実は結構手間がかかるシマリスの食事メニューについて

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リスにどんな餌を与えればいいのかを考える場合、知っておきたいのは野生のリスが何を食べているのかということです。

飼育されているペットは野生下とまったく同じものを与えることはできませんが、季節による生理的な要求はできるだけ叶える必要があります。

よってシマリスにとってそのシーズンに最適な食事メニューを考える必要があり、手間がかかるのは事実ですが、そのことが身体的にも、精神的にもリスを健康に飼うことにつながります。

今回はシマリスの生態を考慮した上で、シマリスにとって健康的な食事をお伝えしていきます。

野生リスが食べているもの

雑種猫♂うに
シマリスの種類によって食べているものが変わるって知ってたかにゃ?

シマリス

植物質傾向の強い雑食性で、種子、果実、花、芽、葉、樹液や昆虫などの動物質を食べています。

エゾシマリスの主要な餌はミズナラ、サクラ類やハルニラなどの種子で、春は木の芽や花を、夏〜秋は種子を食べています。

どんぐりは最もよく利用され、冬眠巣にも貯蔵、春には前年のどんぐりが食べられています。

また夏場を中心として、動物質(クモ、セミ、クワガタムシ、小鳥のヒナなど)も食べています。

エゾシマリスの季節による食性の変化

キタリス

植物質傾向の強い雑食性です。

エゾリスの場合、樹木の種子が最も多く、くるみやどんぐり、チョウセンゴヨウなどの果実、カエデ類の花や樹液などを食べます。

地上の植物は、全体の1%ほどしかありません。

動物質としてはゾウムシ類の幼虫やセミ、小鳥の卵などを食べます。

季節的には、春は新芽など、夏は動物質、秋は木の実など、冬は樹皮など繊維質の多いものを食べる傾向があります。

タイワンリス

本来の生息地である台湾南部では、イチジク科などの種子や果実を一年を通じてよく食べています。

台湾では餌の93%は植物性、7%が動物質(シロアリが多い)、日本(鎌倉)では97%が植物質(ヤブツバキ、スダジイなど)となっています。

左の表は日本の公園での調査ですが、季節に応じて植物のさまざまな部位を食べていることがわかります。

樹皮も剥ぎますが、巣材、樹液、昆虫を食べるために利用していると思われています。

リス専用ペレットだけでは補えない

ペレットとは飼育動物のための固形飼料のことです。

犬や猫はもちろん、ウサギやハムスター、フェレットなどは専用のペレットやフードが研究開発されているので、これらの動物たちを飼うときには専用ペレット、フードを使うのが一般的となっています。

しかしリスの中では最もよく飼われているシマリスでさえ、専用のペレットは多くありません。

そのためどの栄養素をどのくらい与えるのが適切である、といった根拠のある数値をあげることは困難です。

シマリスを使用している研究施設ではマウス用ペレットを使っていることから考えると、その数値は1つの基準にはなりますが、それが正解ともいいきれません。

たとえペレットが栄誉価の面で事足りてるとしても、天然の飼料から得られる精神的な充足(種子の殻をむく、頬袋に入れる、貯食する、といった野生下で行っている行動を再現すること)は、ペレットでは満たすことはできません。

餌はリスが食べてくれなければ意味がありませんから、好みの物だけ与えていたら栄養面でのバランスは偏ってしまいますので、どんな餌を与えるべきか考えなくてはならないのが、野生動物を飼う難しさであり楽しさでもあります。

食事メニューを考える

主食

ハムスター・リス用のミックスフードとして売られているもので、ひまわりの種や豆、麦、とうもろこしなどが入っています。

配合肥料やハト餌とブレンドして与えてもいいでしょう。

ひまわりの種が多く含まれていますから、リスの状態を見て加減しましょう。

副食

野菜

野菜類はビタミンやミネラル、繊維質を多く含んでいます。

小松菜や人参、さつまいもなどを中心に与えましょう。

流水でよく洗、水気を切ってから与えます。

与えてよい野菜の例:小松菜、人参、さつまいも、きゃべつ、チンゲンサイ、かぶ葉、大根葉、かぼちゃ、とうもろこし、トマト、ブロッコリーなど

さつまいもやかぼちゃなどはふかして(レンジでもOK)与えることも出来ます。

生では食べない場合でも、ふかすことで甘みが増すため食べてくれることがありますし、食欲を失ったときの強制給餌などに使える食材ですから、慣らしておいてもよいでしょう。

大豆・枝豆・そら豆・グリーンピースなどの豆類は、良質なタンパク質を含み、リスに与えることができるものです。

生のままだと毒性があるので必ずゆでてから与えてください(塩ゆでもNG)

ほうれん草はカロテンやビタミンCなどを多く含み、ミネラルも豊富な野菜ですが、カルシウムの吸収を阻害するシュウ酸が多く含まれていますので、継続的に与えない方がいい野菜です。

シュウ酸の含有量が少ない、サラダほうれん草が売られていますので、そういったのもを与えた方がいいでしょう。

リスに与えられているもので、アブラナ科の野菜に属する野菜は多いのですが(小松菜・キャベツ・チンゲンサイ・カブ・大根など)、甲状腺障害を起こすと言われています。一方では抗癌作用があることも分かっており、これらだけでお腹いっぱいになるくらい多量に与えないようにしましょう。

果物

果物には仁果(りんごやナシなど)、核果(桃など)、柑果(かんきつ類)、漿果(ぶどうなど)、堅果(栗、くるみ)などがあり、いづれもリスは好みます。

一般にビタミンCが多いのも果物の特徴です。

そのまま与えるものはよく洗い、バナナや柑橘類などは皮をむいていから与えましょう。

与えてよい果物の例:りんご、いちご、みかん、オレンジ、カキ、キウイ、グレープフルーツ、さくらんぼ、ナシ、バナナ、びわ、ぶどう、ブルーベリー、桃など
雑種猫♀キキ
果物は糖質、特に果糖を多く含むにゃ。過剰だと肥満しやすいから、極端に与えるのはNGにゃ!

動物質

野生下で、リスは昆虫や小鳥の卵、ヒナなどの動物質を摂っています。

動物性たんぱく質やカルシウムのよい補給源となりますから、必ず与えるようにしましょう。

煮干しやチーズなどはペット用に塩分の少ないものもあります。

鶏肉を動物質のメニューに加える海外の文献もあります。

与えてよい動物質の例:ドックフード、煮干し、ゆでたまご、チーズ、カッテージチーズなど

昆虫

昆虫類はリスたちの好物で、野生下では生きた昆虫を捕まえて食べていますから、飼育下でもやはり嗜好性が高く、環境エンリッチメントを考えた場合にはよい餌の一つといえます。

昆虫は一般に高たんぱく質なもので、たとえばイナゴのたんぱく質は68.1%と、非常に高たんぱく質です。

たまにはバッタやセミなどを与えてもいいですが、汚染なども考え、あまり沢山与えすぎない方が安心です。

捕まえに行かなくても、今はこういった便利な補助食品もでています↓

なるべく安全なものを与えよう

自分たちで餌を探すことができない飼育下のリスたち。

よい餌を探し、選び、リスに与えるのは飼い主さんの大切な仕事です。

野菜や果物などの農作物は、その生産から出荷の過程で多かれ少なかれ、農薬が使われているのが普通です。

輸入農作物も多く、もちろんほとんどは安全なものですが、輸入時の防腐、防虫のために使われるポストハーベストの問題や、まれに許可されていない添加物や農薬を使用したものが輸入されることもあります。

少量なら人には影響を及ぼさないとしても、小さな体のリスには大きな影響があるかもしれません。

リスの餌を選ぶときは、自分たちの食料を選ぶ以上の身長差が必要だといえるでしょう。

野菜や果物の農薬落としには、ホタテのパウダーでつけ置き洗いをするのがおすすめです↓

リス飼育家庭の一日のメニュー例

シマリスを飼育している家庭の、一日の食事メニューを見ると参考にしやすいです。

りんごちゃん(♀、約1歳)のメニュー
<主食>
リスハムスター用ミックスフード+カスタムラックス+「りすちゃんのまんま」を3:1:1でブレンド

<副食>
1ヶ月に1〜2回、季節の果物。

<おやつ>
一日に5〜10個くらいひまわりの種、1〜2日に1個ピーナッツかアーモンド、たまにかぼちゃの種。

りっちゃん(♀、約6歳)のメニュー
<主食>
フィンチ用殻付き餌、ハト餌(豆の多いものと余り入っていないものを2種類ブレンド)、殻付き、豆入り、豆なしが1:0.5:0.5の割合。

<副食>
キャベツ、りんごは必ず毎日。
他に野菜を小松菜、ブロッコリー、さつまいも、ミニトマトなどから2〜3種類、果物は柑橘類、いちご、ぶどう、キウイ、バナナ、カキなど季節のものを2〜3種類。

<おやつ>
ドックフード、くるみ、アーモンドなどから、どれか1つを4日置きくらいに、かぼちゃ、スイカ、メロン、りんごの種も一日置きくらいに。

十兵衛ちゃん(♂、1歳)のメニュー
<主食>
ハムスターフード+りすちゃんのまんま+カスタムラックス(ひまわりの種を除く)を2:2:1くらいの割合でブレンド。

<副食>
野菜を毎日数種類。
りんご+キャベツ+人参が基本(時々さつまいもや柑橘類、季節のフルーツなど)。全部合わせて5〜10g程度。

<おやつ>
ひまわりの種10粒くらい、かぼちゃの種5つくらい、小動物用チーズ。

しまきちちゃん(♀、6歳)のメニュー
<主食>
一日1回、ハト餌22gと文鳥ブレンド4gの合計26g

<副食>
野菜果物を一日1回。

(主に小松菜、キャベツ、他にチンゲンサイ、ブロッコリーなどの葉っぱ、さつまいも、トマト、他に人参、かぼちゃなどの緑黄色野菜)

(果物は季節の物中心。柑橘系、いちご、ぶどう、メロン、カキ、びわ、ブルーベリーなど)の分類から各1種類で5g程度

<おやつ>
ドックフードの小さいものを一日1個、オニグルミやかぼちゃの種を干したもの少量。

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