって心地いいものを用意してあげて、元気に長く一緒に暮らしていきたいですね。